「Dr.JIN」ソン・スンホン“視聴率は残念だったが、悪く言われる作品ではない”

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写真=Storm S Company
「ビジュアルがいい俳優で、演技も上手だと言われなければ」

イケメン俳優ソン・スンホン、彼はもう“ビジュアル”というフレーズを外して、俳優と呼べる位置に立った。2012年MBC週末ドラマ「Dr.JIN」(脚本:ハン・ジフン、チョン・ヒョンジン、演出:ハン・ヒ)で初めて時代劇にチャレンジした。最初は懸念されていたものの、それを好評に変え、演技の幅を広げた。

ソン・スンホンが「Dr.JIN」で演じたのは医師のジン・ヒョク。恋人のミナ(パク・ミニョン)が生死の分かれ道に置かれたある日、彼はタイムスリップした朝鮮時代に行くことになる。過去に行った理由は、自身の恋人と運命共同体であるホン・ヨンレ(パク・ミニョン)を助けるためだ。歴史の流れの中で、愛する人の命を守らなければならないジン。果たして彼はどんな決定を下すのだろうか。

「Dr.JIN」の最終回だけを残している9日、ソン・スンホンと彼自身が経営しているソウル江南(カンナム)のあるレストランで会った。撮影現場が暑かったせいだろうか。ソン・スンホンは想像以上に黒くなった姿で登場した。彼は役者として、深い悩みを持っていた。真剣な姿が「Dr.JIN」のジン・ヒョクそのものだった。3ヶ月間一緒に過ごしてきたジン・ヒョクというキャラクターになりきった様子だった。

―「Dr.JIN」の放送終了の感想は?

ソン・スンホン:時代劇に対する先入観や漠然としたものが多かったが、それを破ることが出来て、僕にとっては意味深い作品だった。

―また時代劇に挑戦する気持ちが出来たか?

ソン・スンホン:「Dr.JIN」のジン・ヒョクを時代劇の人物だと表現するのは難しい。歴史上の人物に出会い、時代劇の人物に会った人といえる。時代劇に対する漠然としたものは、面白くなく、退屈そうだというイメージだった。時代劇の演技は「もう少し俳優としての経歴を積んでからやった方がいいのでは」と考えていた。「Dr.JIN」は原作をとても面白く見たので、オファーが来たとき、喜んで引き受けた。自分の先入観を打ち破ることができた。正統時代劇もやってみたい。

―俳優として視聴者にどのような魅力をアピールしたと思うか?

ソン・スンホン:基本的に朝鮮時代をベースにした演技が必要だった。視聴者と大衆がどう受け止めてくれるかを考えた。朝鮮時代にタイムスリップして、どんな演技をすればいいのかと、恐れたのもある。しかし、ジン・ヒョクが事件に巻き込まれ、息つく間もなく物語が展開されたことで自然に流れたと思う。従来のキャラクターに比べて、ジン・ヒョクは多くの人を助ける好感が持てるタイプで、よく見ていただいたと思う。そのおかげで、演技力を問題視することもなかったと思う。また、ビジュアルの面では、服装もよく見ていただいて感謝している。

―演技力を問題視することについて、いつも悩むと思うが

ソン・スンホン:ルックスがいい芸能人といわれることが多い。ルックスがいい上に演技も上手な俳優と言われなければならない。「Dr.JIN」では動きの多いアクティブな姿を演じ、キャラクターそのものが好感を得ることができた。

―興宣大院君(フンソンデウォングン)が注目を集めて、寂しくなかったか

ソン・スンホン:興宣君に会い、歴史的な事件が後半で追加されることは事前に知っていた。ジン・ヒョクは主演人物になるしかない。予想していたため、寂しかったり物足りなかったりはしなかった。(イ)ボムスさんがいたおかげで、ドラマがより豊かになった。

―最終回を見たら、タイムスリップの理由が分かるのか

ソン・スンホン:土曜日の最終回では“事件がどうなるか”“ジン・ヒョクが戻ってくるのか”が事件のポイントだ。現実に戻ってくるのは、戻ってくるようだ。興宣君と一緒に戻ってくる。シーズン2を制作するのかな?(笑) 今回は未来からやってきて朝鮮時代に役立った。“シーズン2では興宣君を迷惑キャラクターにしよう”という話もある。

―手術のシーンが気持ち悪いという視聴者の評価も多いが?

ソン・スンホン:初めて手術するときは死体と血のため、僕自身も気持ち悪いと感じた部分もある。毎回1~2回は手術のシーンがあり、助産もしたので、“ジン・ヒョクがやってないことがあるのか?”という言葉もあった。「インプラントをやらなければならないのか?」「整形手術をやるべきなのか?」といった冗談も言った。ドラマの後半では針ごとや結び目作りも慣れてきた。そのような面で、メディカルドラマには緊張感がある。病院で撮影しながら感じたことは、24時間待機で、救急患者が来たら寝ていても起きて治療するという点だ。医師は大変で難しい職業だと感じた。

―パク・ミニョンの乳がん診断シーンの撮影のとき、どうだったか?

