HOTSHOT「デビュー1000日、0日だと思ってもう一度始める」

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6人組ボーイズグループHOTSHOTは、デビュー1000日を超えた経歴4年のアイドルだ。これまでテレビ番組にも何度も出演し、名前を知らせるためのPR活動を怠らなかったが、はっきりとした印象を残すことはなかった。音楽界で消えかけていたHOTSHOTを、Mnet「プロデュース101」シーズン2に出演したソンウン(ハ・ソンウン) とKID MONSTER(ノ・テヒョン) が復活させた。彼らの切なさで作り上げた機会は、今年の夏「Jelly」で花を咲かせた。5人組で新たにスタートした彼らの話を聞いてみた。

――現役アイドルとして練習生に戻るのが容易な決定ではなかったと思いますが、Mnet「プロデュース101」シーズン2に参加したきっかけは何ですか?

KID MONSTER:僕から事務所に参加したいと話しました。HOTSHOTの活動が当分難しいと言われて、ブランク期間をどのように過ごせば良いか考えていたとき、ちょうど「プロデュース101」シーズン2のニュースを聞きました。

ジュンヒョク:事務所で出演の意向を聞かれたんですけど、僕を含む他のメンバーは参加したくないと話しました。僕は競争に向いていない性格です。他のメンバーが番組に参加している間、僕は音楽の制作にもっと集中したいと思いました。

ホジョン:僕は「プロデュース101」シーズン2出演に対するプレッシャーや怖さがありました。「僕がそこで生き残ることができるかな? うまくできるかな?」という不安が大きかったんです。そして当時は演技に興味を持っていたため、僕がやりたいことにもっと近づいて行きました。

――KID MONSTERとソンウンのおかげでHOTSHOTが再び注目を集めていますね。

ティモテオ:結果的にその番組に出演して2人が上手にやってくれたし、HOTSHOTの認知度が以前より高くなりました。それを見ると、2人の考えが正しかったとすごく思います。

ユンサン:その前まではあまり機会がありませんでしたが、この2人が機会を作ったと思います。この2人が乗り出して機会を作りました。

――2015年に発売した「I'm a HOTSHOT」以来、2年間のブランクがありましたね。

KID MONSTER:人々が考えるブランク2年のうち1年は海外で活動をしたし、あと1年は韓国に戻ってカムバックを準備していました。しかし、事務所の状況が悪化して休むことになりました。その期間中に僕たちは待ちながら、どのようにやっていくかずっと考えるばかりでした。

ジュンヒョク:ずっと待っている立場でした。1年半前からタイトル曲として作っておいた曲があって、その曲をキープしながらずっと待っていました。しかし今聴いてみると、どうしても1~2年前に作った楽曲なので、トレンドからやや外れていました。それでタイトル曲を急いで変更し、メンバー全員が参加して作った楽曲「Jelly」が誕生しました。

――今回のタイトル曲「Jelly」は、HOTSHOTが見せてきたヒップホップのコンセプトとははっきりと違います。

KID MONSTER:僕がセクシーコンセプトを強くアピールしました。僕たちは今チャンスを得たわけだし、余計に人々の脳裏に残るようなステージを作らなければと思いました。「プロデュース101」シーズン2を4ヶ月間やりながら知ったことの1つですが、記憶に残るステージはセクシーコンセプトが一番パワフルだということです(笑) だから今回はそんな雰囲気にしてみようと思いました。幸い反応が良くて、最近事務所で次のアルバムではどんな楽曲、どんなコンセプトにすればよいかと、先に聞いてくれます。

ティモテオ:会議をする時にKID MONSTERが「セクシーなものをしよう」「セクシーなものをしなきゃ」と強くアピールするのを見て、僕も深く共感しました。僕の友だちの中で「プロデュース101」シーズン2の「開けてくれ」を作った作曲家グループDevine-Channelに所属している人がいます。その人の家に行って、セクシーな楽曲を1曲作ってみようと言って、リファレンスを決めて一緒に曲を制作しました。作詞にはジュンヒョクとウンサンが参加して、振付の構成はKID MONSTERが担当しました。

