Vol.2 ― 放送終了「サメ」捨てるキャラクターがいない、凄まじい登場人物BEST 5

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※この記事にはドラマ「サメ ~愛の黙示録~」の結末に関する内容が含まれています。
写真=KBS 2TV
家族のために愛する女性にまで復讐の矢先を向けた、一人の男の復讐劇が終わった。

30日に韓国で放送されたKBS 2TV月火ドラマ「サメ ~愛の黙示録~」(脚本:キム・ジウ、演出:パク・チャノン)は復讐に成功したが、チョ・サングク(イ・ジョンギル)会長が雇用したキラーによって殺されたハン・イス(キム・ナムギル)を最後に放送が終了した。

12年前、ひき逃げの濡れ衣を着せられ死んだ、父ハン・ヨンマン(チョン・インギ)の事件を皮切りに本格的なストーリーが始まった「サメ ~愛の黙示録~」は、歴史を歪曲したチョ・サングク会長を中心に、事件の真相を一つずつ解明して行き、スリルのある展開で視聴者を魅了した。特に、人物間の繋がりがしっかりとしていた作品だった。ドラマの登場人物の中で一人でも消えた瞬間、「サメ ~愛の黙示録~」の流れは切れることになる。全てのキャラクターが自身の役割をしっかりと遂行した中、「サメ ~愛の黙示録~」の中でもっとも大きな存在感を示した人物ベスト5を選んでみた。


言葉よりも眼差し ― ハン・イス

キム・ナムギルの眼差しは毎回話題になるほど変化が激しかった。キム・ジュンだと自分を紹介し、チョ会長の首を絞め始めたイスはすぐにでも事件を起こしそうな殺気を帯びた眼差しで凄みを放っていた。また、愛する女性へウ(ソン・イェジン)の前で気持ちがばれないようにするため、無愛想に振舞った。しかし、イスは結局、自身の気持ちを隠すことが出来ずヘウに揺らぐ姿を見せ、視聴者を切なくさせた。

しかし、イスも妹のイヒョン(ナム・ボラ)の前では、全てが武装解除された。イスはイヒョンと一緒にいるときは終始明るい表情で微笑み、異なる表情でさらに劇的なキャラクターを完成させた。


家族、友達も捨てた冷血漢 ― チョ・サングク

家族でも友達でも自身にとって敵となる人間は全て消してしまう冷血漢。一線から退いて生活しているが、莫大な権力を利用してすべての悪行を起こした人物だ。チョン・ヨンボが本名であるチョ会長は、早くから独立運動家チョ・サングクを殺害し、チョ・サングクになりすまして生きてきた。チョ会長は自身の正体がばれそうになるたび、チェ・ビョンギ(キ・グクソ)に殺害を指示した。イスの父ヨンマンも、親戚オ・ヒョンシク(チョン・ウォンジュン)もチョ会長の攻撃を受けた。特に最終回では、他の人間を利用してビョンギまで脅迫し、人面獣心の末を見せた。

書店のおじさん、しかし恐ろしい暗殺者 ― チェ・ビョンギ

優しい印象の書店のおじさんもチョ会長の手下だった。専門キラーのビョンギは刑事ピョン・バンジン(パク・ウォンサン)によって、かつては警察官で、退職後は拷問技術者として活動した経歴が明かされた。ビョンギはチョ会長の指示によって動き、常に殺人の中心に立っていた。特に、ビョンギの毒のついた針が仕込まれたボールペンの音は、毎回ドラマの緊張感を高めることに一役買った。

チョ会長に忠誠したビョンギも結局、死を迎えた。30日に放送された最終回でビョンギは、チョ会長が雇ったキラーから渡された劇薬を飲み、「こうなると思った」という言葉を残し、死亡した。


謎の助力者である“友達” ― キム・スヒョン

イスのそばには常に“友達”という助力者がいた。友達は徹底してベールに包まれたまま、ただイスとの電話を通じてのみ露出された。友達の正体はウィソン(キム・ギュチョル)の拉致事件の際に公開された。覆面を被った謎の男は、ウィソンを拉致した後、イスに電話をかけ「はい、僕です。計画通りに行いました」とし、自身の正体を明かした。友達はヘウを助けるキム係長のキム・スヒョンだった。

ドラマの前半、スヒョンはビョンギから自身の父カン・ヒスを殺害した人物がイスの父ヨンマンであることを聞き、イスまで疑い始めた。スヒョンはチョ会長に電話し、ハン・イスの死と50億ウォンを引き換えることにした。助力者から一瞬にして敵になったスヒョンはイスに銃を構え、結末に対する関心をさらに高めた。しかし、スヒョンのこのような行動は、ビョンギを捕まえるための煙幕作戦であることが分かった。


狂気めいたファザコン ― キム・ギュチョル

自身の娘が成長し、結婚するまで父の影から抜け出せない“ファザコン”ウィソンは、サングクが一線から退いたことで会長になった。ウィソンは即興的で衝動的な性格でいつも事をダメにし、サングクの信頼を失った。しかし、ウィソンは父サングクを一番恐れながらも常に尊敬していた。

しかし、父に対するウィソンの信頼は長くは続かなかった。イスから拉致されたウィソンが死の恐怖に震えていたとき、受話器越しに聞こえてきたのは「人間が生きると死ぬことは天の意志だ。息子との縁はここまでかもしれない」とし、拉致犯との交渉を拒否する父サングクの声だった。サングクの正体を知ったウィソンは悲鳴を上げながら、神経不安症のような症状を見せ、気狂いのような行動を見せた。

記者 : シン・ナラ