【REPORT】「私の夫と結婚して」ナ・イヌ、日本で神対応の嵐!名シーン再現からギター演奏までファン熱狂

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2013年にデビューし「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」で注目され、人気バラエティ番組「1泊2日シーズン4」でも活躍。最近は「私の夫と結婚して」でパク・ミニョン演じるヒロインの相手役の部長を演じて世界的にブレイクしたナ・イヌ。「私の夫と結婚して」はAmazon Prime Videoで韓国コンテンツとして初めてテレビショー部門のグローバル・デイリーランキング1位を獲得し、日本や東南アジア以外の西欧諸国でも異例のブームを巻き起こしている。そんなナ・イヌが初の来日ファンミーティング「2024 NA IN WOO Japan 1st Fan Meeting」を開催。チケットが争奪戦になったため、4月20日の東京・Zepp Haneda(TOKYO)に先立って、急遽追加公演が決定した。ここでは4月19日、東京・立川ステージガーデンにて行われた追加公演の模様をリポートする。

待ちに待ったナ・イヌの日本ファーストファンミーティングは歌からスタート。聞こえてきた前奏はRadiohead の「Creep」。かつて韓流スターのファンミーティングでよく歌われていた伝説の曲を久しぶりに聞いた。188cmの長身に小さな顔、長い脚。立っているシルエットだけでも、ものすごくスタイルがいいのかがわかる。歌い終わると「皆さんはじめまして、私はナ・イヌです。皆さんにお会いできて本当に嬉しいです。昨日はドキドキして眠れませんでした。今日は楽しい時間を過ごしてください。ありがとうございます」とゆっくりめに上手な日本語であいさつ。緊張しているようだが、MCから歌ったときの気分を聞かれると「楽しい、嬉しい」とニコニコ。昨日の夜は本当に眠れなかったかと聞かれると「緊張して寝れないかと思いきや! あまりにも疲れていたので眠れました。TVを見ながら寝てしまい、2時頃に寝て10時過ぎに起きました」とのこと。日本へは以前仕事で来たことがあり、今回が2回目だそう。MCに日本のファンは可愛いかと聞かれて「可愛いですね。皆さん、綺麗だ」と日本語で言うのがなんとも可愛らしい。


意外な経歴も!?ドラマ&バラエティで大ブレイク

まずは「ナ・イヌの人生グラフ」のコーナーで、キーワードとともに彼の人生を追っていく。「1994年生まれ」の今年30歳。子どもの頃はいたずらっ子で活発だった。苗字がナなので友だちからは蝶々という意味のナビと呼ばれていた。家族からは子犬みたいに可愛いという意味で「トンカンアジ」と言われていたという。「2002年、カナダ移住」9歳のときに家族と行ったが子どもだったので特別な感情はなく、友だちもできてバスケをしたり、走るのが早くてマラソン大会で活躍していた。当時、現地のコリアンスーパーで売っていた韓国のTV番組のビデオで「野人時代」「ごめん、愛してる」を見たことが演技に目覚めるきっかけになったという。12歳で韓国に帰国。「2008年、185cm」中学2年生のときに185cmになった。でも他にもっと大きな同級生もいたので特に困ることもなく気にしなかった。街でスカウトされたときは自分がスカウトされるなんて不思議な気持ちだったという。「2012年、高3」練習生をしながらも勉強、受験して大学へ。「2013年、新入生」最初は推薦入試でサービス業を専行したが、翌年演技学科に変えた。先輩や友だちに恵まれて楽しい大学生活だったとか。

デビュー作となったミュージカル「僕らのイケメン青果店」これまでは本名のナ・ジョンチャンで活動していたが、呼びやすく意味のある芸名をつけようとナ・イヌに改名。イヌは日本語で犬なので、日本語のファンレターが翻訳されて「ナ犬さんお元気ですか?」というファンレターが届くことがあるという。

