AISFF 2012…「JURY」と共に10回目の飛行を始めます

10asia |

「『短編映画は映画の未来』という言葉があります。それに加え、今回の開幕作は韓国映画の歴史としても記録される作品だと思います」

イ・ジュヨンプログラマーの開幕作を紹介するこの言葉は、決して大げさではなかった。11月1日の午後7時から光化門(クァンファムン)シネキューブで開催された第10回アシアナ国際短編映画祭(以下AISFF)の開幕式は、非常に特別な開幕作である「JURY」への期待でいつも以上に熱かった。イム・グォンテク、ペ・チャンホ監督をはじめ、巨匠監督たちの訪問が続き、公式的には顔を出さなかったがイ・チャンドン監督の姿も見えた。俳優パク・チュンフン、ユ・ジテ、チョ・ジェヒョン、イェ・ジウォン、コン・ヒョンジンなどの俳優たちは、「キム・ドンホ委員長(釜山国際映画祭の元執行委員長/AISFF名誉委員長)の初めての演出作を見ることができて光栄だ」と開幕作への期待を隠さなかった。

「JURY」…韓国で最も豪華なクレジットを持つ開幕作

開幕式が始まった後、アン・ソンギ執行委員長は来賓の紹介をしながら、「本来ならキム・ドンホ委員長を紹介する順番ですが、キム委員長が今回の映画祭にはデビューしたばかりの新人監督として参加したため、紹介を省略します」と話し、観客やゲストたちから笑いを誘った。そして、キム・ドンホ監督も「新人監督で、監督としては初心者であるキム・ドンホです」という挨拶で、アン・ソンギの言葉に調子を合わせた。また、「新人監督としてデビューするチャンスを与えてくれたAISFFの関係者たちに感謝します。たぶん、ここ9年間、一度も欠席せず開幕式に参加したおかげで得ることができたチャンスだと思います。ノーギャランティーで出演し、働いてくれた俳優やスタッフたちに感謝します。どうせこの世界に足を踏み出したので(笑)これからも監督を続けるつもりです。今日の上映後、厳しい批評をしていただければそれを参考にしてより頑張ります」と監督デビューした感想を述べた。

「JURY」は韓国で最も豪華なクレジットを誇る映画と言える。アン・ソンギやカン・スヨン、トニー・レインズ、富山加津江、チョン・インギ、イ・チェウン、ヤン・イクチュン、キム・コッピ、パク・ジョンボム監督などが出演し、撮影にキム・ヒョング、助監督にキム・テヨン、編集と音楽にそれぞれカン・ウソクとパン・ジュンソクなど、韓国最高の映画人たちが喜んでスタッフとして参加した。映画に審査委員役で出演した5人は、実際にも今回のAISFFの審査委員を務めた。カン・スヨンは「この映画の中に登場する審査委員たちは非常に強い個性を持つバカたちですが、実際にはそんなことはなく、いい作品が受賞できるようにベストを尽くしたいと思います」と、審査委員としての覚悟を明かした。ようやく「JURY」が上映され、エンディングクレジットが上がる瞬間、客席にいるすべての観客たちが席から立ち上がり、スタンディングオベーションを送った。温かい笑いと歓呼の声が湧き上がった。それは、韓国映画界で最も尊敬され、愛されている映画人たちが作った愉快な映画に対する賛辞であり、ここ10年間、着実に短編映画を発掘し、配給に努力してきたAISFFという祭りにぴったりなスタートであった。

記者 : キム・ジヒョン、編集 : キム・ヒジュ、翻訳 : ナ・ウンジョン