Vol.2 ― 「悪魔は誰だ」キム・サンギョン“チョン・グンソプ監督は怪物のような新人監督”

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俳優キム・サンギョンが注目される新人監督とタッグを組んだ。彼の言葉を借りると、“怪物みたいな新人”である。そう、映画「悪魔は誰だ」のメガホンを取ったチョン・グンソプ監督のことだ。

チョン・グンソプ監督は、「悪魔は誰だ」を通じて監督デビューを果たした。同映画のシナリオを途中まで読んでいたキム・サンギョンがまた序盤に戻って読み返さざるを得なかったシナリオを手がけたのもチョン・グンソプ監督である。

キム・サンギョンはチョン・グンソプ監督に対して、「怪物の誕生だ」と評価した。監督デビューを果たしたばかりの新人監督が安定したストーリーで視線を引き付けたのである。さらに、初めての商業映画ということが信じられないほど優れた演出力を持っていた。

彼は、「いくらシナリオが良くても演出できない人が多いのですが、撮影が行われるにつれ、だんだん優れた演出力の持ち主だなと思うようになりました。デビューしたばかりの監督ですが、迷うことなく撮影を行います。撮影現場で要求した小道具ではなく、他の小道具を用意してきても怒らないんですよ。意思決定も早いです。彼は迷いなく決定を下し、撮影現場でオミット(コンテのシーンを削除すること)します。私がこのシーンは要らないなと思っていたシーンをカットするなど、僕と呼吸がピッタリです。撮影が中盤に入ってからは監督と一緒に飲みながら『監督の次回作が気になります』と言いました」と明かした。

続いて、「僕も出演しているので、映画の出来についてはよく知っています。メディア試写会で初めて映画を見たんですが、本当にビックリしました。シナリオも良くて演出も良かったです。そして映画は編集芸術でもありますが、映画の後半を編集して完成度をさらに高めました」と付け加えた。

キム・サンギョンは、チョン・グンソプ監督を映画「殺人の追憶」でタッグを組んだポン・ジュノ監督と比較した。良いシナリオを執筆する才能、素早い判断などがポン・ジュノ監督を連想させたからである。さらに「殺人の追憶」がポン・ジュノ監督の2番目の作品だったが、「悪魔は誰だ」はチョン・グンソプ監督のデビュー作であることにキム・サンギョンは驚かざるを得なかった。

彼はソン・グンソプ監督に対し、「400~500%満足しています。メディア試写会で見てVIP試写会でまた見たんですが、本当に良かったんです。傑作ですよ。2回見てもまた違う何かが感じられました。僕が出演しているにも関わらず、新しい仕掛けなどが見えてきました。また、僕の登場しないシーンを組み合わせて作ったシーンを見て、チョン監督は天才で怪物だなと思いました」と評価した。

また「以前は、『悪魔は誰だ』が損益分岐点を超えて、この映画が僕の思った通りに仕上がれば、チョン・グンソプ監督にとって素敵なデビュー作になると思っていたんですが、そんなことすら及ばない素敵な作品となった」と賛辞を惜しまなかった。

キム・サンギョンは、VIP試写会で会ったタレントのパク・キョンリムとのエピソードと観客の反応を伝えた。彼らの反応を見てチョン・グンソプ監督への確信が持てるようになったからである。実際、一人息子の母親でもあるパク・キョンリムは映画を見終わって涙をこぼしたという。

キム・サンギョンは、「VIP試写会にパク・キョンリムさんが座っていましたが、泣いていたので、落ち着いたら声をかけようと思いました。映画の関係者ではなく、一般の観客の反応を見れば映画の評価がよく分かります。おじさんたちが僕の手を握りながら、『本当に良い映画ですね』と言ってくれて、一般の方々も『悪魔は誰だ』を面白く見てくれるんだなと思いました。それで、VIP試写会が終わってから、良い映画、韓国映画界で良い監督が誕生したなと思うようになりました」と語った。

キム・サンギョンの心を奪った韓国映画界の新鋭チョン・グンソプ監督がメガホンを取った映画「悪魔は誰だ」は、15年前の誘拐事件が公訴時効を迎えてすぐに同一手口の事件が発生し、犯人によって娘、孫、人生を奪われた3人の被害者に訪れた決定的瞬間を描いた作品である。同映画は、上映時間120分で、R-15指定を受け、韓国で16日に公開される。

記者 : キム・ミリ、写真 : ソン・イルソプ