「2015年『輝くか、狂うか』」初めての時代劇でまだ新人だったので経験が浅くとても難しかった。まだ21歳だったが、ヒロインより年上の役だったので監督と相談して髭をつけることになった。

「2020年『哲仁王后~俺がクイーン!?』」片思いの役だったが、MCから片思いの経験は? と聞かれると「あります。でも心が痛むような切ない片思いの経験はないです。なぜなら真心、誠意は人にとってとても大切なものだから。それを伝えて振られたとしてもそれは仕方ないことだし、相手が受け入れてくれたら愛が叶うわけですし、人間関係が深まるわけですよね。だから僕は真心を込めて感情表現したり、自分の気持ちを伝えたりしています」真面目で真摯な人柄が伝わってくる答えに静まり返る客席。

「2021年『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』」のテロップが出るとすごい拍手が起こった。このドラマでナ・イヌを知ったファンが多い証だ。大変だった大抜擢。撮影中は忙しすぎて自分では気がつかなかったが、終わって体重計で計ったら8kgも痩せていたという。

「2022年『1泊2日』」今度は拍手だけでなく歓声があがった。撮影に関して気をつけていることは「ありません」と日本語できっぱり。「そもそもバラエティ番組は楽しくなければいけない。視聴者の皆さんが一緒に笑ったり感動してくれたらいいなという思いで出演しています。撮影は大変なこともありますが、いつも楽しもうと思っているし、実際に楽しいです。仮に僕のおかしな姿を見せてしまったとしても、視聴者の皆さんが喜んでくださるのなら僕は満足です」というコメントに大きな拍手が。

「2024年『私の夫と結婚して』」歓声が上がり、MCが「このドラマでナ・イヌにはまった人」と聞くと大多数の手が挙がった。Amazon Prime VideoランキングでNo.1になったということでファンからの「おめでとう」の声に「本当にありがとうございます!」と元気よく答えるナ・イヌ。グローバルなファンを獲得した気持ちは? と聞かれると「実感はしています。でも気持ちは以前と同じで変わりません。ファンが増えるのは嬉しいけど平常心を失ってはいけない、と思う性格なんです。一番の変化はフォロワー数が増えたことですが、それによって、僕の存在を知っていただけばいただくほど、その愛にこたえられるような人になろうと思うようになりました」こんな言葉を聞いたら、もっと好きにならずにいられない。


ダンスだけじゃない!ギャップ萌え必至のギター演奏まで

続いての「ナ・イヌの書き換えプロフィール 2024 ver.」は、今まで公表されているデータの変化があった部分をナ・イヌが自分で書き換えるコーナー。身長188.6cm、血液型A型は変わりなしで、体重を74kgから82kgに修正。韓国で流行っているMBTIはINFJ。内向的、直観的、感情的、計画的な性格とのこと。この検査は4回したけれどまったく同じ結果だったという。趣味はギター演奏。好きな映画は昔の映画「ゴッドファーザー」好きな食べ物はラーメン、ピザ。ここでびっくりさせたのが食事量。ラーメン3杯。ご飯1杯。ピザLサイズ1枚+コーラ。ビビン麺、チャパゲッティ2皿。お腹がすいたときにはこれくらい食べるとのこと。「昨日は何を食べましたか?」という質問には日本語に挑戦して「串と、しそご飯を食べました」とニッコリ。串カツ、しゃぶしゃぶ、たたきなどを食べたらしい。そして一番盛り上がったのが「ダンスの実力:熱心ではある」という項目。「ダンスは自信だ! と思っているので好きだというよりも自信をもって踊ります!」とニッコリ。バラエティ番組でもおなじみの腕前を披露してくれることに。最初がaespa の「Next Level」、次にキム・ジョングクの「サランスロウォ(愛らしい)」、そして最後はYOASOBIの「アイドル」に次々と挑戦! そのなんともいえない愛らしいダンスにファンは撃沈! こんなにサービスしてくれる人だったとは! という驚きと感動が会場全体を満たす。

