故キム・ギドク監督側、生前に女性団体を相手に提起した訴訟を取り下げ…告発した女優らの裁判は継続

Newsen |

故キム・ギドク監督が生前、女性団体を相手に提起した訴訟を取り下げた。

映画界によると29日、故キム・ギドク監督が生前に社団法人「韓国女性民友会」を相手に提起した損害賠償訴訟を先月取り下げたという。

韓国女性民友会は、故キム・ギドク監督の作品である「人間、空間、時間、そして人間」が国際映画祭の開幕作に選定されたことを取り消すよう要請し、これに対して故キム・ギドク監督はこれが違法な行為だとして3億ウォン(約3000万円)の損害賠償訴訟を起こした。当時、韓国女性民友会は、故キム・ギドク監督の性的暴力事件が現在進行中だという理由で、開幕作選定の取り消しを要求した。

そんな中、故キム・ギドク監督は昨年12月、ラトビアで新型コロナウイルスによる合併症により死去した。これにより遺族などの相続人が同訴訟を受け継ぐことができたが、受け継がれることはなかった。

ただし、故キム・ギドク監督が自身の性的暴行疑惑を提起したMBC「PD手帳」と、同番組で証言した女優Aさんを相手にソウル西部地裁に10億ウォン(約1億円)相当の損害賠償を請求した件は、娘が受け継いで行っているという。

故キム・ギドク監督は傑出した作品を発表し、巨匠として名を馳せたが、2017年「メビウス」に出演したある女優が感情移入を理由に監督から暴力を受け、同意のないベッドシーンの撮影を強要されたと暴露し、議論となった。

その後も性的暴行疑惑を提起したMBC「PD手帳」や制作陣などに損害賠償を請求した故キム・ギドク監督は、昨年11月まで訴訟を起こしていた。2019年には「キム・ギドク監督が告訴を乱発する」とし、これを糾弾する記者会見まで開かれた。

記者 : ペ・ヒョジュン