Vol.2 ― 「神話放送」“神話の生涯の仕事になりますように”:SPECIAL INTERVIEW

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―抱負と言いますか、このレベルまでは発展させたいとか、そういったものがあると思いますが。

ユン・プロデューサー:パロディをしたり、また色々なことを試しています。今は神話(SHINHWA)が一番得意なことを探すのが課題です。何より僕はこの番組が、神話の生涯の仕事になって欲しいと思っています。メンバー6人の活動の分野がそれぞれ違うので、実際会うことが簡単ではありません。年に1、2回集まってアルバムの活動をし、あとはまた個人でそれぞれ活動します。しかし「神話放送」に出演している限りは、週に2回は集まることになるでしょう。

ミヌ:1、2年ごとではなく「神話」という名前を掲げて長寿番組になって欲しいと思います。いつまでかはわかりませんが、長ければ長いほど良いでしょう。ユン・プロデューサーも触れましたが「神話放送」のありがたい点は、定期的に集まれることです。今まではそれぞれのソロ活動で忙しく、頻繁に集まることができませんでした。一緒に集まって笑ったり遊んだりする時間が本当に好きです。

ドンワン:私たちが人気を得られなかったら継続されないと思いますが、一生懸命すると視聴者も好意的に見てくださるようになり、長寿番組になれると信じています。

―何をすれば長く続けることできるでしょうか。

ユン・プロデューサー:先ほども申し上げましたが、メンバー同士でいるときがもっとも上手くやっています。そして閉鎖的なスタジオよりは、ロケに強いです。一番面白かったこと?旅行に行って、夜部屋に集まって遊ぶときや車で移動しているときです。実は10月から、企画とまでは言えませんが、ささやかな変化を感じられると思います。形式を固定することが切実である理由の一つに、例えば、毎回新しいあだ名ができていますが、形式が変わり続けるとあだ名も継続できないことがあります。

チョン・ソクヒ:そのあだ名のことですが、実は他の番組ではなかなか見られないことじゃないですか。エリックさんがミヌさんにつけた「stupid」のようなもの。それも「special stupid」とは。他の人は恐れ多くてミヌさんをそういうふうに呼べないと思います。

エリック:カメラがあるのでそれくらいで済みましたが、なかったらミヌに殺されていたと思います。

ミヌ:同じメンバーなので、気にならなかったです(笑) 他の番組だったら、後から真剣に聞いていたと思います。僕になぜそんな言い方をするのかと。しかし友達同士での悪口は悪口に聞こえないじゃないですか。

アンディ:その日は笑いをこらえるのが大変でした。自ら認めたミヌさんが、あまりにも面白かったからです。そうですね。最初は怒っていたかもしれません。でも、ある瞬間諦めたのか、すんなりと認めてしまっていました。僕も他の番組でだったらできなかったと思います。同じメンバーだから可能なのです。

ドンワン:いくら親しいからといって、友達をバカ呼ばわりしてはいけません。エリックさんの代わりに、視聴者の皆さんにお詫び申し上げます。(一同呆れた表情)

エリック:こいつはいつもこうです。正直「バカ」は僕たちの間では悪口のうちに入りません。僕が少し気になったのは、30分間ずっとからかい続けたことです。放送では数秒しか流されませんでしたけどね。実は、アンディは雰囲気によってテンションに起伏があるほうなんですが、その日は言葉数も多く、テンションもかなり上がっていました。なので僕もそれに乗ってからかい続けたのです。でも実際に一番からかわれるメンバーはドンワンです。

ドンワン:交互に僕をからかいますが、僕が愛を持って受け入れています(笑)

チョンジン:でも、本当の「stupid」はエリック兄さんです。

―笑いものになったことを言うのであれば、エリックさんのドッキリカメラが一番だったと思います。だまされてあげましたか?本当にだまされましたか?

エリック:本当に完全にだまされました。最初にドキュメンタリー編でドッキリカメラをされたときは、制作スタッフがあまりにも見え見えなドッキリを仕掛けました。今考えてみれば、そのときから意図されていたことかもしれませんね。10年以上通った美容院で、とんでもないVIPマッサージサービスをするとは、「これにだまされてあげるべきなのかな」と1人でたくさん悩み、結局寝たふりをしました。その後から「神話放送」のドッキリのレベルを侮るようになりました。また、すべてのスタッフとメンバーが2週間も前から準備するなんて誰が想像できるでしょうか。まあ、僕がずっとだまされ続けていたんですが、気を悪くしたりはしませんでした。ただ、今日ついてないなと、単純に考えていました。

へソン:エリックが怒ることに対する心配はまったくありませんでした(笑) むしろ、途中で気付いてしまってドッキリが台無しになることが心配でした。長い付き合いなので、エリックが怒るポイントを知っています。そのポイントさえ守れば大丈夫です。

エリック:僕はただ不思議に思いました。「無限に挑戦」とか「ハッピーサンデー-1泊2日」を見ても不思議なほどに劇的なシーンがあるじゃないですか。なので、僕らの場合もそうだと思いました。「まさかまた当たるわけがない」と、さらにキツイ罰ゲームを提案して、結局僕が続けて当たったのです。そのときがターニングポイントとなり、他人を信じられなくなりました(笑)

―ついでですが、エリックさんは天然なのか、それとも高度な戦略なのか、混乱するときがあります。

エリック:あ、はい。何をおっしゃりたいのかわかります。それは、わざと隙が多く見せているのです。Mnet「音楽の神」でイ・サンミンが、突っ込みどころ満載なコメントを、図々しく言うのがとても面白かったんです。誰が見ても無視される状況なのに1人でげらげらと笑うところを、少し真似てみただけです。面白くなかったですか?