そして次のステージは、ナ・イヌの趣味であり「練習しすぎて腱鞘炎になってしまった」というギター演奏。ポスター撮影の舞台裏映像が流れている間にロックな衣装に着替えたナ・イヌが舞台に再登場。広い肩幅、たくましい二の腕で抱えるのは緑色のかっこいいエレキギター。オジー・オズボーンの「Mr. Crowley」ヘヴィメタルの名曲を、まるでプロのギタリストのようにドラマチックに聞かせてくれた! 会場のボルテージも一気に上がる。

このあと後半に向けてナ・イヌはまた一旦退場。スクリーンにインタビュー映像が流れる。日本について「アニメが好き、食べ物も好き、近いし好きな国です」「ラーメンを食べるなら断然豚骨! それに冷たいビールがあれば最高!」「速水もこみちに似ていると言われたことがある」「日本で作品を撮るなら濃厚な恋愛もの? アクション?」最後は「皆さん愛してます」という言葉で締めくくってくれた。

ほどなく着がえたナ・イヌが「イヌ~」の呼び声にこたえて登場すると自然な歓声が上がった。白のゆるっとしたニットにダメージジーンズ、スニーカー。なんでもないシンプルな衣装がとても似合ってチャーミングだったからだ。そのままノリノリでモデル歩きを披露し、フォトタイムコーナーに。指ハートなどたくさんのファンサービスをしてくれる。ギター演奏を終え緊張がとけたようで表情もさらに豊かになってきた。


あの名シーンを再現…神対応の嵐に会場騒然!

ここからの後半はファンをステージに上げての交流コーナー。「また撮ってみよう! 名場面再現」では「私の夫と結婚して」の名場面に挑戦することに。射撃場でパク・ミニョン演じるヒロインに銃を持たせ、背中に手を置き「私に寄りかかって」と囁く場面が映し出されると場内が大きくどよめいた。最初は抽選に当たったファンに「じっとしていてくだされば僕がリードします」とアドバイスしていたナ・イヌだが、結果「すごく積極的だったので僕の方が慌てて緊張してしまいました」と汗をかくことに(笑)。お次はクリスマスの料理の場面。映像が出てきたとたん、客席が騒然となる。パク・ミニョンの腕を掴んで引き寄せ、おでこにキス、頬にキス、最後は真正面から抱っこして抱き上げるというかなり刺激的な場面。MCが大慌てで「チューはなしです!」「さすがになしです!」と言うが、その脇できょとんとしているナ・イヌが可愛い。結局、キスの代わりに指でおでこをつついて、頬をなでて、最後は顔をぐぐっと近づけた。そのたびに盛大な悲鳴がまきおこり、会場全体がドキドキときめき気分に包まれたのだった。

二つ目の触れ合いは「MISSION DICE」。ナ・イヌがチャレンジに成功したらお客さんにも恩恵があるというゲームだ。6つのチャレンジ項目の中からナ・イヌに課されたミッションはダルマ落としで、見事に成功。その景品として①バックハグ、お姫様抱っこ、イヌが抱かれる②ステージでポラロイド撮影③持ち物にサイン④携帯におやすみコメントを録音⑥その①~⑤までを全部、が選ばれたひとりのファンにプレゼントされることに。ナ・イヌがサイコロを転がすと出た目は1! いきなりの濃密なコミュニケーションに場内に悲鳴が轟く。バックハグは身長差がありすぎてお腹にあたりをホールドする感じに。お姫様抱っこは「1、2、3でぴょん、とジャンプして」と優しくファンに指示してこれも軽々とクリア。こういうときに高身長はやはり絵になる。最後のハグも身長差のためにかがんでくれた結果、ナ・イヌの首に抱きつくような感じに。これにはまたもや「キャー!」の悲鳴が。

