キム・ギドク監督の「メビウス」問題シーンを自主削除したにもかかわらず、再び制限上映可

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写真提供=ファインカット
キム・ギドク監督の映画「メビウス」が、問題のシーンを削除して再審議を申請したにもかかわらず、再び制限上映可判定を受けた。

映像物等級委員会は15日、「メビウス」に対する再審議で制限上映可等級判定を下した。

映像物等級委員会は、「映像の表現において、主題と暴力性、恐怖、模倣リスクの部分で、青少年に有害な内容を含んでおり、直系間の性関係を描写する非倫理的、反社会的な表現があり、制限上映館でのみ上映が可能な映画」だと明らかにした。

これに先立ち映像物等級委員会は、先月も同じ理由で「メビウス」に制限上映可判定を下している。

これを受けキム・ギドク監督は、「再分類でも制限上映可判定を受けると、3ヶ月後に再審の資格が与えられるため、配給予定の9月に公開できなくなる可能性がある。そのため、再分類審査を放棄し、韓国公開版は映像物等級委員会(映像物等級委員会)の指摘を受けた場面を削除した後、再審議を申請することにした」と明らかにしていた。

続いて、「演出者としては残念だが、メジャー映画が劇場を掌握している現在の配給市場において、苦労の末に決定した配給を諦められないのは、韓国の劇場で公開されることだけを切望している私を信じて演技してくれた俳優とスタッフたちの気持ちを無視できないためだ」と語り、再分類ではなく再審議を選んだ理由を説明した。

しかし、自ら映画にハサミを入れたキム・ギドク監督の努力にも「メビウス」が再び制限上映可判定を受けたことに伴い、韓国での公開は困難になった。韓国には制限上映可専用の映画館がないためだ。

これまで映画人らは、映像物等級委員会の評価判定に不満を提起し続けてきた。「メビウス」が再審議を申請する前、制限上映可等級判定を受けた時も「制限上映館が存在しないことを知りながらも判定を下すという、この決定は、その映画に対する死刑宣告も同然だ」と等級の撤回を求めてきただけに、今回の判定によって映画人と映像物等級委員会の対立も再燃する見通しだ。

キム・ギドク監督の「メビウス」は、父の浮気によって破綻した家庭で育った男が、俗世を去る過程を描いた映画だ。チョ・ジェヒョン、ソ・ヨンジュ、イ・ウンジュらが出演した。

記者 : キム・ミリ