イム・スジョン「次は誰を軍隊に行かせましょうか?」

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「最近、結婚したくなりました」と告白したイム・スジョン(33)に「一人の男の彼女になるより、多くの人々から愛される女優として生きる方がもっといいのでは?」と聞き返した。すると“せっかく結婚の話をした女優に何てことを?”という表情をして「まぁ、両方うまくすればいいでしょう?私も恋愛をしたいんですよ」と豪快に笑った。

イム・スジョンが変わった。デビューしたころには何を聞いても短く、あるいはありきたりなコメントでしか答えなかった彼女が、今や「お金貸してくれない?」と聞けるほどガードを緩めた。家族の話、別れた恋人の話までも打ち明けた。一体何がイム・スジョンをこのように変えたのか。

「8年ぶりに所属事務所も変えましたし、なるべく前向きに考えようと思いました。最近は、やってみたいことがたくさん増えました。ラジオのDJもやってみたいし、本も書いてみたい。今まで演技という型にはまった人生を生きてきたのですが、今は役者のほかにも意味のあることにチャレンジしてみたいです。こんな意欲が生まれたということ自体がとても不思議で幸せです」


ジョンインは常に関心を持たれていたい、うつ病の女性

KBSドラマ「学校4」でデビューしてからもう11年が経った。2002年と2008年を除くと1年に平均1.5作品の映画に出演してきたこの活動的な女優は10作目の出演映画「僕の妻のすべて」(監督:ミン・ギュドン、制作:SOO FILM)でもう一つの忘れられない魅力的なキャラクターを作り出した。

アルゼンチンの原作を脚色した同映画でイム・スジョンは、はたから見れば完璧だが、夫ドゥヒョン(イ・ソンギュン)にとっては最悪で口うるさい妻ジョンインを演じる。妻の毒舌に慢性頭痛まで患っているドゥヒョンは離婚を計画し、プレイボーイのソンギ(リュ・スンリョン)に妻を誘惑してほしいと依頼する。妻を有責配偶者にして離婚を成立させようとする彼の計画は、果たして成功するのだろうか。

イム・スジョンは「リュ・スンリョンさん、イ・ソンギュンさんとは初めてご一緒する作品でしたが、私のせいで二人が大変だったと思います」と笑った。ジョンインのセリフがあまりにも多く、どの作品よりもNGを多く出したという告白だった。「でも私が落ち込まないように、先輩たちが色々と配慮してくれました。気分がいいときにはお兄さん、相談があるときには先輩と呼びましたが、二人から『紛らわしい』ということで“お兄さん”という呼び方を強要されました(笑)」

自ら冷静につけた10番目の出演映画の点数を聞くと「そうですね。三人の登場人物のキャラクターがうまく描かれた作品だと思いました。そして撮影当時よりははるかに面白い映画になって嬉しかったです。演技や総合的な評価は観客の皆さんにお願いしたいです」

所属事務所をキーイーストに移籍してから予想より早く出演作を決めたようだという質問には「もう少し新しい事務所の方々と親しくなってから作品を決めようと思っていました、予期せぬタイミングで作品が決まりました」と答えた。この映画の共同制作者である映画会社ZIP CINEMAのイ・ユジン代表と「ハピネス」「チョン・ウチ 時空道士」を通じて親しくなったことに加え、イ代表がキーイーストのヤン・グンファン代表とも親しかったためことが迅速に進んだという。

「親しいからといって無条件にキャスティングされるわけではありませんが、確かに影響力はありますね。私を説得しようとした言葉だとは思いますが『スジョン、あなたじゃないとダメだから』という言葉は嬉しかったです(笑)」

「ジョンインは結婚7年目なのに子供もいなくて、うつ病にかかってしまった女性です」と説明した彼女は「一日中小言を言ったり、掃除機やミキサーを動かすのも、空しくて寂しい気持ちにちょっとでも耐えることができないからだと思います」と話した。また、「寂しさに弱い女性ジョンインが夫の愛を確認する方法が、小言や毒舌で表現されました」と話した。

「もしジョンインに会えるのなら、抱きしめてあげたいです。『大変だったでしょう。おいで。姉さんの胸で思う存分泣いてごらん』と言いながら、背中も軽くさすってあげながら慰めてあげたいと思います。私はこの映画に出演したことで、夫婦とは、妻とは何かということについて考えることができました。そして早く結婚したいとも初めて思いました。もともと私は独身主義だったんです。もちろん大きな責任と義務はつきものだと思いますが、一人暮らしのお年寄りになるのはあまりにも寂しいじゃないですか。一生私の味方になってくれる人がいるということは、考えるだけで頼もしいことです」

