Vol.2 ― 「紳士の品格」キム・ミンジョン“「その手を離せ」が話題になるとは思わなかった”

MYDAILY |

写真=SMエンターテインメント

「中年4人組?アドリブをしたら、10のアドリブが返ってきます」

「紳士の品格」はチェ・ユン(キム・ミンジョン)とイム・メアリ(ユン・ジニ)カップルなど、4組のカップルの愛は視聴者を笑わせたり、泣かせたりしたが、何よりキム・ドジン(チャン・ドンゴン)、イム・テサン(キム・スロ)、チェ・ユン、イ・ジョンロク(イ・ジョンヒョク)の4人の友情が深く描かれた。キム・ミンジョンも彼らとともに撮影をしながら幸せな気持ちを感じたという。

「個人的にイ・ジョンヒョクとは初めて会いました。そのため、タメ口で話すことがなかなかできなかったけど、ソウル芸術大学の後輩だということを知って自然に親しくなりました。チャン・ドンゴンとキム・スロ兄さんとはサウナ仲間で、昔から親交がありました。そういうことが重なって撮影現場が楽になり、後には誰かがアドリブをすれば、10のアドリブが返ってきました」

撮影現場が気楽だったためか、キム・ミンジョンは今回のドラマを通じて視聴者を大いに楽しませた。真剣でありながら、愉快なチェ・ユンの姿は、視聴者に幸せなエネルギーを与えた。とりわけ、少女時代のスヨンの前で「Hoot」「GENIE」の振り付けを踊るシーンでは大きな笑いを誘った。

「脚本家の先生が少しいたずら好きで(笑) スヨンとは親交がありますが、彼女の前で踊らなきゃいけなかったので結構大変でした。最初、『急にスヨンの前で踊るユン』と書かれた台本を見て頭が真っ白になりました。準備をしないといけないと思って、少女時代の振り付けチームを訪れ、振り付けのポイントを学びました」


「『その手を離せ』という台詞が、ここまで人気になるとは思わなかった」

劇中、チェ・ユンがイム・メアリの手首を引っ張って外に出て行こうとする彼女の兄イム・テサンに向かって叫ぶ台詞が「その手を離せ」だ。このシーンは、ほとんどの視聴者が最高の名場面として上げるほど印象的で、それだけにチェ・ユンが素敵に描かれたシーンである。

「『その手を離せ』という台詞がここまで話題になるとは思わなかったです。この前「S.M.ART EXHIBITION IN SEOUL」のための集合写真を撮ったとき、東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代がみんな参加しましたが、彼らがいきなり『チェ・ユンが来た。その手を離せ』とドラマの台詞を真似していました。また、『楽しく見させて頂いています』と言ってくれてとても良い気分でした。実はそのシーンもイム・メアリが僕の前で泣き叫ばなかったらそこまでインパクトがなかったと思います」

「その手を離せ」というシーンの他にも、「紳士の品格」には数多くの名場面があった。とりわけ、プロローグには4人の友情が深く感じられるシーンが多く、人々の共感を得た。キム・ミンジョンは、劇中で妻の葬式シーンを最も記憶に残る場面として選んだ。

「プロローグはすべて面白かったです。その中でもっとも大変で悲しかったシーンが、妻の葬式シーンです。当時、共演者とスタッフの皆が疲れていた状況だったし、さらに感情的なシーンだったのでプレッシャーを感じながら撮影を始めました。夜明けに始めて翌朝に撮影が終わりました。僕の後ろで3人の友達が同時に泣くシーンでしたが、演技ではなく本当の感情だということが感じられ、いきなり悲しくなりました。撮影が終わった後も、厳かな雰囲気でした。その時が一番記憶に残っています」

劇中、4人は定期的に野球の試合をする。野球は4人の友情をより最大化するものだった。キム・ミンジョンは投手として高い実力を持つ役だった。普段は野球をしないキム・ミンジョンにとって努力が求められるところであった。

「監督が『野球は本当に上手でないといけない』とおっしゃいました。それで学ばなきゃと思っていましたが、そのとき斗山(トゥサン)ベアーズのキム・ソヌ選手と知り合い、彼から指導を受けました。練習したら投球フォームに自信が出てきました。上手くやろうとしたら肩に怪我をしたため少し残念ですが、野球はやればやるほど、上手になりますね。チャン・ドンゴンさんは、投球フォームも半端じゃないです(笑)」


「本当に久しぶりに人気を感じます」

劇中流れた「美しい痛み」は、以前歌手として活動していたキム・ミンジョンの代表曲で、「紳士の品格」で再びレコーディングされた。

「僕の歌がドラマに使われ、とても幸せでした。困難もありましたね。撮影時間に追われ、レコーディングするのが大変でした。幸い『美しい痛み』という曲は僕にとって愛着がある曲で、最善を尽くして満足しながらレコーディングすることができました。多分、新曲を歌ったとしたらできなかったと思います。この曲を知っている人もいたので、それが皆に広がり、共感を得たと思います。一番嬉しかったのは、この曲を知らなかった若い人たちが良い曲だと言って好感を抱いてくれたことが幸せでした」

実はキム・ミンジョンは、「帰天道哀」「善良な愛」など、不朽の名曲を歌った人気歌手だった。過去の彼の人気は今のアイドルとは比較にならないぐらい高かった。そんな彼が「紳士の品格」に出演し、もうキム・ミンジョンと呼ばれなくていいと話した。しかし、チェ・ユンの人気は想像以上に高かった。

「撮影のため、弘大(ホンデ)に行ったことがありますが、僕ら4人の周りにファンが雲のように集まって声援を送ってくれました。本当に久しぶりに感じる幸せでした。とりわけ僕の場合、10代のファンはもちろん、大人たちも“ユン兄さん”と呼んでくれます。劇中イム・メアリがそう呼んだためだと思います。僕を見守ってくれたんだなと思い、名前を変えるべきかと考えるくらい感謝しています」

記者 : チェ・ドゥソン