「シングル・イン・ソウル」イム・スジョン“自分の映画を観てワクワクしたのは久しぶり”

MYDAILY |

写真=ロッテエンターテインメント
女優イム・スジョンが、映画「シングル・イン・ソウル」の魅力を語った。

イム・スジョンは、映画「シングル・イン・ソウル」のインタビューを行った三清洞(サムチョンドン)のカフェまでタクシーでやって来た。事務所を出て一人でスケジュールを決めて移動する彼女。少し前に「ユ・クイズ ON THE BLOCK」に出演した時もタクシーで移動した。2001年のKBSドラマ「コン・ユの学校IV~転校生はプレイボーイ!?~」でデビューし、いつの間にか芸能界生活23年を迎えた彼女からは、以前より余裕が感じられた。

映画「シングル・イン・ソウル」は、「1人だからいい」と主張するパワーインフルエンサーのヨンホ(イ・ドンウク)と、1人が嫌な出版社の編集長ヒョンジン(イム・スジョン)が、シングルライフに関する本を作ることから繰り広げられる物語を描いたラブコメディだ。

イム・スジョンは、「可愛らしくて愛しくて、温かい映画です。自分の映画を観て胸がワクワクしたのは久しぶりです。ふわふわして柔らかい感じがして満足しています」と明かした。

シナリオは映画「クモの巣」の撮影に突入する前にもらった。イ・ドンウクが出演を前向きに検討しているという話を聞いて安心したという彼女は、「ドンウクさんは柔軟です。演技の幅も広いですし。ツンデレのような一面もあって、自然と優しくしてくれます。この作品では友達のようなティキタカ(相性が良く、ポンポンとやり取りする様子)を披露しましたが、息がよく合ったんです」と振り返った。

この作品は愛に関する価値観が異なる2人の男女が、ゆっくりと相手の心に染み込んでいく物語だ。彼女は誰かと親しくなるには時間がかかるとし、早くないスピード感に共感した。知らないうちに親しくなって特別さを感じなかったが、気づいてみたら自分とよく合う、という人に会いたいという。

劇中のヒョンジンは、ストレートな性格だ。後ろを振り向かずに気持ちを表現するが、実際のイム・スジョンはどうだろうか。

彼女は「私も好感を持っている男性には先に気持ちを表現するタイプです。そのような部分はヒョンジンと似ていますね。そうだとしても胸がドキドキしたりはしません(笑)」と話した。

これまで務めた役は少しファンタジー的な要素があったが、ヒョンジンは現実でもよく会えるような人物だった。このような平凡なキャラクターを務めるのは、ほぼ初めてで、気に入ったという。

彼女も劇中のヒョンジンのように本が好きだ。「私の机とベッドには本がたくさんあります。最近はキム・サンウク教授の『空と風と星と人間』、シム・チェギョン博士の『天文学者は星を見ない』を読んでいます。この2人は人文学的に素晴らしい文章を書く方で、洞察力がすごいんです」と明かした。

また彼女は「物理学が好きです」とし、「クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』を何度も観ました」と告白した。

彼女は作家という夢も持っている。以前、メディアとのインタビューで「年内に可能かは分からないけれど、本を絶対発刊したい」と話したことがある。これについては「まだ書けてないですね(笑)。文章は毎日書かなければならないけれど、これが大変ですね。これからは毎日書いてみようと思います。日記のように書いておいたのはあります。小説はとても難しくて、私にはエッセイがいいかなと思っています」と伝えた。

デビュー23年の彼女は、より大きな夢を持っている。“人生演技”という評価に値する作品にも出演したいという。プロデューシングへの関心も示した。実際に2本の作品の開発に参加し、シナリオの修正作業にも深くかかわっている。版権購入への意欲も示した。

イム・スジョンは「マネジメント社から出てもっと柔軟になり、強くなり、自由になりました。自分が言いたいことを言って、感情を表現しようとしています。30代の自分に『思い通りにしてね』と言ってあげたいです」と語った。

彼女はインタビューが終わった後、茶色のロングコートを羽織り、運動靴に履きかえて三清洞を歩いていった。

記者 : クァク・ミョンドン