Vol.2 ― SHINee「すべてを一つにした時、ベストになると思っています」
10asia |
ジョンヒョン:本当にイラッときました(笑)
ミンホ:それが、メンバーたちが知らない状況でしたけど、ステージに上がる直前、プロデューサーに「必ずウインクをしてください」と言われたんです。でも「僕はできないんです」と言ったんですが、プロデューサーの指示だからやらなくてならない、と言われて「本当にやらなくちゃいけないんですか?」と聞いたら、もう一度「是非やってほしい」と頼まれたんです。そこまで頼んでいるのにやらないわけにもいかないし、でも、メンバーたちに話したらきっと「何?やめろ!やめろ!」と反対されると思って(笑) 結局やったんですけど、メンバーたちは冷ややかな反応を見せました。プロデューサーに頼まれたと言っても誰も信じてくれず、そのまま行ってしまったんです(笑)
キー:いつも頼まれなくても勝手にやるじゃん(笑)
「SHINeeの色はコンテンポラリー」
―メンバーたちに信頼されていないんですね(笑)ジョンヒョン:ミンホがハンサムだから、番組でそういうのを頼まれることが多いんです。でも、そんな状況を僕たちが認めたら、雰囲気がぎこちなくなったり面白くなくなるから、わざとそんなふりをする部分もあります。ただのいたずらなんです。でも、あのウインクは本当に微妙だったよ(笑)
ミンホ:やはり、こんな叱責が(笑)
オンユ:叱責というより嫉妬です。本当にハンサムだから。
ミンホ:こうやって褒めて、また攻撃するでしょう。韓国語のことわざで「病気を与えて薬を与える」みたいな。
ジョンヒョン:まだ、いい方なんじゃない?病気だけ与える人もたくさんいるし(笑)
―こんな風に一緒に活動して生活しながら、SHINeeならではのスタイルが出来上がっていくと思うんですが、本人たちが思う今のSHINeeの色はどういったものですか?
ジョンヒョン:毎回話してますけど、僕たちの色はコンテンポラリーだと思います。メンバーそれぞれの色もあるだろうけど、SHINeeというチームの中にいる時、僕たちが一番表現すべきなのはそれだと思います。
―コンテンポラリーだけど、その領域がどんどん広くなっているのではないですか?今回のアルバムはSHINeeがパフォーマンスをするとかバラード曲を歌うという感じより、作曲家の方々が曲を投げたら、それをすべてSHINee風にハモったり踊りながら作ったアルバムという感じがしました。
ジョンヒョン:最初からそれを望んでいましたから。
オンユ:僕たち同士で何もかもやっているんです。やっていないことなんかないと思えるくらい(笑) 今回のアルバムを通して、1枚のアルバムを作る最初から最後までの過程を経験しました。だけど、それが大切だったと思います。ある番組でアルバムの収録曲を何曲か歌って、それぞれ自分ができる曲を一曲ずつ歌ったことがありますが、その時、これからよりたくさんのことができるんだなと考えるようになりました。
―音楽番組「Muzit」のことですよね?録音ではなく、バンド演奏に合わせて歌った番組の。
ジョンヒョン:そうです。その公演は面白かったです。公演の前日からずっと練習し続けながらバンドと呼吸を合わせたことが特に。
オンユ:合わせながら意見を出してみたり、こうするのはどうかと意見を聞いたりもしました。アルバムを作る時も同じ過程を経て作り上げるので、その公演が今の僕たちに関して表には見えない部分も番組に盛り込まれているようで、視聴者に見せてくれたと思います。
「アルバムが僕たちの成長過程を見せてくれます」
―今回のアルバムで、特に「Up&Down」や「Your Name」のような曲がSHINeeの今を見せる曲だと思います。バラードでもダンスナンバーでもないし「Your Name」は曲の中にメンバーたちのハーモニーが多いし。ジョンヒョン:そうです。それが面白かったんです。「Your Name」は「JULIET」を準備する時から録音した曲で、ハーモニーが非常に多いです。一般的に、ボーカルを録音したトラックが1曲に60個くらい出ますが「Your Name」は140個も出ました。それほどハーモニーとボーカルがたくさん入って、かなり気を使った曲です。サウンドが弱かったという話でなく、その曲を生かせるのは僕たちのアカペラやアドリブ、ブレスの音とかだと思ったんです。
キー:「Up&Down」と「Your Name」はこのアルバムにとても必要な曲でした。その2曲がなかったら、僕たちの色が固定されてしまうかもしれなかったので。「LUCIFER」のような曲ばかりだと、ファンは僕たちを一つのイメージで捉えてしまうかもしれないから。似た曲ばかりなのに、それをあえてお金を払って買う必要があるのか、と思うかもしれないし。その2曲を通して僕たちの様々な色をアルバムに盛り込めたことが重要なんだと思います。
―しかし、そのために以前のSHINeeとは違う感じがするとか、以前の色を前面に出していったほうがいいんじゃないかという反応もありますが。
ジョンヒョン:「Replay」の時の純粋さが消えて、暗い雰囲気が続いてる感じがするという反応があったことを知っています。でも、今回は様々な音楽を僕たちの色で表現したかったし、それについて僕たちは満足しています。色んな意見を受け入れながら、より良い姿を見せたいと思っていますし。個人的に以前の自分をコピーするのはあまり好きじゃありません。
オンユ:アルバムが僕たちの成長過程を見せてくれると思っていますから。
―そういう過程の中で、それぞれ自分ならではの声を見つけていくと考えたりはしますか? 様々なジャンルの音楽でハーモニーを合わせながら、自分の声について考えてみることができると思いますが。
オンユ:そうです。様々なジャンルがあるから、色々な試みができたんです。たとえば「LUCIFER」では鋭く、「Your Name」では柔らかくといったように、声質に変化をつけることができました。そしてそのように工夫して色々な声を出したら、できることもたくさん増えた気がします。それから、曲についての表現を一つに限定してしまうより、その時表現したいようにすることが好きです。歌いたいように、聴いた時いいと思えるように歌うんです。だから、歌のレベルが上がってないのかも(笑) 一つだけを頑張ってやらなきゃならないのに、色んなことをやっているから、少しずつ上手になってはいるけど…心配です(笑)
―オンユさんはミュージカルに出演した時はお腹から声を出すように発声を意識して、歌っていましたが、ミュージカルに出ることで歌い方に影響した部分がありますか?
