「ブレイン」鳥肌が立つ演技力、チョン・ジニョンのヒゲはどこへ?

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写真=KBS 2TV 「ブレイン 愛と野望」画面キャプチャー
「医師の恋愛話」というありふれたストーリーから逸脱したワントップ展開で医療ドラマを変えた「ブレイン 愛と野望」(ユン・ギョンア脚本、ユ・ヒョンギ演出)が登場人物たちの関係の変化を描き、最終回に向けて視聴者の関心が高まっている。

最近、KBS 2TV月火ドラマ「ブレイン 愛と野望」は知識人という仮面を投げ捨てたキム・サンチョル(チョン・ジニョン)の変化に焦点を合わせ、イ・ガンフン(シン・ハギュン)との対立を描き出している。一人芝居を思わせる、徹底したイ・ガンフンのワントップ体制で進んだ物語の序盤とは違い、お決まりの展開を少し変えることで長い呼吸にも乱れない緊張感を維持している。

その中心にいる人がキム・サンチョルだ。ガンフンから過去の自分を見つけ、良き指導者として彼を引っ張っていくという初期の設定とはどんどん違った方向に向かっている。物語の序盤は、頭が固いと思われるほどの原則主義者として描写された彼が、後半に入ってからは成功のために自ら記憶を消した裏のある人物に変貌し、ドラマに緊張感を持たせている。

サンチョルの変化で、中立的な立場からガンフンの苦しい道に大きな助けとなっていた彼がガンフンと本格的な対立をし、ドラマ後半のストーリーを完成させた。さらに9日に放送された第17話では、視聴者はもちろん、看護師ヨンソン(パク・ヒョジョン)までも驚かせた彼のぞっとする一面は物語の緊迫感を高めている。サンチョルが「黙っているのをいいことに、人をバカにしてるのか?」 と一喝するシーンなど、誰が想像しただろうか。

さらに、もう一つ。チョン・ジニョンの変化は単に物語の中の性格にとどまらない。17話に至るまで「ブレイン 愛と野望」の中で見た目に最も大きな変化があった人物は、デートを控えてお転婆な少女から女神に、そして再び少女へ戻ったユン・ジヘ(チェ・ジョンウォン)でもなく、財閥の相続女らしく毎回オシャレなファッションを披露するチャン・ユジン(キム・スヒョン)でもない。サンチョルだ。

物語の序盤、チョン・ジニョンは外見から原則主義者の風貌を誇った。所々生えている白いヒゲで、時にはやさしく、時には頑固で、時には厳しいキャラクターの特徴を十分に描写した。
しかし、裏の顔を見せ始めた中盤からはヒゲをすっきりと剃り、やつれた青白い顔で序盤の雰囲気を消した。小さな変化だがチョン・ジニョンという俳優の真価が見事に発揮できた。

残り3話。サンチョルの異常な症状の理由を明らかにすることでパズルを組み合わせていく「ブレイン 愛と野望」がどんな結末を迎えるのか、その行方に視聴者の期待と関心が集まる。

記者 : イ・ヘミ、翻訳:キム・ミソン