韓国歌手、米国進出への挑戦5年目…第3ラウンドに入るのか?

OSEN |

歌手PSY(サイ)が米国進出の歴史を書き換えるのかに関心が集中している。

2007年にRAIN(ピ)、BoA、SE7ENで始まった米国進出ブームが、Wonder Girls、少女時代、2NE1などのガールズグループを経て新しいモデルが提示される可能性があると見られる。

PSYは最近米国に赴き、ポップスターのジャスティン・ビーバー側と面談したことに続き、9月の頭に再び米国に赴いて進出日程を調整する計画だ。当初米国に行って来てからどのような話を交わしたかについて発表すると予想されていたが、PSY側は9月以降に立場の表明を見送った状態だ。予想より大きく、具体的な契約が議論されていると見られる。

PSYの今回の米国進出は、韓国歌手の米国進出において第3ラウンドに当たる。BoAとSE7EN、Wonder Girlsなどが試みた米国デビューが、第1ラウンドだったとすれば、現地の企画会社からその商品性を高く評価されるK-POPを基盤にした少女時代が第2ラウンドだと言えるだろう。さらにPSYは、現地滞在や再加工をせずに米国の人々に「直輸出」したという点で第3ラウンドだと評価される。

# 第1ラウンド:直接体でぶつける

韓国歌手にとって米国進出がトピックになったのは2007~2008年だった。“ワールドスター”RAINが世界的に認知度を上げてから、ハリウッド映画にキャスティングされ、BoAとSE7ENが次々と米国の音楽市場に進出した。ここに現地の有名人が大挙参加した。

2008年10月、BoAは米国に赴き、デビュー曲「Eat You Up」を発表した。それに続き2009年2月1日に1stアルバム「I did it for love」をリリースした。この曲はビヨンセ、ブリトニー・スピアーズ、クリス・ブランなどのアルバムを手がけた有名プロデューサーのショーン・ギャレットが作詞・作曲し、フィーチャリングもした曲だ。MVの演出はブリトニー・スピアーズ、プッシー・チャット・ドールズなどのMVを手がけたことがあるジョセフ・カンが担当した。

SE7VENは米国でデビューした最初の韓国人男性歌手だ。彼は2007年から米国に滞在しながらデビュー準備をし、2009年3月にデビュー曲「Girls」をリリースした。これはビヨンセの「Déjà vu」、デストニー・チャイルドの「Lose My Breath」「Say my name」などを手がけた有名プロデューサー、ダークチャイルド(Rodney ‘Darkchild' Jerkins)がプロデュースした曲で、有名女性ラッパーリル・キム(Lil Kim)がフィーチャリングした。

Wonder Girlsは、米国ビルボードチャートHOT100に名を連ねた最初の歌手だ。現地化戦略を選択したBoAやSE7ENとは違って、2009年「Nobody」でそのまま米国に赴いたWonder Girlsは、長期間米国に滞在し、現地のファンと触れ合いながら徐々に認知度を上げた。Wonder Girlsは当時米国最高の人気バンドであるジョナス・ブラザーズを制作したジョナスグループと共通マネジメント契約を結び、米国進出の具体的な行動を始めた。

# 第2ラウンド:K-POPブームに乗り直進

SNSとYouTubeの発達は、韓国歌手に予想できなかった道を開いてくれた。米国内でもK-POPのファン層が形成され、米国メインストリームから先に韓国歌手を求めるようになったのだ。特にガールズグループへの反応が熱かった。

少女時代は2月、CBSの看板トーク番組、「Late Show with David Letterman」とABCの朝のトークショー「LIVE! with Kelly」にも出演した。NBCの有名芸能情報番組「Extra TV」ともインタビューを行い、地上波番組3社に全て出演した。韓国の歌手が現地の人気番組にメインゲストとして出演したのは初めてだった。有名プロデューサー テディー・ライリーの手掛けた楽曲「The boys」をリリースした少女時代は、すぐに地上波番組に出演し、これについてWSJは「これらのファンが世界的に増加することにより現れた、まったく新しいレベルの米国メインマーケットへの露出を意味する」と解釈した。

2NE1は、韓国のガールズグループとしては初めて米国で単独コンサートを開いた。2NE1は17日、米国ニュージャージー州ニューアークにあるプルデンシャルセンターでコンサートを開き、現地のファン約7000人を動員した。プルデンシャルセンターは、世界的POPスターレディー・ガガやボン・ジョヴィ、イーグルス、スティンなどのコンサートが開かれた一流スターのコンサート会場として有名な場所でもある。昨年MTV IGGY「ベスト新人バンド」の優勝者として始めて米国で舞台を披露した2NE1は、1年足らずで2NE1の名前を掲げた単独コンサートを成功裏に終えた。

# 第3ラウンド:大衆から求められた“強制進出”

少女時代が世界的に根付き始めたK-POPブームに乗り、アメリカの主なエンターテインメント業界の注目を浴びたとすれば、PSYは人々が先に受け入れたケースだ。面白く楽しいMVが口コミで有名になった「江南スタイル」は「K-POPは知らなくてもPSYは知っている」とするネットユーザーを大勢生み出した。9月1日のビルボード誌ソーシャル50(Social50)チャートで「江南スタイル」が5位に入った。

現地のトップスターも素早く動いた。T-Painが自身のTwitterにMVを紹介し、共同作業を提案した。ジャスティン・ビーバーのマネジメントチームもMVに興味を示し、PSYとの面談を要請した。ケイティ・ペリーなど、現地のトップ歌手がTwitterで「江南スタイル」を紹介し、CNNなどが「江南スタイル」のMVブームを紹介した。

PSYが明らかに違うということは、20日(現地時間)に米国LAのドジャースタジアムで確認された。「江南スタイル」の映像が紹介されると、現地の観客が大きな歓声を上げ「馬ダンス」を一緒に踊った。この曲がネットやエンターテインメント業界を超えて、既に人々の間に広く広まったという意味だ

まだどのような形で契約を結び「江南スタイル」のブームを続けていくのかは極秘となっている状態だが、PSYは英語も出来るため、様々な活動が可能だと思われる。YouTubeでは「江南スタイル」だけでなく、「Champion」などPSYの以前のヒット曲まで話題となり、「PSYブランド」自体の力も強くなっている。

PSY側の関係者は「米国に関することは上手く行っている。9月の頭に再び米国に赴いてから公式発表が出来ると思う」と伝えた。

記者 : イ・へリン