オンユ:歌い方に影響したと言うより、ミュージカル出演時に体力管理のために運動を少ししましたが、それがだいぶ役立ったと思います(笑)
―キーさんはオンユさんやジョンヒョンさんとは違って、スタイリッシュに歌うことにフォーカスを合わせていると思います。「Muzit」で「Boom Boom Pow」を歌うのを見たら、最近さらにその傾向が強いと感じましたが。
キー:スローな曲よりは「Boom Boom Pow」のような曲を好んでいます。そして、声がまだ変わり続けていると思います。だからレコーディングする時、今僕が出している声がベストなのかと疑問に思う時もありますが、隣でいろんな方がそんな部分について助けてくれたり指摘してくれるんです。なので、その方向に従ってやっています。
「『SM TOWN』は僕たちの会社だけが行うことができる公演」
―歌をスタイリッシュに歌おうとするのは、ファッションが好きな自身の趣向とも関係がありますか?キー:すべてを一つにした時、ベストになると思っていますから。アルバムを作る時も、写真1枚でもいいものを使いたいんです。ある部分だけを指しながら「これが好きだからこのアルバムを買う」というのではなく、皆さんいいものはただ見て分かるんです。だから、ダンスも音楽もスタイリングもアートワークも、どれ一つとして欠けてはいけないんです。そのため、それらをすべて合わせて、一つにしたいんです。歌もその一部なんです。
―もし、自分がSHINeeをスタイリングするとしたら、どんなスタイルにしたいですか?
オンユ:キー君がしたら本当にかっこよくできると思います。
キー:本当にやってみたいと思っています。身体が10個くらいあって、僕たちをスタイリングしてくれるハ・サンベク室長が衣装を選ぶ時に、いつも一緒に行けたらいいな、と思ったりします。色々やってみたいけど、本当にやることになったら大変だろうなと思ったりもして。
特に、何だか…独特だけど難しくないものや、非主流のスタイルと主流のスタイルを合わせたいです。そうした時、最高なものが出るし誰が見てもかわいいと思うので。これからスタイリングも勉強したいです。
―ちなみに、キーさんはBoAさんのファンクラブ「ジャンピングBoA」出身者の中で、一番成功した芸能人と聞きましたが(笑)
一同:BoA最高! BoA最高!
ジョンヒョン:BoA先輩とは今回初めてお会いしました。正直、最初見た時は非常に気難しい方なんじゃないかなと思いましたけど、実際はとても親切で気さくな性格でした。
キー:最初は練習室に飲み物を持っていくのも緊張してしまって…中に入るのをお互いに押し付け合ったりしました。でも今は気軽に入ります(笑)
オンユ:ドアを開けて「姉さん、おはようございます」
ジョンヒョン:そしたら「練習中だから出て~」(笑)
オンユ:「さようなら」(笑)
―そんな先輩たちと一緒に行ったライブ「SM TOWN」は特別に感じられました。特に、今回の公演でアルバム収録曲もたくさん歌うことができましたから。
ジョンヒョン:楽しかったです。会社の全アーティストが出演する非常に長い公演だから、ファンの方々もかなり疲れてしまうんです。フライドチキンを買ってきて、公演の間に食べなきゃいけないほど(笑) それでも、僕たちをたくさん応援してくれました。そして、ファンの方々がSMの色をちゃんと見ることができたと思いますし、僕たちの会社だけが行うことができる公演なんじゃないかなと思っています。
記者 : カン・ミョンソク、写真:チェ・ギウォン、編集:イ・ジヘ、翻訳:ナ・ウンジョン