ペットボトルを両手で大切に持ってインタビューをしていたイム・スジョンは「41番目のインタビューです。毎年メディアが増え、映画のPRをするたびに心配になります」とため息をつき、テーブルに腕を長く伸ばして顔を埋めたりもした。話題を変えるタイミングになったのだ。

「映画ではラジオにレギュラー出演していた。普段はどんな番組をよく聴いているのか」と聞くとぱっと立ち上がって「私、ペ・チョルスさんからDJをしないかと誘われたことがあるんです」と目を輝かせた。「2年前にMBC『音楽キャンプ』に出演したことがありますが、ヘッドフォンで私の声を聴いたペ・チョルスさんが、DJに合った声だと誘ってくれました。そのせいか、帰宅するときに車でいつも「音楽キャンプ」を聴いています。韓国を訪れた海外のミュージシャンが一番好む番組でしょう?」


「判断力不足で結婚し、忍耐力不足で離婚?」

簡単なインスタントコーヒーよりハンドドリップのコーヒーが好きで、映画「あなたの初恋探します」の時に学んだアコースティックギターを弾き始めて2年目になったという。また、彼女は好きな音楽があっても、ダウンロードするのではなくCDを買って聴く、レトロな感性の持ち主だと話した。最近終了した「K-POPスター」もよく見た。「イ・ハイやパク・ジミンのように歌がうまい中高生は今まで見たことがありません。神様が与えた才能だと思います。羨ましい限りです」

そして「私はオーディションに何度も落ちました」と笑った。「雑誌CeCi、Kikiのモデルとして活動しながら『学校4』に出演するまで、3年間たくさんのオーディションにチャレンジし、100回以上落ちたという。「何で? 私ってだめ? 魅力もなく、可愛くないのかな」と自問自答したり、精神力を鍛えたりした時間だった。

それでも1979年生まれの女優の中では目立つ存在だと言うと「1979年生まれの女優って少ないでしょう? 範囲をもうちょっと広げてまた聞いてください」と聞き返し、記者を困らせた。1978年生まれのハ・ジウォン、1982年生まれのソン・イェジンの話をすると「記者さんはその方たちが好きですよね?」と目を大きくしたりもした。

「みなさんすばらしい女優です。女優層が今より広がってより多くのジャンルの映画がたくさん企画されてほしいです。考えてみれば、女優に適切な映画があまりありません。この話を必ず記事に書いてくださいね」

カン・ドンウォンやヒョンビンなど「相手役の俳優を軍隊に行かせる女優」として有名だと言うと、まるでその話を待っていたように「コ・ヒョンジョンさんも私も、なぜかそんなふうに呼ばれるようになった」と答え、不思議だというように横に手を打った。「では、次は誰を行かせましょう? リュ・スンリョン、イ・ソンギュンさんたちもこれをきっかけに予備軍に行かせればいいですか?(笑)」

CMにもたくさん出演した彼女。稼ぎもたくさんあるのだろうか。彼女は「CMにはそんなに出演していません。おそらく再契約するCMが多いからそう見えるだけで、CMの数は少ないです。貯めたお金も多くありません。そのお金は全部どこに行ったかな」と笑った。

飲酒運転が一番嫌いだという彼女は「私は自分で絶対しちゃいけないことのリストを決めています。飲酒運転や他人の恋人を奪うことは絶対にしちゃいけない」と強調した。「その人に恋人がいることを知っていながらもアプローチする人は絶対理解できません。愛ということで合理化できる問題なのでしょうか。それはお互いに不幸になることです。誰かが引き止め、社会常識に逆らってこそドラマチックな愛のように見えるかもしれませんが、それはただの錯覚に過ぎません」

イム・スジョンは「男女が別れるのも両方の責任」とし「どちらの過ちがより大きいのかという問題であって、二人とも同じように責任はあるのではないでしょうか」と聞き返した。そして「誰かは分かりませんが、もし新しく恋愛を始めたら尽くしてあげたい。以前と同じような失敗をしないように気を使う。油断も禁物」と意味深な様子で笑った。

「“判断力不足で結婚し、忍耐力不足で離婚、記憶力低下で再婚する”というユーモアあることを聞きましたが、とても底意のある言葉だと思います。結婚を夢見る私は今、判断力不足の状態でしょうか?(笑)」

記者 : キム・ボムソク、写真:キム・ジェチャン