ジョンギゴ「似ているようで違う3つの顔」

10asia |


ボーカリストのジョンギゴ「歌には性格が出ると思います」

「話している時と歌う時の声がまったく違います。子どもの頃から裏声(ファルセット)に慣れていました。子どもの頃は歌謡曲ばかり聞いていたんですが、中でもウォン・ミヨンさんとか女性歌手の歌をよく聞きましたね。変声期の前だったので、それらの曲に合わせて歌を歌いました。歌を専門的に学んだことがなかったので、『裏声だけで歌ってはいけない。違う歌い方も使わなければならない』と言われたことがなかったので、結局こんな風になったんだと思います。そして、昔から声を張り上げることがあまり好きではないので、静かに歌を歌う方です。歌には性格が出ると思います。強い性格の子たちは歌う歌も強烈なんです。僕は自分ができないことはせず、気楽にできることだけをやるタイプです。だから、歌を歌う時もないものを無理やり作りたくないし、なるべく自然に歌おうとします。気楽に聞くことができる歌、それが一番いいと思います。競演とかもあまり好きじゃないです。勝つ自信がなくて(笑)」


プロデューサーであるジョンギゴ「大きな絵が頭の中にあります」

「アルバムのジャケットからプロモーションビデオの撮影、編集まで、すべての作業に僕が関わり、ディレクションをします。なぜなら、僕は人々の頭の中にAというものを入れたいけれど、それは歌だけを聴いても完全には伝わらないからです。最初から歌、ジャケット、プロモーションビデオといったすべてのものを組み合わせた時、Aが出るように設計するので、歌だけ聞いても僕が伝えたかったことを完全に感じ取ることができないんです。メロディーや歌詞を書く時から、大きな絵が頭の中にあります。全体的な構想をすべて立ててから作業に入るタイプなので、どんな雰囲気やコンセプトにしたらいいかを僕自身が一番よく分かっているんです。今回のアルバムのジャケットカバーも最初からホテルのロビーを背景に、暗い感じで表現したいと制作陣に話しました。僕が写真を撮ることはできないので、専門家であるカメラマンに任せるけど、その代わりに隣で細かく要求しながらディレクションをするんです。かといって、“これじゃなければ絶対ダメ”と言うわけではないです。僕が考えたものと違う結果物が出ても、それが僕のアイデアよりいい時もありますから。そのため、ブレーンストーミング(自由な雰囲気で、アイデアを出し合っていい解決を得ようとする討論方法)もよくやったり、たくさん話し合いながら作業することが好きです」


34歳の男ジョンギゴ「extraordinary people」

「Twitterのプロフィールに『extraordinary people』と書いたのは、それが事実だからです。返事もなるべく返そうとしています。もちろん、返事とかやらない方がカッコいいかもしれないけど、僕ってそんなに忙しい人でもないし、ファンの方々と話し合うためにTwitterをやっているので。皆さんが僕のことを誤解すると、僕はとても負担に感じます。『写真は写真であるだけで、映像は映像であるだけだから、みなさんはその姿に騙されないでください』と常に言っている理由も同じ脈絡からです(笑) 誤解して期待されると、僕が何をしても負担に感じると思うんです。もちろん、音楽的に期待してくれることは、その期待に十分応えられる自信があります。しかし、人間的な部分においては、僕が聖人君子であるわけでもないし、むしろその反対に近い人なので、かなり大きな期待をされると僕が僕を隠さなければならないじゃないですか。しばらくは自分を隠すことができるかもしれないけど、ずっと隠し続けるわけにはいかないでしょう。声だけを聞いて、落ち着いて本を読んだり、コーヒーを飲んだりするイメージが浮かぶかもしれませんが、実際の僕は遊ぶことが好きで、お酒が好きな平凡な人間です」

記者 : キム・ヒジュ、写真 : チェ・ギウォン、編集 : チャン・ギョンジン、翻訳 : ナ・ウンジョン