PSY、赤道より熱い情熱……「SUMMER STAND」に3万人の観客が熱狂

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写真=チョン・ソンイ記者
中年も青年の感性に変えてしまう公演界のマジシャンPSYが、3万人の観客の心に火をつけた。10代から50代に至るまで多様な年齢層の観客を動員した今回の公演では、老若男女を問わず、PSYの動き一つや声一つに繊細に反応した。

11日午後7時ソウル蚕室(チャムシル)総合運動場の補助競技場では「SUMMER STAND」が開催され、3万人の観客がPSYの掛け声でひとつになり、熱狂しながらも若さを満喫した。今回の公演は“露骨に”観客に水を撒く特別な公演であり、観客は前もって濡れる準備をして入場した。

PSYの公演開始に先立ち、現場では観客に青ガッパと電子製品浸水を防ぐビニール袋が配られた。会場入口には“ずぶ濡れショー”に相応しく小雨が降り、この日のドレスコードであった「防水可能な青い衣装」を着た観客により、会場はまるで海を連想させた。

今やワールドスターとなったPSYが登場。電光掲示板には、全世界の「江南スタイル」のパロディ映像とCNNなどでPSYを紹介された映像が相次いで流れた。やがてPSYが登場し、観客は一斉に歓声を上げた。PSYは「RIGHT NOW」と「Stay Up Tonight」で雰囲気を盛り上げ、舞台中間の客席には大量の水が撒かれた。PSYは「デビュー12年目を迎えたPSYだ。そのうち6年は民間人の身分ではなかった。最近はどういう訳か、韓国記者の取材はもちろん、海外からの取材も沢山入って来た」と満足気に笑いながら始まりの挨拶をした。

男性と女性観客の歓声を比べて、女性が勝つとPSYは「女性のための歌を披露する」と「In My Eyes」を選曲し、続いて「鳥」、今回のアルバムに盛り込まれた「あまのじゃく」で熱い熱気を維持した。「あまのじゃく」では、PSYの後ろにタバコと焼酎をもつPSYの大型風船が登場し、笑いを誘った。

観客は一瞬も休む暇がなかった。PSYの爆発的な熱唱と、鳥肌立つタレント性に、観客は2時間の間ずっと飛び上がっていた。PSYは不滅のヒット曲「I'm A Guy Like This」「The END」「芸術だ」「楽園」「父」「芸能人」「Someday」「Champion」などで、目が離せない程のエネルギーを発散した。

特に人気を博している「江南スタイル」のステージでは、その熱気が最高潮に達した。PSYが「江南スタイル」に先立ちサングラスをおもむろに引き出すと、客席からは大きな歓声が上がり、曲が始まると観客は会場が揺れるほど、一斉に「馬ダンス」に熱狂した。一部のファンは「馬ダンス」を一緒に踊っていた。

衝撃の女装で常に観客を楽しませるPSYは、今回はSISTARとレディー・ガガに扮装し期待に応じた。先にSISTARに扮したPSYは、SISTAR特有のスリット入りのワンピース姿で登場し、「私一人(Alone)」に合わせてどっしりとした美脚を見せつけ、観客を爆笑させた。続いて下衣失踪(下に何も履いていないように見える姿)衣装を身に着け、レディー・ガガの曲「Poker Face」に合わせてセクシーダンスを披露し、観客を驚愕させた。PSYが膨らんだ胸を突き出すとその中から火花が飛び散り、観客を興奮させた。

グローバル歌手に跳躍したPSYなだけに、彼のコンサートに出演した俳優もまた輝いていた。同じ所属事務所の2NE1は曲「I AM THE BEST」「I LOVE YOU」でPSYの熱いコンサートをさらに盛り上げた。2NE1が登場すると、観客はいっそう激しくペンライトを振り、メンバーは観客の声援に応えながら、いつにも増して熱い舞台を演出した。特にCLはビキニを連想させる衣装にジャンパーを羽織り、セクシーな魅力をアピールした。また、メンバーのBOMはPSYとともに、新しいアルバムに収録された曲「どうだっただろう」を一緒に歌いながら甘いシーンを演出した。

「江南スタイル」のミュージックビデオの下品さの演出に大いに役立ったノ・ホンチョルも義理を見せた。ミラーボールを連想する派手な帽子を被って登場した彼は、「Shake it」で下品なダンスを披露し笑いを誘った。PSYの今回のアルバム「PSY六甲」で曲「熱いさよなら」をフューチャリングしたソン・シギョンも華麗なゲストラインナップに名を連ねた。ソン・シギョンは登場とともに「江南スタイル」の馬ダンスを踊り観客を爆笑させた。彼は続いてPSYと一緒に「熱いさよなら」を歌い、追加で「いいのに」「君は僕の春だ」で女性観客を微笑ませた。

PSYの公演にゲストとしては参加しなかったものの、観客として訪れたスターもいた。“童顔女優”ファン・シネと、芸能界公認のカップルイ・ボヨンとチソンも参加し、同じ所属事務所であるGUMMYもPSYの公演に歓声を上げた。

PSYの公演では予想しなかった事故も発生した。会場天井の照明に火がつき、舞台に火花が落ちてしまった。しかしPSYはこのような状況でも観客を落ち着かせながら「情熱が熱すぎて火事になったようだ」としながら落ち着いた対応をした。彼は状況が終わるまで伴奏なしで歌ったり、客席に水を撒きながら観客を落ち着かせた。観客もまたこのようなPSYの熟練した進行の腕に拍手を送った。

このようにPSYの公演に拍手を送った観客もまた、見所のひとつだった。ドレスコードだった青い衣装を着た観客は青いペンライトを手にひっきりなしで跳ね上がり、声が枯れるまで歓声を上げた。特に主流の年齢層だった20代をはじめ、10代から50代に至るまで幅広い年齢層の観客が参加したのが印象的だった。

PSYは「SUMMER STAND」を終え、ジャスティン・ビーバーに会うために米国に行く予定だ。これに先立ちジャスティン・ビーバー側は、「江南スタイル」を見た後、PSYに会いたいと連絡しており、その具体的な内容についてはまだ明かされていない。

記者 : ファン・ミヒョン