【2011放送決算】MBC、KBSを圧倒したSBS、新ドラマ王国として台頭

TVREPORT |

2011年も放送3社のドラマの浮き沈みが続いた。まんべんなく成功したドラマで1年を終えるSBSがいれば、平均的な作品や低迷したものが多かったため来年に賭ける、MBCとKBSがある。1年間愛され、また問題となったドラマをチェックしてみた。


SBS、新ドラマ王国として台頭

SBSは今年1年間、愛されたドラマが特に多かった。1月から放送されたドラマ「サイン」をはじめに、「私の期限は49日」「シティーハンター」「ボスを守れ」「女の香り」「千日の約束」「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」にいたるまで、1年間着実にヒット作を出し、新しいドラマ王国として君臨した。

SBSドラマの躍進は視聴率の成功の他にも、高いクオリティの修作を作った点で、高く評価すべきだ。社会正義に対する疑問を投げかけ、冷酷な社会現実を象徴的に描いた「サイン」、今日の生活をどれほど意識的に過ごしているかを問いただした「私の期限は49日」、「女の香り」、財閥に対する愉快な風刺と88万ウォン世代の奮闘記を描いた「ボスを守れ」、ハングル創製を通して大儀政治と民主主義について語った「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」まで確かなテーマ意識と斬新な素材、緻密なつくりで“作品”と呼ぶに相応しいドラマを作り上げた。


KBS不変の週末・毎日ドラマの強者

一方、KBSは新たなチャレンジよりはすでに作り上げたノウハウをベースに、週末ドラマと毎日ドラマ(月~金に放送されるドラマ)で覇権を譲らなかった。

平均視聴率36.4%(AGBニールセン・メディアリサーチの全国集計)で、今年1年間放送されたドラマの中で、最高記録を出した1TV毎日ドラマ「笑って、トンヘ」を先頭に、2TV週末ドラマ「烏鵲橋(オジャッキョ)の兄弟たち」「愛を信じます」「我が家の女たち」は視聴率ランキング3位から5位まで名を連ね、KBSドラマが週末ドラマと毎日ドラマで揺るぎない絶対強者であることが再び証明された。

一方、ミニシリーズ(毎週連続で2日間に2話ずつ放送されるドラマ)は今年1年間、屈辱に近い視聴率に、問題の多いドラマで望ましくない注目浴びたこともあった。「スパイ明月」は作品の酷評に加え、主演女優ハン・イェスルが無断で撮影現場から離脱し、それに伴い放送停止となった。韓国ドラマ史上、前代未聞のケースで酷評される汚名を残した。


MBC続いた干ばつ、雨はいつ?

MBCは昨年から始まったドラマ干ばつから未だに脱せずにいる。「最高の愛」の病的な人気と週末ドラマ「きらきら光る」の復活などはあったが、MBCドラマは視聴率の低迷と酷評の中、ギリギリ2位という記録に終わった。

放送4回で視聴率20%を突破したが、発展のないラブコメディという評価を受けた「マイ・プリンセス」、1990年代に戻ったような青春ドラマ「オレのことスキでしょ」、無理なウソで好感度の低いキャラクターはもちろん、ストーリーも軸を失ったと酷評を受けた「ミス・リプリー」まで、MBCドラマはさまよい続けた。

週末ドラマ「愛情万々歳」と「千回の口づけ」の歪んだ家系図と非常識なキャラクターも好感が持てないのは一緒だった。

そんな中、「最高の愛」のマンガのような楽しさと、「きらきら光る」が与えた健康的なメッセージは今年MBCが得た、輝かしい収穫だった。

記者 : チョン・ソナ