Song G、世間の偏見に立ち向かうラッパーの真実

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2ndミニアルバム「I'm Song G」をリリースしたラッパーのSong G

人より容易に音楽界に入ってきたかと思ったが、その後の道のりは険しかった。自身の名を掲げたシングルをリリースし、作曲家としても活動したが、無名から抜け出すのは難しいことだった。「広報なんてなかった。ミュージックビデオも直接撮った」というSong G。ダンサーから映像編集者を経て、ラッパーの道に入ったSong G(本名:ソン・ジウン)とのインタビューを行った。

何かを地道にやれない性格だという彼は、最近、2ndミニアルバム「I'm Song G」をリリースした。直接歌を作って、最も似合う声を探してフィーチャリングを頼んだという。彼は「最近は機械がよく発展しているが、(声を)操作したくなかった。知名度よりは、音楽で勝負したかった」と打ち明けた。

「シングルを8枚リリースして、ミニアルバムも発売した僕が『I'm Song G』というタイトルで戻るのがおかしく感じられるかも知れません。これまでは都合が合わなかったので見せる機会がなかったが、『I'm Song G』はメッセージよりは抱負の盛り込まれたアルバムです。『とことん見せるから、待ってよ』みたいな気持ちでした」

彼はラッパーであるが、最初音楽を始めたとき、「死ぬまで英語歌詞は書かない」と決心したという。言語破壊的な歌詞を慎み、美しくて良い言葉を書きたいという信念を持っている。ただ、イシューのためではなくて、確実な目的意識があれば、悪口くらいは書くかも知れない。「日常生活では悪口も言って、間違った表現も使うけど、なるべく日ごろから正しい言葉遣いに気をつけている」と話し、「『朝露』のように清らかな歌詞を書きたい」と伝えた。


家に引きこもった時期も…「怖かった」

ここ1年間、彼は精神的にかなり疲れていた。いつの間にか30代になったが、不透明な将来に悩んだという。Song Gは「これまで憂鬱な音楽だけ作っていたが、そこに閉じこもっていたのか、いつからか音楽が楽しくなかった。ありのままの自然を見て、多く考えて、少しずつ浄化されてきて、最近は楽しく面白く曲を作っている」と微笑んだ。

「間違った思いをしていたようです。大衆向けの音楽を作りながら、『聞きたいなら、聞け』のようでしたから。大衆を無視したわけではありませんが、あまりにも深刻だったんですね。当時の僕は引きこもりみたいでした。精神的な問題も生じたんですが、それを解くために努力するよりは、その感情にもっと潜り込んでしまいました。2~3ヶ月間、家に閉じこもっていて、今振り返ってみれば本当に危ない時期でした。そのときは本当に怖かったんですね」

暗いトンネルを抜け出してきた彼は、今、希望を歌う。死ぬまでラップをしたいという彼は「僕にエールを送ってくれた人がいるように、僕も誰かの夢をサポートしてあげる人になりたい」と話した。目的の同じ人々が集まると、方向は違っても同じ目標に向かっていけるように、彼は他の誰かの頼もしい力になりたいという望みを持っている。

「ラッパーは放蕩で荒い」という世間の偏見にSong Gは果敢に立ち向かう。陽地があれば陰地もあるが、自身の周りにはばかばかしいほど周りの視線を気にしていて、家族を扶養するためにラップをあきらめる人もいるという。Song Gは「正しい思想を持つ人々も多くて、遊ぶ時間がないほど、音楽に夢中になっている人もいる。これは一種の人種差別のようなものだ。一部を見て全体のことだと判断しないでほしい」と頼んだ。

「僕の音楽を気楽に聴いてくださったらと思います。美しい歌詞を書くために努力しています。歌詞にも耳を傾けてください」

記者 : イ・オンヒョク