「ノートルダム・ド・パリ」チャ・ジヨン“子育てと女優の両立…とても大変だけど、子供は私の原動力”

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写真=MASTエンターテインメント
ミュージカル女優チャ・ジヨンは“ワーキングママ”として子育てと仕事を並行している。妊娠中にもステージに上がり、出産後もステージに立ち続けている。彼女ならではの明るいエネルギーも変わっておらず、長い期間の経験からくる素晴らしい演技力はさらにしっかりとしたものになった。

2015年11月に4歳年下の俳優ユン・ウンチェと結婚したチャ・ジヨンは、2016年に妊娠中であるにも関わらず、ミュージカル「WICKED」の公演スケジュールをすべてこなした。そして、出産から7ヶ月後にはミュージカルの舞台に復帰し、今も精力的な活動を繰り広げている。

現在、彼女はミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」に出演している。ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」は、世界的な文豪ヴィクトル・ユーゴーの小説を原作にしており、魅力的な女性エスメラルダと彼女を愛する三人の男たちの、様々な人間関係と人生の意味について描いたフランスを代表するミュージカルだ。劇中でチャ・ジヨンは、エスメラルダ役を引き受けた。

“ワーキングママ”として忙しい毎日を過ごしている彼女に、出産後に変わった点について尋ねると「すごく違います。実は、私はあまり大きく感じていませんでしたが、長い間にわたって私を見守ってくれていた方々が、その大きな違いを感じられているようです」と答えた。

彼女は「他のことよりも、何か子供に関するストーリーの作品を演じることになると、感じることが違います。以前まではよくわからなかった感情なのですが、確かに違います。子供に関する部分の演技については、表現の仕方自体が以前と変わったんです。出産後に演じていると、先輩方から『女性は子供を産んでから、もう一回演技をしてみるべきだよ』と言われたのですが、このようなことだなと思いました」と告白した。

「ワーキングママ……とても大変です。私のように精力的に活動している女優のほとんどは、当然のように常に側で子供の面倒を見てくれるような人をつけたり、家事する人が別にいるのだろうと思います。でも私は性格的な理由からでもありますが、他の人にはあまり任せられません。だから、自分で自分をより疲れさせてしまっているんです。もちろん、本当に疲れた時は他の方に手伝ってもらったりもしますが、普段は私がやっています」

掃除、洗濯から子供の世話まで、チャ・ジヨンは全てを引き受けているという。病気になって病院に行くとしても、自分で手続きなどの細かい部分まで全部やらないと気がすまないタイプなのだ。「自分の精神だけを頼りに暮らしているみたいです。何だか、私の限界値を超えているようにも思えますが、精神ひとつを頼りに暮らしています」と言うほどだ。

「一生の間で、ここまで体が辛かったのは初めてでした。臨月の時から長時間ぐっすりと眠れないので大変です。しかし、引き受けたことはやらなければならないし、責任を持つと決めたことには最後まで責任を負う必要があります。実際は大変です。エネルギーを注ぎたいのに体力がついてこない時もありますが、子供のことを考えて、ここまで前進してこれたようです。私の原動力は子供です。もちろん夫も普段から優しいし、私が喜ぶような表現をたくさんしてくれます。よく気遣ってくれて、花もプレゼントしてくれます」

夫と息子の存在は彼女にとって大きな力になっているという。一方で、チャ・ジヨンは「今まではそうじゃなかったのに、子供があまりにも可愛いので、狂ったように愛情表現をします。子供を見ると温かい心になる反面で、申し訳ない気持ちもあります」とも打ち明けた。

「子供と父親は、もうちょっと大きくなったらもっと仲良くなると思います(笑)。今は仕事をする時以外は、無条件に私が子供の面倒を見ます。本当に体は大変だけど、あまりにも愛おしいので(子供の面倒を見ることは)本当に強くおすすめします。二人目ですか? ミュージカル『風の丘を越えて/西便制』の公約ときに、二人目をつくるのも考えてみるとは言いましたが、育ててみたらあまりにも大変で今は余裕がないので、まだ勇気がありません。それでも『今のままだと子供が退屈になるから、もう一人ぐらいは産む必要があるかな?』とは考えています」

体は大変だが、チャ・ジヨンの夢は終わらない。家族からはエネルギーを得て、自分自身を見つめてくれる観客には責任を感じている。「ノートルダム・ド・パリ」でもやはり、完璧な姿を見せたいと話した。

彼女は「『ノートルダム・ド・パリ』が韓国語バージョンの開幕10周年を迎えられたのには、明らかな理由があると思います。私も10周年に参加することになって、とても光栄に思っている人のうちの一人です。私が感じた熱気や感動、数多くの感情を皆さんにそのままお伝えしたいです」と覚悟を語った。

「私自身、人々に感動を与えなければならない女優として、どんな事があっても最善を尽くしていきたいです。たぶん私は、今回の10周年を最後にもう『ノートルダム・ド・パリ』をできなくなると思うので、『チャ・ジヨンのエスメラルダを最後にもう一度見てみよう』というくらいの気持ちで見ていただいてもいいのではないでしょうか?(笑)。馬1頭が走り回っているかのように、楽しくステージを跳び回りたいと思います。全世界が愛するミュージカル『ノートルダム・ド・パリ』ですから(笑)」

記者 : ホ・ソルヒ