ソン・スンホン:映画のように全部見せたわけでもなかった。正直、胸を触る部分は代役だった。ジン・ヒョクとして触っただけで、下心はまったくなかった。この質問が度々出されるが、話題になっていることは知らなかった。毎回撮影するため忙しく、日曜日に家を出たら、次の日曜日に帰った。「Dr.JIN」もオンエアをちゃんと見るのも難しかった。

―出演者と仲良くなったようだが

ソン・スンホン:JYJのジェジュン、ボムス兄さんと仲良くなった。ボムス兄さんとは「ひとまず走れ!」というコミカルアクション映画を一緒に撮影した。10年ぶりに再会し、また共演で着てよかった。ジェジュンは、歌手からタレントへとかなり悩んでいたようだ。俳優としての情熱もあるようだ。ジェジュンにアドバイスをたくさんした。いいことを話してあげて、助けてあげたくて。それで仲良くなったようだ。

―ヨンレとの関係はどうだったか

ソン・スンホン:脚本家はヨンレとのラブストーリーを望んだ。しかし、演技をしながら感情が出来なかった。ミナという愛する人が生きているのに、そっくりだからといって、好きという感情ができるわけがない。台本には愛する人と書いてあったが、理解できなかった。医術を広げる中で、この人を守らなければならないという方の愛を考えていた。しかし、抱きしめて逃げる、その愛を脚本家は言っていた。かなり悩んだ。果たして手をとって逃げるべきなのか。

―ラブストーリーの話が出たついでに。今、付き合っている人は?

ソン・スンホン:今はいない。公開交際が多いが、結婚する前までは公開する気はない。父や夫になるのが、立派な俳優になるより幸せな夢だ。話が通じる女性に会うのが夢だ。友達にも子どもが生まれるなど、回りは変わったが、まだ自信がない。これまで会った人が多くはなかったが、結婚しようと思って会っていた気がする。

―俳優は評価から自由になれない職業だが、気になるか

ソン・スンホン:ビジュアルがいい上に演技もできる人が多い。そういわれるように自分で努力する必要がある。ボムス兄さんは後から「Dr.JIN」にキャスティングされたが、「兄貴と一緒にできて本当によかった」とメッセージを送った。ボムス兄さんからは「この作品、楽しくやろうぜ」と返事が来た。楽しむことができる、情熱がある方だ。MBC内部的に問題があって、編成も遅れて急いで撮影が始まった。それだけでなく、色の補正やダービングのエンジニアがいなかった。だから、色が飛び、編集が飛んだ。ストライキで人手が足りなかった。それでも上手く解決できたと思う。監督とスタッフが大変な状況の中でも頑張った。眠れない状況で、不満を言うとボムス兄さんは「(こういう状況でも)やらなければならないのが、僕たちの宿命ではないか?文句いわずに、やらなければならない」と話してくれた。“どんな悪条件の中でも、やってみせる”その姿勢についてたくさん学んだ。

―視聴率については残念な部分もあると思うが

ソン・スンホン:作品から離れて、絶対的な基準ではないが、いろいろ言われる部分ではある。与えられた環境の中で、残念な部分が多かったが、決して「Dr.JIN」は、悪く言われるような作品ではないと思う。オリンピックを見るとメダルを取る選手もいれば、取れない選手もいる。金・銀・銅メダルが取れなかった選手でも頑張ったのだから、応援すべきだ。競争作が大衆的で興味深い作品だったが、僕たちのドラマも多くの人が努力した。視聴率で「紳士の品格」に負けたが、後悔はしない。

―「紳士の品格」チャン・ドンゴンとの対決だったが

ソン・スンホン:チャン・ドンゴンと僕の対決、ドラマがスタートする前からそういわれたとき、本当に感謝した。尊敬する先輩との対決と言われるだけで光栄だった。負けてもしょうがないと思った。マニアも出来て、(ドラマの)カラーが異なるため、残念だとは思わない。

―ビジュアルが完璧な俳優というレッテルについては?

ソン・スンホン:ビジュアルがいい俳優は、演技の面で厳しく評価されることが多い。僕もそうだ。俳優として今より、もう少し平凡になったらいいなと思ったこともあった。壊れるキャラクターでも、悪役でも引き受けたい。まだそのような役を演じたことがない。そのような役を演じてみようともしたが、結局はできなかった。おそらくその映画は今年の秋ごろに公開される。今後は必ずやってみたいと思う。

記者 : ソン・ヒョジョン