「君の誕生日」チョン・ドヨン“セウォル号沈没事故を扱った作品…誰かの慰めになる映画になってほしいです”

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チョン・ドヨンがセウォル号沈没事故を取り扱った映画「君の誕生日」に出演するまで悩みが大きかったと明かした。そして涙ながらにその思いを打ち明けた。

映画「君の誕生日」に出演したチョン・ドヨンは最近、ソウル鍾路(チョンノ)区で行われたインタビューで、セウォル号事故のため息子を失った母親役のオファーを受け断った理由を明かした。

今月3日に韓国で公開された映画「君の誕生日」は2014年4月16日、亡くなった息子の誕生日に、残された人々がお互いが持っている記憶を分かち合うストーリーだ。

これに先駆けて、映画出演を断ったというチョン・ドヨン。彼女は「生き残った人々の話だったので迷いました」と話した。また映画出演を断った理由としては「セウォル号という題材が怖く、気が進まなかったです。刺激的に表現される可能性もありますし、政治的に利用されるんじゃないかという不安もあったためです。また、時期的にも良いのかと悩みました」と告白した。

悩んだ末「正解はない」という結論を出したというチョン・ドヨン。彼女は「セウォル号事故に対する意見がまだ分かれていますし、誤解もあり、またまだ終わっていない話でもあります。この作品を通して、もしやらなかったら誤解が生まれるのではないかという部分もすごく不安でした」としながらも「セウォル号という題材に気が重くなるかもしれませんが、誰かの応援になる映画になってほしいです」と願いを語った。

特に遺族を言及しながら「その方々はこれからを生きていかなければならない方々です。私は演技をしただけ……最初にその方々にお会いした時は怖かったです。どんな言葉が慰めになるのか分からなかったです。最初は会いたくないともお話しました」とし、涙を見せた。

また、チョン・ドヨンは「試写会の後、舞台挨拶に行ったのですが劇場の中にも入れませんでした。しかし、ある女性の方がいらっしゃって私の手に刺繍の入った財布をもたせて『本当にありがとう』と言ってくださいました。怖いばかりで、プレッシャーを感じていましたが、そういう部分が申し訳ないと思いました。誰か先に近づくべきだったのではないかと思いました」と話した。

「君の誕生日」は、今月3日に韓国で公開された。

記者 : ペ・ヒョジュ