映画「I AM.」SMアーティスト“あなたは誰ですか?”
10asia |

【鑑賞指数】
ドキドキワクワク「SMTOWN」への出入り口…7/10点
映画の前半のニューヨークのマディソンスクエアガーデンでの公演の様子が、そのことを最もアピールしている。華やかで独特な舞台装置が総動員されたステージ、まるで観客とアイコンタクトを取るかのように、間近で活き活きとしたアーティストたちの公演シーンが盛り込まれ観客を魅了し、SMTOWN公演に対して好奇心を持たせる。それは「I AM.」が長い広告のようではあるが、少なくとも気に入らなかったりつまらなくはないという証拠である。
そして、映画に対する抵抗感を和らげる最大の要素は、アーティストの人間的な姿である。「I AM.」には、これまで公開されなかった映像がたくさん盛り込まれている。たとえば、SHINeeの少し不思議な合宿所の風景を見せたり、同じエピソードに対して異なった感想を打ち明ける、SUPER JUNIORのウニョクとイトゥクのインタビューを1つの画面にまとめて流す方法には、この映画の才気さが表れている。
また、彼らの成長記録を見ることができるように構成された映像は、普遍的な感情に訴え、ドキュメンタリーとしての効果を十分に生かしている。たとえば、いつもニコニコと笑う小学5年生だったf(x)のソルリが、振り付けをなかなかうまく踊れなくて泣き出す高校生に成長し、とうとうf(x)のメンバーとしてステージに立つという一連の流れは、胸にじんとくる。アーティスト別に均等ではないシーンの分配や、整っていない流れは少し残念だが、これさえも露骨なコマーシャル映画への抵抗感を最小化するための戦略に見えるほどである。もちろん、アーティストたちの個別インタビューまで入っているにも関わらず、映画は彼らがどんな人なのか捉えることまではできない。しかし、SM所属アーティストたちが持つ魅力を観客に納得させられたことだけでも、本来の目標は達成したと言えるだろう。この作品は韓国で6月21日に公開された。
記者 : ファン・ヒョジン、翻訳 : ナ・ウンジョン