NCT ドヨン、1stソロアルバム「YOUTH」を発売“メンバーたちと音楽をやってきたから実現できた”

OSEN |

写真=SMエンターテインメント
NCTのドヨンが、デビュー8年でソロデビューを果たした感想を語った。

彼は最近、1stソロアルバム「YOUTH(青春の泡沫)」の発売を控え、ソウル城東(ソンドン)区にあるSMエンターテインメント社屋でラウンドインタビューを行った。

1stソロアルバム「YOUTH」は、青春という波の中で生まれる様々な感情を泡沫に喩えて表現した作品。計10曲が収録され、心からの慰めと感謝のメッセージを伝える。

2016年にNCTのメンバーとしてデビューしたドヨンは、「Fact Check(不可思議)」「2 Baddies」「英雄; Kick It」「Make A Wish(Birthday Song)」「BOSS」など多数のヒット曲で人気を博し、韓国を超え、米ビルボード、イギリスのオフィシャルチャート、オリコンなど、世界中の音楽ランキングでも存在感を見せた。

これまでNCT、NCT U、NCT 127、ドジェジョンなど、グループとユニット活動で優れた歌唱力と独自の感性を披露し、K-POPを代表するボーカリストになったドヨン。デビュー8年にしてリリースする「YOUTH」で、ソロアーティストとして新たなスタートを切った。

この日、彼は初のソロアルバムの発売について「すごく緊張していますが、わくわくして嬉しい気持ちで臨んでいます。9人でやっていた仕事を一人でやるのは体力的にきつい部分もありましたが、『今幸せでなければ一体いつ幸せだろうか』と思いながら、わくわくする気持ちで準備しています」と語った。

タイトル曲「Little Light」は、強烈なギターリフが魅力的なバンドサウンドの楽曲だ。パワフルでありながらも繊細なボーカルで、曲の爽やかな魅力を生かしている。バンドLUCYのチョ・ウォンサンが作詞・作曲に参加し、ドヨンの感性を際立たせた。

また、歌詞には「僕の小さな光が誰かの力になる一筋の光になってほしい」という気持ちを込め、勇気が必要なすべての人にはもちろん、自分自身にも伝える意味のある楽曲を歌った。

ドヨンは「Little Light」の第一印象について、「今出ているバージョンと、少しだけ修正されたバージョンがありました。僕の好みの曲だったことはもちろん、イメージが連想されるような音楽でした。草原とか、空を走るような音楽なので、『初めて聞いた時の感覚を信じる』というか。何度も聞いた音楽ならば、その中から良い点や嫌な点を探すようになるけれど、最初に先入観がない状態で聞いて良い曲だと思いましたし、幸せな気持ちになったので嬉しくなった感じです」と説明した。

1stソロアルバムを発売するまで、多くの決意と経験、多様な旅程を経て、ドヨン自身が「青春の泡沫」を経験してきた。彼も20代の若者として今一番うまく伝えられるメッセージを今回のアルバムに込めただけに、より多くの音楽ファンと交感して共感を引き出し、新たな“青春のアイコン”になると期待される。

彼は「青春」をテーマに選んだ理由について「今まで聞いてきた中で、好きだった音楽を並べてみて、今回初めてソロアルバムを出すとしたら、どのような音楽を出せばいいだろうかと悩みました。一番イメージできたのが青春でしたし、今の年齢で一番率直に話せることは何だろうかと考えた時、青春の真ん中にいる僕と、青春の様々な感情を入れたいと思いました」と語った。

今回のアルバムには、NCTのマーク、少女時代のテヨン、KENZIE、LUCYのチョ・ウォンサン、作曲家のソ・ドンファン、カンタ、MonoTreeのイ・ジュヒョン、クルム(Cloud)ら多数のミュージシャンが参加。このようなラインナップはどのようにして構成されたのだろうか。

ドヨンは「今回はアルバムを準備する段階から、事務所から受け取る方式ではなく、僕が曲を提供してもらいたい作曲家のラインナップをお伝えしました。そして彼らも素敵な曲をくださって、作業をすることができました。依頼をしたからと言って必ずしもその曲を歌えるとは限らないですが、ありがたいことに、一緒にできることになりました」と説明した。

タイトル曲「Little Light」を含め、ソロアルバムにはバンドサウンドの楽曲が多数収録された。バンドサウンドで構成したかった理由を聞くと、「本当に幼い頃からバンド音楽が好きだったので、自然なことでした。僕が好きな音楽であるバンドの要素をたくさん投影させました。僕がたくさん見て育ってきたアーティストを養分にして、僕が出来上がったので、バンド音楽をやったのは本当に自然なことでした」とし「高校生の時もバンドをやっていましたし、そういった美しい思い出と愛情があったので、バンドサウンドを選びました」と説明した。

影響を受けたアーティストを尋ねると、「韓国国内のアーティストとしては今回協力してくれたチョ・ウォンサンさんとLUCY、ハ・ヒョンサンさんとHoppipolla、Daybreak、DAY6先輩などです。海外だとOfficial髭男dism、RADWIMPSのように、青春を歌うバンドが好きです。彼らの音楽が僕に多くの影響を与えたと思います」と伝えた。

先立って公開されたハイライトメドレーには、ドヨンの実兄で俳優のコンミョンが出演し、注目を集めた。これについてドヨンは「僕のアイデアだったのですが、当初から出てほしいと思っていたものの、どのような形式でどのように描くべきか悩みました」と話した。

