ファン・ジョンミンら、演劇「リチャード3世」で有終の美を飾る…閉幕の感想“ずっと舞台に立ち続けたい”

OSEN |

写真=SEM COMPANY
4年ぶりに芸術の殿堂CJトウォル劇場の舞台で上演された演劇「リチャード3世」が好評を博し、5週間の上演を終えた。

2018年に初演された当時、客席占有率98%を記録し、人気を博すと同時に、評論家からも好評を得ただけに、期待を満たすため映像と作品の完成度を高めることに心血を注いだ今回の「リチャード3世」は、コロナ禍によって厳しい状況の中でも古典の底力を発揮し、13人のシングルキャストで5週間の公演を無事に終え、有終の美を飾った。

メインタイトルロールのリチャード3世役で100分間観客を魅了し、舞台は俳優の芸術であることをありのまま見せ、賛辞と共感を引き出した俳優のファン・ジョンミンは「舞台に立つ前にはいつも緊張します。僕の演技がそのまま見られる瞬間ですので。それだけ俳優にとって舞台は神聖な場所で、様々なことが繰り広げられる空間です。なので僕の力が及ぶ限り、絶えず舞台の上に上がりたいです。リチャード3世の役は大変でしたが、本当に幸せで楽しい時間でしたし、厳しい時期に客席を満たしてくださった観客の皆さんにも感謝の言葉をお伝えしたいです」と閉幕の感想を語った。

エリザベス王妃役として新たに合流した女優のチャン・ヨンナムは、暴走するリチャードと激しく対立し、強烈なカリスマ性で好評を博した中、「演劇『リチャード3世』で最高の俳優たちの情熱に勇気とエネルギーを得て、観客の皆さんと一緒に呼吸をしながら、新しい世界を経験しました。このような意義深い時間を、長い間『リチャード3世』のために尽力してくださったすべての方々に感謝しています。お疲れ様でした」と感想を述べた。

リチャードの長兄であるエドワード4世に扮し、新しい姿を見せた俳優のユン・ソヒョンは「忘れていた舞台のときめきをまた取り戻してくれた作品となり、公演中ずっと幸せでした。シェイクスピアの作品を、芸術の殿堂で最高の俳優たちと一緒にできたので、このすべてが夢のようです。寒い日にも、遠くからお越しくださった観客の皆さんにも、お礼申し上げます。熱烈な応援や、大切な思い出を忘れません。ありがとうございます」と愛情と感謝の気持ちを伝えた。

初演に続き、マーガレット王妃として物語の中心を支え、緊張感を高めた主役の女優チョン・ウネは「皆が疲れて大変な時期に芸術が私たちのそばに存在することで、つらい人生に大きな慰めになり、この作品を通じて俳優にとっても、観客の皆さんにとっても、プレゼントのような5週間になったらと思います」と感想を残した。

リチャードに利用され、悲惨な結末を迎える未亡人アン役を見事に演じた女優のイム・ガンヒは「この目まぐるしい時期に、俳優とスタッフの全員がシングルキャストで無事に公演を終えられたことだけでも、本当に感謝しています。皆さんが一緒でとても幸せでした」と感謝を語った。

バッキンガム公爵役で権力に従う悪人の姿をドラマチックに演じた俳優のパク・インベは「シェイクスピアという困難なチームを相手に団結したドリームチームに所属し、試合に臨む気持ちで一日一日を過ごしました。本当に満足のいく試合ができるよう、我々のチームをリードしたくれた主将のファン・ジョンミンさんとスタッフの皆さんに感謝します」と最後の挨拶を述べた。

作品に対する俳優たちの愛情と同じく、実際に観客たちもSNSで「今回の公演を通じて自分自身を振り返り、反省する時間になった」「時代の悪人を愛するようにしてくれた公演」「古典の力ってこういうことなのか。いつかもう一度公演を観たい」「最後のカーテンコールまで鳥肌が立って圧倒的だった。前シーズンに続き、今回もファン・ジョンミンさんのリチャードは正しかった」などと絶賛し、「リチャード3世」への愛情を示した。

演劇「リチャード3世」はイギリスの薔薇戦争のときに実在した人物、リチャード3世をモチーフに、世界的な文豪シェイクスピアが誕生させた戯曲で、頭脳明晰で達弁、優れたリーダーシップを持つ王子に生まれたが、身体的な異常のため幼い頃から周りからそっぽを向かれて育ったリチャード・グロスターが、権力欲を持つようになって繰り広げられる残酷なストーリーを描いている。

記者 : パク・ソヨン