ドンワン:エリックは本当にずる賢いです。そのずる賢さで14年間神話をリードしてきたから。

アンディ:わざと作るわけではありませんが、隠したい部分もあると思います。しかし時が流れ、それぞれの個性が出ています。エリック兄さんの、そのような多様な面がそうです。

ユン・プロデューサー:番組を制作する立場からは、そのような状況がほとんど次の週には続かないのが残念です。前回の放送では車の中だったから、そのようないたずらが可能でしたが、今日はファッションショーがテーマなので、モデルの前で「stupid」というあだ名を使うわけにはいかないじゃないですか。毎回形式が異なるので、限界があります。だから、これからは何か手ごたえがあれば1ヶ月でも2ヶ月でも続けてみるつもりです。陳腐な「ラブレター」類は控える予定です。ゲストとしてSUPER JUNIORと組み合わせてみたんですが、意外な面白さが出ました。楽しみにしてください。


絶対しないと思ったのに、そこまでするのかと思うメンバーはいました

―予想外の難関はありませんでしたか。

ユン・プロデューサー:このメンバーはこうだと思ったが、何で違うんだろうとか、そういうのはありませんが、絶対しないと思ったのに、そこまでするのかと思うメンバーはいます。まず、エリックさんがそうで、へソンさんもそうです。エリックさんは確実にバラエティのセンスがあります。私もエリックさんが計算でしているのかどうか、その胸のうちはわかりません。とんでもないギャグで滑ってから見せる気まずいリアクションが面白いです。ドンワンさんも意外な面を見せています。普通の人は声をかけてから反応がないと諦めるじゃないですか。しかしドンワンさんは、諦めず続けます。見ていると本当に様々な面を持っています。

エリック:収録の雰囲気というのがとても重要です。特定のテーマを持って話したときに、それ自体は面白くないかもしれませんが、それを持って自分たち同士でゲラゲラと笑うと、見ている人も「あら?何だろう、あれは」と、呆れながらも笑ってしまうそうです。他のバラエティ番組に僕が1人で出演して同じように話していたら、滑りすぎて編集されたはずです。でも、ヘソンは例外です。一番一生懸命です。

ヘソン:メンバーたちが僕をそうさせました。このようにやっていて、後から他のメンバーなしで1人で収録することになったらどうしようと思ったりもします。今はそのようなスケジュールはありませんが、果たしてそれに慣れることができるだろうかと心配です。今は、そういう心配は後にして、メンバーたちと収録することが、ただ楽しいです。僕が滑っても後ろで支えてくれているメンバー達がいるので、何をしても心強いです。

エリック:「神話放送」にも意図していない笑いどころがあるように、僕があえて見せようとしなくても、僕の隠された面が出たりするときがあります。もちろん、僕なりに「自信がある」と思うこともあります。

―初回放送が型破りでした。撮影しながら複雑な思いをしませんでしたか?

ミヌ:除隊して直ぐ放送に入りましたが、ワンダーウーマンに変身しなければいけない状況でした。今だから言えますが、撮影の間ずっと「あ、これはちょっと違うな」と思いました。でも放送を見ると、苦労した甲斐があったと感じました。編集の力というのは無視できませんでした。神話と言えば、主にカッコイイイメージだけを考えがちじゃないですか。しかし「神話放送」をしながら、人々とともに楽しむことの楽しさがわかりました。今は、距離感を持たず、気軽に近づけるイメージになりたいです。

ヘソン:初めての収録から面白い衣装を身にまとい、水に落とされ、飛ばされ、道端をさまよい、今までバラエティでしたことがないことを、初日に全部経験しました。そしたら、いわゆる“メンブン”(メンタルが崩壊するほど慌てること)状態になりました。放送にどのように映るのか、それも気になりました。しかし、いざ放送されると、面白かったとおっしゃる方が多かったので、安心しました。実は、最初からカッコイイイメージを思いっきり壊したのが役に立ったと思います。初回のときに全部経験してしまったので、むしろ早く慣れることができたと思います。

チョンジン:他の番組だったら、そこまではできなかったと思います。メンバー同士だから、自分たちの番組だから、自然に出来たんだと思います。

アンディ:僕も軍隊に行って来たからか、性格がかなり変わりました。入隊する前と後で、バラエティに臨む姿勢が大きく変わりました。


実は僕らも、今になってもトラブルは常にあります

―最近アイドルグループのいじめ問題が話題になっていますが、最年長アイドルの先輩として責任のようなものを感じますか?

