音楽ワールドカップ…2AM、2PM、UV、RAINを徹底分析!

10asia |


2AM「間違いだった」“感性ドル(感性豊かなアイドル)+ギャクドル(ギャグアイドル)”

BUT舞台上でのギャグは無理やり、ピエロの爆発指数:9、Wannabe影ダンス指数:7、
感性ダンスのギャグ指数:8、熱唱ではない絶唱指数:8


兄弟グループとしてデビューしたが、ダンスグループである2PMに比べると、バラードを歌う2AMは今まであまり注目されず、会社の全面的な支援とも縁遠い悲運のアイドルだった。しかし“8年練習生”のチョグォンがMBC「世界を変えるクイズ~セバキ~」を初めとするバラエティでも活躍し、他のメンバー3人もやはりバラエティ番組などで各々活躍しながら積み上げた人気がついに爆発した。彼らは2年ぶりに音楽チャートで1位になったのだ。

作曲家バン・シヒョクがトレンドとポピュラーな感性を綿密に計算して作った「Never let you go ~死んでも離さない~」(以下「死んでも離さない」)は、4人のメンバー各自の声と豊かなコーラスを活かすには最適な曲だった。
しかしこの勢いに乗って、バラードからダンスまで幅を広げると同時に、アイドルとしてのスター性をさらに育てようと発表したダンス曲「間違っていた」は、文字通り“間違い”だった。
全身を黒い布で巻いたバックダンサーがメンバーのダンスをサポートする振り付けは、ステージの上では滑稽に見えた。その結果、ダンスグループではない2AMにとって、今後再びダンスに挑戦することが負担になる状況を作ってしまった。さらに「だけど、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ僕は今日も君の前で笑うピエロ」というフレーズで、歌詞に合わせた表情を見せた末っ子ジヌンには、消してしまいたくなるような変顔のキャプチャー写真があふれるようになった。
「間違っていた」が2AMに与えた教訓は、みんながみんな踊る必要はないという事実。または自分のスタイルに合ったパフォーマンスを探すには十分な時間が必要だということだ。今まで2AM最大の人気の秘訣はコンサートで感性的な音楽をこなし、ステージを降りると機転が利くトークを見せた点だった。現在の2AMに必要なものは新しいコンセプトではなく、彼らの音楽的な可能性を引き出すことができる歌そのものだ。

音楽性とスター性、音楽プロデューサーパク・ジニョンと作曲家バン・シヒョクによってここまで来た2AMは今、非常に重要な岐路に立っている。幸い、MBC「個人の趣向」OST(サウンドトラック)に収録された「馬鹿みたいに」を発表するとすぐに音楽チャートの上位に入ったという事実は彼らを勇気づけたようだ。


2PM「Without U」を叫ぶ真っ向勝負

月間音楽チャート1位の必要性:10、非難指数:8、「シンデレラのお姉さん」の視聴率:9、今回コンサートで見せる獣筋肉指数:9

ジェボムの脱退後、2PMは常に安心できない状況に陥っている。アンチになったファンは彼らが失敗するたびに批判し、世間の人々やメディアも彼らがこのような状況の中でも成功できるのか厳しい目で見ている。そんな彼らは今、何事もミスなく上手にやり遂げる必要があり、今回のシングルを必ず成功させなければならない立場にいる。
「Without U」は現在の2PMに対するJYPエンターテインメント(以下JYP)の方向性が分かる曲だ。今の2PMにとって最も理想的なのはBIGBANGの「嘘」のように音楽の力一つで一般受けとトレンドの両方を捉えることができるヒット曲を歌うことだ。
しかし「嘘」のような曲が作られるには、JYPもやはりそれだけのリスクを甘んじて受け入れなければならない。その点でJYPは一発逆転ではなく、その次を約束する安全策を取ったと見られる。
「Without U」はピアノの音色で曲全体をなごやかに進め、「Heartbeat」に比べてラップを減らし、コーラスを強調したメロディーを構成し、「I'm gonna be OK」のように短く繰り返されるメロディーをサビに配置する。それだけJYPは馴染みのある、耳に入りやすい曲を打ち出したのだ。
しかし、「I'm gonna be OK」は短くて単純に繰り返されるだけなので、簡単に口ずさむことはできても、聞く人の感情を引き上げて感情的充実感を与えることは難しい。また、繰り返されるピアノの音色や強く入ってくるエレクトリックビートのリフレイン(繰り返す部分)は本当に「嘘」の構成と似ていている。「嘘」を踏まえて作ったというよりは、それだけ人々に支持された構成に忠実に従ったわけだ。そのため、2PMは現在よりも今後がさらに重要になってくるだろう。安全策を取った曲はそれだけ一般に受け入れられる爆発力に限界があり、人々の反応を引き出すのは2PMのコンサートやメンバー個人の活動にかかっている。

オク・テギョン、チャン・ウヨン、またニックンが一般の人々に近づけば近づくほどグループに対する反応も良くなるだろう。もちろん、これは彼らが「10点満点で10点」から「Heartbeat」の前まで頑張ってきたことでもある。しかし、彼らは今またそれをやらなければならない。今までのように。


UV「クールになれなくてごめん」チョー・ヨンピルは歌の王、ユ・セユンは娯楽の王!

