「結婚の女神」共感を得るか、典型的となるか

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写真=イ・ジョンミン

SBS新週末ドラマ「結婚の女神」見るか、見ないか

SBS新週末ドラマ「結婚の女神」(脚本:チョ・ジョンソン、演出:オ・ジンソク)は、そのタイトルからテーマを明確に表現している。それぞれ人生観と信念が違う4人の女性が“結婚”と関連する様々な状況に遭遇したとき、どのような選択をするかを見せるとのことだ。24日午後、ソウル陽川(ヤンチョン)区木同(モクトン)SBSで行われた制作発表会でチョ・ジョンソン脚本家は「人生をあらかじめ一度生きてみることができればいいけれど、それはできないので人々は選択し、それに伴う責任で苦しみや喜びを感じる」という言葉で企画意図を説明した。

続けてチョ・ジョンソン脚本家は「人生に解決はない。代わりに選択について慰められ、共感されるのだ」とし「自身の人生と条件を肯定する道しかない」とドラマのテーマを表した。果たしてこの言葉通り「結婚の女神」は岐路に立った女性たちの“選択”とそれに伴う“結果”を明確に描き、視聴者から愛されるドラマになれるのだろうか。「結婚の女神」は「私の10年の秘密」の後番組として、韓国で29日午後9時55分に第1話が放送される。


“共感”を掲げる話、信頼できる俳優たち

まず「結婚の女神」が期待される理由は、“共感”を核心として掲げているためだ。このためドラマはワーキングママのソン・ジソン(チョ・ミンス)、夫だけのために献身的に生きてきた専業主婦のクォン・ウニ(チャン・ヨンナム)、愛よりも条件を見て結婚したホン・へジョン(イ・テラン)、そして結婚を控え自身の人生を確信できないソン・ジヘ(ナム・サンミ)を中心とする。完璧には当てはまらないが、それぞれ違うタイプの4人を通じて視聴者の感情移入を誘導するという考えだ。

イ・テランやナム・サンミなど、まだ未婚の女優たちが「台本を読んで結婚について真剣に悩むようになった」と口を揃えただけに、「結婚の女神」は女性の現実に触れる話を描く。ソン・ジヘと結婚を控えた財閥出身の検事、カン・テウクを演じる俳優キム・ジフンは「ドラマチックな設定や現実で接することのできないファンタジーを満たすことも人々がドラマに熱狂する理由になるだろうが、現実とあまりにもかけ離れているなら共感を得ることはできない。『結婚の女神』はしっかりと現実に根ざした状態でストーリーを展開するため、全ての世代から共感が得られると思う」と自負した。

昨年、映画「嘆きのピエタ」を通じて女優の底力を見せたチョ・ミンスをはじめ、クォン・ヘヒョ、チャン・ヨンナム、チャン・ヒョンソン、キム・ジョンテなど、名前だけ聞いても心強い俳優らが出演することも「結婚の女神」が期待できる理由の一つだ。チョ・ミンスは「『嘆きのピエタ』は、身に余る光栄で感謝した。だが、『嘆きのピエタ』ではあまりにも暗い役を演じたので一度は明るい役を演じなきゃと思った」と出演を決めたきっかけを伝えた。


もう一つの刺激的なドラマになる可能性もある

しかし、「結婚の女神」がもう一つの刺激的なドラマになる可能性もなくはない。4人の女性が直面する状況はほとんど相手が別の人に会ったり、自身が別の人に出会ってから起きる葛藤がほとんどであるためだ。クォン・ウニの夫、ノ・スンス(チャン・ヒョンソン)は一緒に働くニュースキャスターのシンシア・チョン(クララ)に心を奪われ、ホン・へジョンの夫カン・テジンはホン・へジョンと悪縁のナム・ミラ(シム・イヨン)と浮気をする。ソン・ジヘも3年間会ってきた彼氏ではなく、3日間共にした男、キム・ヒョヌ(イ・サンウ)に気がある。

これに対し、オ・ジンソクプロデューサーは「出生の秘密と関連した巨大な伏線やものすごい復讐のようなものはない」と言い、いわゆる“マクチャン”(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマ)を警戒する態度を見せた。そう言いながらも「生きていきながら実際に感じる感情のスペクタクルを演出したかった」とドラマの雰囲気を伝えた。イ・サンウとキム・ジフンも「周りにありそうなこと」と言いながら、ドラマに登場する葛藤は現実と変わらないものだと強調した。

もう一つ心配されることは「結婚の女神」が典型的なキャラクターを克服できない可能性もあるということだ。代表的にシンシア・チョンは、これまでドラマや映画によく登場してきた浮気相手のイメージと大差がない。また、これを演技するクララがこれまで“露出”でイシューを作ってきたことでややもすればドラマが女優の従来のイメージを利用することに止まるかもしれないという懸念もある。

制作発表会で聞いたクララの話は、さらに心配を与える。彼女は「週末ドラマではなかなか見られないシーンがたくさん出る」と言い、“衝撃的な役”とシンシア・チョンを紹介した。続けて「アメリカのFOX TVのキャスターのようにセクシーで、ボディラインを強調する役で体にフィットする服をたくさん着た。ドラマを見ると『あんな衣装はどこで手に入れたのだろうか』と思うだろう」と述べた。ドラマが作品とは関係ないクララの従来のイメージを持ってくることに止まり、彼女が望む『プロフェッショナルなキャスター』としての姿よりは『男性を誘惑する不倫女』としての姿に重点が置かれるように聞こえる。
これに対しクララは「そのイシュー(露出関連のイシュー)があるときシンシア・チョンというキャラクターに出会った。より高級で知的なイメージになれるはずだ。私の努力次第で変化が起きると思う」と話している。だが、割と話の本筋にいるシンシア・チョンまで説得力のある人物に描くには、「結婚の女神」で気を使うべきキャラクターが現実的にあまりにも多い。

記者 : イ・ジョンミン、イ・ミナ 写真 : イ・ジョンミン