キム・ウンスク脚本家の「紳士の品格」に「ギャグコンサート」は震えている?

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「紳士の品格」の視聴率がとうとう全国基準20%を超えた。ドラマ成功の基準と言われている20%台を、放送10回目で突破したのだ。「紳士の品格」の視聴率上昇とともに、現在同時間帯で最高の視聴率となっている番組「ギャグコンサート」との競争も激しくなっている。

「紳士の品格」と競争を始めて5週間ぶりに逆転を許した「ギャグコンサート」は、困惑した状況となった。大々的なリニューアルで同時間帯の視聴率1位のキープを図ったが、失敗に終わったためだ。7月1日の放送では、超豪華ゲストとして小説家イ・ウェス氏が出演し、反撃を準備した。

このように招待することが難しいゲストまで出演させるほど「ギャグコンサート」が気を抜いていないのは、この番組の“天敵”と呼ばれる、脚本家キム・ウンスクが「紳士の品格」の脚本を担当しているためである。実際に「ギャグコンサート」は、これまでキム・ウンスクと3度戦って3度全て惨敗するという辛酸をなめている。

第1ラウンド:「パリの恋人」 vs 「ギャグコンサート」

写真=SBS
「ギャグコンサート」がキム・ウンスクのドラマと最初に競うことになったのは、今から8年前の2004年のことだ。当時「ギャグコンサート」は、「カルガリファミリー」というコーナーを中心に幅広い視聴者層を確保していたが、キム・ウンスクは駆け出しの脚本家だった。

誰が見ても「ギャグコンサート」の圧勝が予想されていたが、実際は違った。いわゆる“パリの恋人シンドローム”が巻き起こったのだ。キム・ウンスクが脚本を書き、パク・シニャン、キム・ジョンウンが主演を務めた「パリの恋人」は、3回目の放送で視聴率30%を突破し「ギャグコンサート」を大きく引き離した。

「赤ちゃん、行こう!」「あの人は私の人だと、なぜ言えないんだよ!」など、数々の流行語を残したこのドラマは、第12話で視聴率50%を突破し、最終的には57.6%という驚異的な記録を残した。“パリの恋人シンドローム”のため、「ギャグコンサート」の視聴率は10%前半に落ち、大々的なリニューアルまで行わなければならなくなった。

「ギャグコンサート」の困窮した状況とは違って、キム・ウンスクは「パリの恋人」での成功で、韓国を代表するスター脚本家となり、主演を演じたパク・シニャン&キム・ジョンウンは2004年SBS演技大賞を受賞し、まさに悲喜が分かれることとなった。

これが「ギャグコンサート」と脚本家キム・ウンスクの“悪縁”の始まりだった。

第2ラウンド:「プラハの恋人」 vs 「ギャグコンサート」

それから1年後の2005年、「ギャグコンサート」は再び“キム・ウンスクの悪夢”に悩まされる。キム・ウンスクがチョン・ドヨン、キム・ジュヒョクを主演に立て、恋人シリーズ第2弾となる「プラハの恋人」で復帰したからだ。

「パリの恋人」に足を取られて苦戦した「ギャグコンサート」は、1年という時を経て、新しいコーナーを組み、パク・フィスン、コ・ヘソン、カン・イルグ、シン・ボンソンなど、新しいメンバーを迎え入れ、それなりに変化し成功を収めている状態だった。それだけに「プラハの恋人」は「ギャグコンサート」にとって無視できる相手ではなかった。

しかし、キム・ウンスクのドラマは、再び「ギャグコンサート」を危機に追いやった。30%を超える視聴率で、早い段階で「ギャグコンサート」を引き離した「プラハの恋人」は、放送終了まで勝機を逃さず「ギャグコンサート」を大きくリードした。

キム・ウンスクのドラマが、再び勝利を収めた。万全の準備で「プラハの恋人」に立ち向かおうとした「ギャグコンサート」としては残念な結果だった。

「プラハの恋人」の成功のおかけで、キム・ウンスクはSBSを代表するドラマ脚本家となり、このドラマのヒロインであるチョン・ドヨンは2005年にSBS演技大賞を受賞した。

