Vol.1 ― 「10人の泥棒たち」チェ・ドンフン監督“女性キャラクターがたくさん登場する映画”

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映画「10人の泥棒たち」では、女性泥棒の魅力が視線を引き付ける。予告編を見ただけで胸をときめかせるカリスマ性溢れるマカオ・パク役のキム・ユンソクとポパイ役のイ・ジョンジェ、そして顔立ちから外国人のような中国のサイモン・ヤムやデレク・ツァンなどの男優も魅力的であるが、チョン・ジヒョン、キム・ヘス、そしてキム・ヘスク。この3人の女性泥棒こそ魅力的である。

韓国式の犯罪アクション映画を通じて、韓国映画の可能性を高めてきたチェ・ドンフン監督は19日に行われたインタビューで「映画『10人の泥棒たち』はある意味で女性キャラクターがたくさん登場する映画だと言える」と語った。

実際、映画「10人の泥棒たち」のような映画に登場する女性キャラクターは1人ぐらいである。しかしチェ・ドンフン監督の映画ではそれぞれ違う魅力を持っている女性キャラクターが3人も登場する。この3人のキャラクターがお互いの延長線上にあるというのも興味深いことである。

「初めから女性の泥棒をたくさん登場させるのが僕の目標でもあった。そしてキャラクターはそれぞれ違うが、世代別に見ると一つのキャラクターだとも言える。イェニコールはペプシになり、ペプシはガムになるかも知れない。こういうところはキム・ヘスクさんも面白がっていた」

妙な繋がりが存在するそれぞれ違うキャラクターは映画「ビッグ・スウィンドル!」や「タチャ イカサマ師」を手掛けてきたチェ・ドンフン監督の作品の大きな特徴だと言えるだろう。またチェ・ドンフン監督は「僕の映画の面白いところは、観るたびに一番好きなキャラクターが違うということだ。映画のスタッフたちも初めは『私はイェニコールが好き』と言ったが、後になって他のキャラクターが好きになったと言ったりする。僕は当代の大ヒット映画も好きだが、時間が経ってもまた観たくなる映画の方がもっと好きだ。そういう意味で『タチャ イカサマ師』は韓国でたくさん再放送される映画だと思う。『飽きないのかな。もう再放送は止めてくれ』と思ったりするけど(笑)」と語った。

そしてチェ・ドンフン監督はまた観たくなるような人気映画の秘訣は“ストーリー”ではなく“キャラクター”だと言う。彼は「ストーリーはフィクションなので、時間が経てばストーリーはほぼ忘れてしまう。でも、キャラクターは記憶に残る。キャラクターは演じる俳優によって性格などが異なるからだと思う」と語った。

名前だけでも観客の好奇心をくすぐるキャスティングに、個性溢れるキャラクターの構築に優れた能力を見せてきたチェ・ドンフン監督は、すべては俳優たちのおかげだと言う。

「常に期待されているので、大ヒット映画を作らなきゃというプレッシャーを感じている。でも、なるべく楽しむようにしている。その方法は簡単だ。“そういう”俳優をキャスティングすればいい。そしてその俳優を信じる。観客から俳優が愛されるようにするのが僕の役割だ。俳優のキャスティングが半分、俳優が映画の成功の半分を占める」

チェ・ドンフン監督ならではのリーダーシップも気になる映画「10人の泥棒たち」は25日に韓国で公開された。

記者 : ペ・ソニョン、写真 : クァク・ギョンフン