彼は、「ハイライトメドレーには本当に力を入れました。最大限、いかなるものも邪魔することなく、映像(音楽)に集中できるよう望んでいました。風景やシティビューだけで、人物は登場しないので、音楽に集中することを願って、僕の音楽が一冊の本のように感じられたらという考えがありました。そこに兄が出てきて、著者の言葉を話して、その後に音楽をつけたら、一冊の本を見ているような感じがするのではないだろうかと考えました」と話した。

曲を聞いた兄の反応はどうだったかという質問には、「兄さんもハイライトメドレーで初めて聞いたはずです。全曲は聞けなかったと思いますが、『良い曲だ』と言っていました。そして僕が意図した通りの映像ができたので、兄にも感謝しました」と回想した。

最近、芸能界では兄弟姉妹という事実を隠して活動する人も多い。コンミョン&ドヨンの場合は、番組に共演して兄弟という事実を広く知らせている。ドヨンは「もともと隠すつもりはありませんでした。商業的な言葉かもしれませんが、『コンミョンを“利用”するのならば、最初から利用しよう』という気持ちがありました」と話した。

また、ドヨンは「かっこいい人が登場する方が良いと思いましたし、(兄が)声も低く、演技をしなければならない部分もあるので、俳優に出てほしいと思ったんです」と明かし、「僕も兄さんの広報が必要な時は、しっかりやってあげています」と話して笑いを誘った。

今回のソロアルバムにおいて、どこまでドヨンの意見は反映されているのだろうか。彼は「ほとんど?」とし、「ありがたいことに、アルバムの方向性とやりたい曲、収録したい音楽、曲をお願いしたい作曲家から話を始めました」とし「プロモーションのタイムスケジュールにまで気を使いました。ソロアルバムだからと言って、100%アーティストの意見を入れることはできないところも事務所の立場としてはあるはずなのに、それにもかかわらず僕の話をたくさん聞いてくれて、うまく取り入れてくださいました。事務所に感謝しています」とSMエンターテインメントに感謝を伝えた。

それではマークや少女時代のテヨンとのコラボも、彼の選択だったのだろうか。ドヨンは「テヨン姉さんとマークに関しては、僕の中ではっきりと描いた絵がありました。僕が好きなトーンを持つ男性アーティストと女性アーティストを一曲に入れ、楽しい音楽をやりたいというアプローチがありました」とビハインドを明かした。

また彼は、「僕やテヨン姉さんはボーカリストのようなトーンを持っていて、歌をたくさん歌ってきた人のトーンと言いましょうか。新しいトーンのボーカルを入れたかったのですが、僕はマークの歌が好きなんです。だからマークと一緒にやりたいと言いましたし、テヨン姉さんにもお願いしました」と伝えた。

デビュー8年のドヨンは、どのような確信を持ってソロアルバムの発売を決めたのかという質問に、「ソロアルバムを出すことに対する確信がなかったので、先送りにしていたことだと思います」としながら、「僕自身が歌を上手く歌わなければならないですし、もしソロアルバムを出すとしたら、他のことに頼らず、ただ音楽のみに頼らなければならないという気持ちがありました。そのような気持ちでアルバムを待ってみたら、時間が必要でした。NCTとしてメンバーたちと音楽をやってきた時間がなかったら、絶対に想像もできなかったことだと思います」と答えた。

そして確信を持ったきっかけとして、「ゆっくりと、本当に自然に作られたと思います。昨年一年間がそのようなきっかけになったと思います。一年を過ごしながらたくさんの歌を歌い、疲れない方法を見つけました。ソロアーティストは、どこにいても自分の音楽を見せる準備ができている人だと考えますが、一人で準備するまでが簡単ではありませんでした。昨年アルバムをたくさん出して、準備過程を経験しながら、“ソロ歌手”について考えました」と話した。

彼は「歌に対する確信が僕はあると思っていたのですが、アルバムを準備してみたら消えてしまいました。簡単ではない曲を毎回やるので、本当に難しかったです。僕は過程を経て成長すると確信しています」と話した。

またドヨンは「テイル兄さんの怪我で、僕が兄さんのパートを歌わなければならないことが何度かありました。プレッシャーになり、心配もありましたが、僕はそれをやり切って、自ら成長したと思う部分がありました。他人は分からないだろうけど、自分自身にそれがあると思ったんです。そのような部分が積み重ねられ、レコーディングの過程でもそういった部分として作用したと確信しました」と述べた。

彼は「NCTのドヨン」と差別化しようと考えたかという質問に「変わらなければならないとはあまり思いませんでした。ファンの皆さんがNCTのドヨンとして僕を好きでいてくれるのもありますし、僕が努力してNCTのドヨンとは異なる姿を見せなければならないと考えたら、(ファンには)裏切りのように聞こえるかもしれません。僕は違う姿を見せようとするよりも、僕そのものを盛り込もうと努力しました。それほど悩みませんでした」と明かした。

最後に彼は、「青春」にどのような意味を与えてアルバムを準備したのかという質問に「青春というキーワードそのものはたくさん使われていますし、それをコンセプトにした音楽もたくさんあります」とし、「そのため、青春を歌いたいのは確かでしたが、何ができるだろうかと考えてアルバム名を『青春の泡沫』に決めました。一番率直であるというよりは、自分に嘘をつけない僕自身を見たかったんです」と話した。

それと共に、「誰かが教えてくれた言葉を覚えて代わりに伝えるのではなく、僕が準備して、僕がしたい話を込めてアルバムを出してこそ、質問を受けた時もすらすらと答えられると思いました。僕自身を込めたアルバムだと思います。僕が納得できる、僕が好きな音楽をやってみようと思い、準備しました」と強調した。

記者 : キム・チェヨン