国民的狂人としての格付け指数:10、ドクターフィッシュと再コラボの可能性:3、元彼が戻ってくる指数:8、音楽放送からの召喚指数:8

“本当に綺麗に美しく別れたのに、ずっと引きずっていてごめん”
「クールになれなくてごめん」の第一小節が始まった瞬間、ゲームは終わった。コメディアンユ・セユンと高音のミュージシャンが組んだUVは、RAINやイ・ヒョリなどスターの対決が最高潮に達した時、デジタルシングル「Do You Wanna Be Cool?」を発売して「クールになれなくてごめん」のミュージックビデオを発表した。
ミリ・ヴァニリ(Milli Vanilli)を連想させるヘアースタイルとオールドスクールヒップホップ、そして公園や氷工場などで、予算ゼロで製作された同曲のミュージックビデオ。この粗雑ながらも堂々としたB級の情緒は、ジャスティン・ティンバーレイクがNBC「Saturday Night Live」で発表して話題を集めた「ディック・イン・ア・ボックス」をも凌ぐ。
今までの放送はもちろんミニホームページや自身の経営するネットショッピングモールのプロモーションなどを通して、奇異で奇抜なコメディの世界を構築してきたユ・セユンは最もトレンディーでないコンセプトでテレビも追いつけなかったトレンドをリードする。
さらに甘美だが、壮絶なボーカルや誠実さというよりは、図々しいラップが完璧にマッチした「クールになれなくてごめん」は、「No Cool I'm Sorry クールになれなくてごめんね。だけど君はSo So Cool」という歌詞と中毒性のあるリフレインで音楽が“やけに”良いという微妙な好評を得ている。
イベント的な性格が強かったパク・ミョンスの「Fyah」とはまた違う側面で勝負をして、音楽界に一撃を与えた。また「クールになれなくてごめん」のミュージックビデオの後半には“仁川(インチョン)大公園”を広告し、同曲が話題を集めるとすぐに「僕たちはUV。僕たちのミュージックビデオは大ヒットしたけど、今でもサイワールド(コミュニティサイト)3位に勝つことができないRAIN・ヒョリ」という歌詞で新曲「成功」を発表し、自分で自分を祝う動物的なビジネス感覚まで優れている。他の歌手たちが“クールな”イメージのためにできない宣伝を堂々とすることによって“笑わせること=クールなこと”という公式を作り出したのだ。
特に「成功」で、UVはソテジワアイドゥル(ソ・テジと子供たち)の「君と過ごした時間の中で」を連想させる、甘いメロディーとささやくようなボーカルで90年代的な感情を見せる。さらにJay-Z(ジェイ・ゼット)とDr. Dre(ドクター・ドレー)を巧妙に真似し、その代わりに“我が友”と称して、彼らのラップを最初からそのまま持ってきて使うという、誰にも予想できない大胆さを発揮している。過去、キム・ゴンモにドクターフィッシュのCDをプレゼントし「兄貴、音楽はこういうものなんです」と書いたこともある。
また、「サインしてくれって言うな、面倒くさくて死にそうだから。写真を撮ってくれって言うな、チャン・ドンゴンに撮ってくれと頼め。俺がそんなに簡単な奴に見えるのか?」という歌詞を考え出したユ・セフンは、自分がずっと貫いてきた真剣な“クレイジー”な姿勢で頂上に立った。
現在、UVは“仁川(インチョン)大公園”のミュージックビデオ撮影のプロモーションを待つメディアからの取材依頼が殺到している。


RAIN「君を引き止める歌」飾らなくても良い、完璧な“僕”を夢見る

ワールドスターの自信度:10、まつげ指数:8、今まで私が何をしてきたのか考えらせる割れた腹筋指数:10、君を引き止める悪い男の声指数:9

RAIN(ピ)のミニアルバムのタイトルは「Back to the basic」だ。しかし、この“Basic”はただ単に音楽だけを意味しているわけではない。2年前に発表した「RAINism」で、RAINは仮想のキャラクターのように、完璧に準備されたコンセプトのステージを披露した。
一方、彼は「君を引き止める歌」では、コンセプトを最大限排除して自分の身体が持つ魅力だけを見せた。韓国において半裸でダンスを踊ることがパフォーマンスになる歌手はRAINだけだと思う。曲自体も同じだ。この歌は「今日も君の家をうろつく……僕はこんなに辛いのに」というメロディーを二回繰り返して、「一瞬 僕の身体に馴染んだ……」というリフレインに入る。それほどメロディーの構成は単純で、感情は階段を上るように縦に進む。そしてRAINは縦に感情が走る瞬間、自分の声を最大限に厚くしてリフレインをさらに強力なものにした。
そのため、「君を引き止める歌」というタイトルは真実だ。歌に対する好き嫌いを問わずに、RAINは自分の声でリフレインのメロディーを人々の耳に残した。その点で「君を引き止める歌」は他の歌手には合わないが、RAINの“Basic”を披露するには適している。
もちろん、今回の彼のアルバムは好き嫌いがはっきり分かれるだろう。ある人は悪い男の魅力で自分を引き止める彼のことを好きになるが、一方で飾らないRAINが自分の身体と声だけで近づいてくることを負担に感じる人もいるだろう。しかし、時には見る人が驚くほど、100万パーセントの自信を持つこの男は、今自分ができる最も効率的なプロモーションをしているのかもしれない。

RAINは「ニンジャ・アサシン」への出演でハリウッドでの活動がさらに忙しくなった。そのため、元々韓国で最も有名だった彼は、商品価値を消費させる必要のない独特な存在になった。彼は本当に“作品”だけで人々と出会い、2年ぶりに帰ってきた今回も1ヶ月ほどの時間しかない。そのため、RAINが自分のありのままを表現する活動方式は誰でも一度は見たくなるイベントになる。RAINの出演したKBSのバラエティ番組「キム・スンウの乗勝長駆(スンスンチャング)」が良い視聴率を記録した理由もそれだ。
なんだかんだ言ってもRAINはRAINだ。そして、彼は再び海外でより大きい勝負に挑めばいい。

記者 : カン・ミョンソク、チェ・ジウ、編集:チャン・ギョンジン、翻訳:チェ・ユンジョン