次のチャレンジは水の入ったペットボトルを回転して立たせるボトルフリップ。時間内になんとか? 5回成功させて、ナ・イヌが投げたサイコロの目は⑥。ハグ、お姫様抱っこ、ツーショット、サイン、おやすみの生声録音、全部まとめて大サービスするというまさかのミラクルサービスを引き寄せた! 普通ここまでやるとジェラシー混じりの悲鳴が上がったりするものだが、今回は爽やかなナ・イヌとファンさんの謙虚で穏やかな人柄によって会場全体が優しく温かく見守る雰囲気に。途中で「一日中これをやっていてもいいですよ」と冗談を言っていたナ・イヌ。最後に「僕はファンの皆さんとこんなふうにふれあうのがとても楽しいです」と笑顔で締めくくって大きな拍手が送られた。


日本語ラップにも挑戦…ファンへの格別な愛情あらわに

最後は「Q&A」コーナー。ファンミ会場で当日募集した付箋のついたボードがステージで運び込まれてくる。途中で一部がこぼれ落ちてしまうほどの山盛り状態に驚いた顔のナ・イヌ。「時間がないのでこのうちの2つしか答えられません」というMCの声に「今は無理ですが持ち帰って全部見ますね」と約束してくれた。そしてひとつめの「保護した猫が生んだ3匹の子猫に名前をつけてほしい」というお願いには迷うことなく「ピカチュウ、コブギ、パイリ」と即答。大好きなポケモンのお気に入りのキャラクターにちなんだとのこと。二つ目のお願いはMCの独断で「チューするときの顔をしてほしい」期待にどよめく客席。さぞロマンチックなキス顔が見られるかと思いきや、カメラに向かってナ・イヌがしたのはまさかの「タコチュー顔」で、このセンスに場内大爆笑。そのあと集合写真の撮影に続いて挨拶があった。

「皆さん、いつも未熟な僕に惜しみない応援と愛を送ってくださって本当にありがとうございます。それが僕にとって大きな力になっています。皆さんの愛にこたえるためにいつも一生懸命頑張って努力していることを知っていてください。そしていつも皆さんの友だちであり、皆さんのイヌになります」

ここでMCが退場。ナ・イヌとファンだけの時間に。「僕は今日、最後のプレゼントとして歌を準備しました。ORANGE RANGEの『花』! ご存知の方は一緒に歌ってくれたら嬉しいです。今日は本当に楽しかったです。そしてまたお会いできる機会があれば、きっとまた楽しい時間を過ごせると思います。皆さんと別れるのは本当に名残り惜しいですけど最後の曲を歌います」「カムサハムニダ、ありがとうございました!」と言って歌い始めた「花」。ラップパートもあって日本人でも歌うのが難しい曲にチャレンジした心意気が素晴らしい。サビの部分はファンも一緒に大合唱。

「今日は一緒にいていただいてありがとうございました。皆さんの笑顔が見えて嬉しかったです。いつも応援ありがとうございました。きっとまた皆さんのことが恋しくなると思います。次に会う日まで健康で幸せに過ごしてください。僕も健康で幸せに元気で過ごしています」と言って去って行ったナ・イヌだった。

大人なんだけど少年のようでもあり、ジェントルマンでかっこよくて可愛くてナチュナルな魅力に溢れたナ・イヌ。イヌ氏だからか(笑)、どこか大型犬のような癒しのオーラがあり、何よりも自分の言葉で自分の気持ちを伝えよう、という姿勢に誠実さを感じさせた。ファーストファンミは、その人柄そのままのような温かみ溢れたイベントだった。今後は兵役の噂もある彼だが、また日本で会える日が早く来ることを願いたい。

(取材:望月美寿)

■公演概要
「2024 NA IN WOO Japan 1st Fan Meeting【追加公演】」
開催日程:2024年4月19日(金)18:00開場/19:00開演
会場:TACHIKAWA STAGE GARDEN

記者 : Kstyle編集部