ブレインブーム Vol.1 ― 医療ドラマ「ブレイン」が残した3つの痕跡

MYDAILY |

写真提供=放送画面キャプチャー、CJ E&M
KBS第2テレビ月火ドラマ「ブレイン 愛と野望」が17日に幕を下ろした。KBSがテレビ局の設立以来初めて制作した医療ドラマということで視聴者から注目を集めた。

その期待に応えるように、俳優の好演と興味深いストーリーの展開は視聴者の注目を浴び、作品性と人気が認められた。

「ブレイン 愛と野望」はその人気を維持し、興味深いストーリーで視聴者を楽しませた。最高の医療ドラマ「ブレイン 愛と野望」が残したのは何だろうか。


チョン・ジニョン&シン・ハギョン、映画俳優のドラマへの移動

「ブレイン 愛と野望」で特に注目されたのは演技派俳優の好演だ。チョン・ジニョン、シン・ハギュン、チョ・ドンヒョク、チェ・ジョンウォンなどの主演をはじめ、チョンハ大病院院長のファン・ヨンソン役を演じたパン・ヒョジョン、コ・ジェハク役を演じたイ・ソンミン、チョ・ボング役のクォン・ユル、イ・ガンフンの妹役のキム・ガウン、ヤン・ボムジュン役のクァク・スンナムなどの助演俳優が驚くべき演技力を見せ、ドラマへの集中度を高めた。

これまでスクリーンで活躍していたチョン・ジニョンとシン・ハギュンのドラマへの復帰で視聴者は二人の素晴らしい演技が見られる。「ブレイン 愛と野望」の視聴率1位は、毎回話題となっていた二人の熱演のおかげだと言える。

ドラマが放送される月曜、火曜にはにシン・ハギョンの「足演技」(わざと下手な演技をすること)、「キム・サンチョルの怒り」などが検索ランキングに急上昇するなど、二人の演技は話題となり、「ブレイン 愛と野望」を最高のドラマにした。


最高の医療ドラマの誕生

「ブレイン 愛と野望」は放送前から約4,800坪の大型ドラマセットと約40億ウォン規模の制作費で話題となっていた。高額医療機器を装備し、実際の病院と間違えるほどリアリティーを重視した。

実際、院内の撮影に限界があるため、ドラマセットで全ての撮影ができるようにした。ドラマの関係者は「ブレイン 愛と野望」のドラマセットでは本当に手術ができるくらいだと語った。

「ブレイン 愛と野望」のスタッフの努力でドラマは最初から「最高の医療ドラマ」の誕生を予感させた。ドラマの初回放送後、細かな演出とリアリティーに満ちたドラマセットは視聴者から高く評価された。さらにこれまでの医療ドラマと異なり、「脳」を扱っている。そのため、十分な医療知識の調査が行われて「医師が好きなドラマ」に選ばれた。


KBS月火ドラマの復活のきっかけ

「ブレイン 愛と野望」が残した最後の一つは「KBS月火ドラマの復活」だ。KBS月火ドラマは「スパイミョンウォル」「ポセイドン」の視聴率低迷で危機的な状況だった。斬新な素材を扱った「スパイミョンウォル」は俳優の演技力の問題と「ハン・イェスル事件」(ハン・ イェスルの撮影拒否により放送できなかった事態)によって視聴率はさらに低下した。また「ポセイドン」は韓国版「NCIS」(米国で放送されているテレビドラマ)とアピールしたが、視聴率は芳しくなかった。

このドラマ2本が低視聴率を記録し、KBSが前作の失敗を挽回するために制作したのが「ブレイン 愛と野望」だ。しかし「ブレイン 愛と野望」も順調なスタートだったとは言えない。主要キャストが代わったり、SBS月火ドラマ「千日の約束」が同時間帯で放送され、月火ドラマ2位に留まっていた。

「ブレイン 愛と野望」と同時間帯で放送中の「千日の約束」は月火ドラマ1位だったが、視聴率20%の突破はできなかった。それは「ブレイン 愛と野望」が猛追撃していたためだ。「ブレイン 愛と野望」は徐々に視聴率が上昇し、10%を突破した。結局、月火ドラマ1位を記録し、KBS月火ドラマの復活を告げた。

「ブレイン 愛と野望」の最終回はイ・ガンフン(シン・ハギュン)の、人間として、そして医師としての成長とユン・ジヘ(チェ・ジョンウォン)との愛を描き、ハッピーエンドで終わった。

記者 : イ・ウンジ、翻訳:チョン・ジュヨン