エリック:特にチョンジンが後輩歌手たちの面倒見が良いです。包容力がすごいです。僕らがご飯の茶碗だとすれば、チョンジンはビビンバの器という感じでしょうか?(笑)

チョンジン:そ、そうですか。どうしても責任を感じます。模範にならなければならないし。

ドンワン:実は私たちもトラブルは常にあります。しかしそれを認知し、認め、解決するためにお互いに努力したので、上手く続けていけたと思います。血液型も性格も異なるメンバーが調和するために、それなりに努力しています。それぞれの場所で。(ちなみにミヌ、ヘソンはA型、アンディ、ドンワンO型、エリック、チョンジンはB型)

エリック:ああだこうだと喧嘩しても、すぐ笑い、また喧嘩して仲直りして。そういったことで私たちが続けていけるのではないかと思います。

ヘソン:お互いに対する牽制といったものはまったくありません。ただ、個人の活動でメンバーに迷惑をかけるのではないかというような心配は全員がしています。また、自分がおぼつかなく迷惑をかけてもいけません。

ドンワン:肺(“迷惑”は韓国語で“肺”と発音が同じ)ではなく、心臓になるべきです(瞬間、殺到する揶揄)。

―お笑い芸人チャン・ドンヒョクさんの発掘も予想外の収穫だと思います。最初に状況劇をしたときは、皆よそよそしかったですが、今はウマが合う様子です。

ユン・プロデューサー:「神話放送」には、ユ・ジェソクさんのように司会をしながら参加もできるメンバーがまだいません。なので異色オリンピックのときに、中継役として招きましたが、どんどん出演頻度が多くなり、ファンの方々の反応も良かったです。

ミヌ:チャン・ドンヒョクさんはアドリブにとても強いです。今や同じメンバーのようです。滑ったかもしれない部分を、チャン・ドンヒョクさんがアシストしてくれるので、感謝しています。

―実は、前回のカムバックステージを見ながら残念だと思いました。韓流ブームがもう少し遅かったらと思ったからです。しかし、バラエティ番組に出演するには、年齢が高いほうが良くありませんか?

ドンワン:個人的にあまり減量できず残念でした(笑) もっとも残念だった点は、ヘソンがステージに立つことができず、完璧にできなかったステージだったということです。来年には、全員が一つのステージに立つことができるだろうから、楽しみです。

チョンジン:初めてこの番組のオファーを受けたときは、上手くできるのか心配でしたが、制作スタッフたちとミーティングを重ねるうちに、信頼することができました。そして今は、メンバーの変わった姿から可能性を感じています。どんどん欲が出ます。制作スタッフと心を合わせて長所と短所をうまくコントロールできれば、これからより良い放送を披露できる自信もできました。

ユン・プロデューサー:以前、血気旺盛だった頃は、番組を半年以上続けることが難しかったと思います。僕はまず、長いスパンで考えています。急ぎません。見せられるものがあまりにも多いメンバーだからです。また「神話放送」を知らない方が多いのは残念なことです。本放送で見て頂かなければならないんですが、時間帯が良くないんでしょうかね。若者向けの番組なのに、土曜の夜なので、外にいる人が多いと思います。しかもEPL(イングランド・プレミアリーグ)も同じ時間帯に放送しているじゃないですか。色々と悩み事が多いです。我々の番組も韓流の一隅を担っています。現在台湾で放送していて、日本、中国、タイでも話が出ている状況です。次第に多くの国で放送されると思います。

エピローグ
昨年だったか、その前の年だったかは覚えていないが、とにかく近所の食堂でエリックさんやミヌさんを見た。嬉しくてあいさつしようとした瞬間、やめた。当然だ。私たちは知り合いではないではないか。知り合いでないにも関わらず、知り合いのように感じられた彼ら。肩の力を抜いた、カッコつけてない、周りを意識していない青年たちだった。あ、この人たちは本当に大人になったんだ、今や本当のスターなんだと思った。そして時間が流れ今回の「神話放送」の収録現場で再び彼らに出会った。そのときよりも近くなった感じがする。派手な照明ではない自然光の下にいるように「神話放送」と合わさった彼らの日常は、本当に心地よく見えた。そしてそこに神話のメンバーと言っても遜色の無いユン・プロデューサーまで含めた7人の男と、神話のことをよく知っている作家たちが力を合わせて作っていく「神話放送」が、長く続くことを、そして本当に神話として残ることを祈る。まるで童話のエンディングのように。

文:コラムニスト チョン・ソクヒ

「NAVER スペシャルインタビュー」では、今話題の人物にコラムニストのチョン・ソクヒさんがインタビューを実施。韓国で一番ホットな人物の本音をお届けします。

記者 : チョン・ソクヒ、整理 : ユ・リナ、写真 : studioS イ・ジヌック、ソ・ウェファン