第3ラウンド:「シークレット・ガーデン」 vs 「ギャグコンサート」

「プラハの恋人」を最後に、キム・ウンスクのドラマは本格的に平日ドラマに進出した。「恋人」「シティーホール」「オンエア」などだ。それらのドラマが平日に放送され「ギャグコンサート」の視聴率は再び上昇することとなった。

しかし、悪縁はここでは終わらなかった。2010年11月、キム・ウンスクが「シークレット・ガーデン」でSBS週末ドラマへ復帰することになったのだ。

キム・ウンスクのドラマの、週末への復帰により「ギャグコンサート」は肩身が狭くなった。結果は周知の通り「シークレット・ガーデン」の圧勝に終わったためだ。

放送4回ぶりに20%の視聴率を突破した「シークレット・ガーデン」は、30%を超える高視聴率で“ヒョンビンシンドローム”を巻き起こし、キム・ウンスクのドラマの底力を見せた。前作「人生は、美しい」が脚本家キム・スヒョンの作品だったにもかかわらず、大きな反響を得られなかったことを考慮すると、意味のある成功だったと言える。

これによって「ギャグコンサート」は、キム・ウンスクのドラマと3度戦って3度負けるという大敗を喫した。

「ギャグコンサート」がバラエティ番組であることを考慮すると、そもそもドラマに勝つことは難しいことだったのかもしれない。しかし、14年間同時間帯1位をほとんど逃さなかった「ギャグコンサート」としては、それまでの歴史に明らかな汚点を残す結果となった。

第4ラウンド:「紳士の品格」 vs 「ギャグコンサート」……勝負はこれから?

「パリの恋人」「プラハの恋人」「シークレット・ガーデン」に続く4度目の対決。チャン・ドンゴン&キム・ハヌルを主演に立てた「紳士の品格」だが、今回だけは「ギャグコンサート」もそう簡単には負けられないという姿勢だ。歴代最強のラインナップを誇っている「ギャグコンサート」は、大々的なコーナーのリニューアルと新メンバーの迎え入れで「紳士の品格」の人気独占を阻止しようとしている。

たとえ、5週間ぶりに同時間帯1位を明け渡しても、以前のように簡単には引き下がらない。視聴率の差も1~2%しか出していないところに、長寿番組の意地が見える。

「ギャグコンサート」の演出を担当しているソ・スミンプロデューサーは、このような状況を予想していたと述べ「正確にいうと、『紳士の品格』とは真剣勝負ではなく、30分ほど放送時間が重なるが、『紳士の品格』が先週の放送で視聴者の興味と好奇心をそそったため、視聴者が傾いたのだと思う」とし、それほどの危惧はない様子だった。

そして一方で「ドラマはもともと、後半にいくほど視聴率が上がる。ただ『紳士の品格』が視聴率1位になるまでには、時間がかかっている」と余裕を見せた。

「過去14年間、私たちはいつもその時間帯を守る、大きな木のような存在だったので、視聴者のため、自分との戦いを繰り返している。高い視聴率を取るのも大事だが、視聴者を楽しませるために努力するのが大事なのだと思う。ここ3週間で新コーナーがたくさん登場し、廃止されたコーナーも多いが、これまで改変しすぎた面もあるので、これからはリニューアルのスピードを少しずつ緩めたい」と述べた。今回のことは、“より頑張らなければ”というムチとして受け止めるということだった。

だんだん弾みがついてきたドラマ「紳士の品格」と、体制を立て直している「ギャグコンサート」の第4ラウンドは、歴代のどの対決よりも激しい接戦になると見られる。

果たして今回の戦いで最後に笑うのはどちらになるのか。“3戦中3勝”のキム・ウンスクか、“14年の貫禄”の「ギャグコンサート」か。視聴率競争が激しくなるほど、視聴者の楽しみは大きくなりそうだ。

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記者 : チョン・ヘオク