ジュンヒョク:そう。また僕はヘアや衣装など、僕がイメージしていたビジュアル的なものをポートフォリオの形で準備しました。

――アルバム制作ができる実力者たちが揃っているんですね。

ジュンヒョク:このタイミングで僕らメンバーの強みを自慢してみます(笑) 僕とティモテオは楽曲の制作ができます。特に、ティモテオはSMエンターテインメントの練習生をした経験があり、ボーカルや素晴らしいダンス実力を持っています。「プロデュース101」シーズン2を視聴した方なら、KID MONSTERのダンスの実力はご存知ですよね?(笑) 韓国最高のクランプダンスチームのMONSTER WOOFAMのダンサー出身なので、ダンスの実力はもちろん、振付構成能力が本当に素晴らしいです。

KID MONSTER:ホジョンはデビュー前から芸術高校のボーカル学科に通っていたため、アイドルとしての基本がしっかりしている人です。また、ユンサンは僕らのグループ唯一の留学派だと言えます(笑) フランスで8年間デザインの勉強をして、デザインセンスが本当に素晴らしいです。今後僕たちのアルバムジャケット制作で実力を発揮できるんじゃないかと思います。

――「プロデュース101」シーズン2が終了してちょうど1ヶ月でカムバックしたんですね。

ジュンヒョク:以前からカムバックの時期は7月から8月ごろに予定されていました。時期は変わっていませんが、楽曲とコンセプトすべてを変えたので、すごく忙しかったです。楽曲、歌詞、振付、スタイリングなど、今回のアルバムはメンバーの参加度がすごく高かったです。

――内部事情が分からないファンの間では、カムバックが早すぎるんじゃないかという心配の声もありました。

ユンサン:早いカムバックであるのは事実だと思います。いや、確かにそうです。

KID MONSTER:ファンの方々の言うとおりです。早いカムバックであることも事実だし、心配されている部分の1つとして、僕がブランクなしにカムバックすることも事実です。体力的に大変でしたが、それにも関わらず僕や事務所が急いで手にしなければならないチャンスでした。他のグループはこんなに急いで準備しないと思いますが、僕たちは急いででもこの機会を掴まなければなりませんでした。そんな形にでも復帰して、ある程度この機会を享受していると思うので、悪くないカムバックだったと思います。準備だけは他の楽曲と同じく、完璧にしてきましたから。準備する時間があまりなかっただけで、最終的な成果だけを見ると、他の楽曲に劣らないほど良い完成度を持っていると思います。

――短い時間で準備しなければならなくて、残念だったこともあるんじゃないでしょうか。

KID MONSTER:短い時間内にすべてをやり切ったことに意味を置いています。初放送から2時間ほどで音源が発売されたのですが、その間に韓国の各音楽配信サイトでリアルタイムキーワード1位になっていました。探して聴きたいのに(検索に) 引っかからないから、好奇心をくすぐられたようです。全然意図したことではなかったんですけど、結果が良くて本当に良かったと思っています。でも今度はもっと余裕を持って準備できる状況で、もっと頑張ってもっと良いステージ、完成度の高い活動を披露したいです。

――ソンウンが抜けて変化が多かったんじゃないですか?

KID MONSTER:ソンウンがグループでメインボーカルだったのですが、僕がそのポジションになりました。また、ソンウンがグループ内で明るい雰囲気を担当していましたが、実は僕を含む他のメンバーは全体的に落ち着いているタイプです。明るいトーンよりは、今の「Jelly」のようにマイナーっぽい雰囲気に近いです。

ユンサン:だから明るいキャラクターのソンウンがこの曲に参加していたら、すごく不自然だったかもと思います。

ホジョン:僕はソンウンが抜けている状態でプレッシャーを感じました。自分なりにボーカルやパフォーマンスで、ソンウンの部分をある程度カバーしなければならないと思って、責任感を感じました。僕がどうすれば5人でも悪くないステージを作れられるんだろうと考えました。

――公演映像の再生回数も非常に高く、ステージ登場の順番も変わりました。人気を実感していますか?

KID MONSTER:僕たちの映像再生回数が高いのも、検索サイトで1位をするのも、本当に不思議なことだと思います。HOTSHOTというタイトルでこういうことは一度もなかったから。でも実はその一方で不安もあります。これが「プロデュース101」シーズン2の影響に過ぎないんじゃないかという不安です。以前は、僕たちのステージの順番がいつも前の方だったたし、制作される方々と「お疲れ様でした」と挨拶する以外は他のコミュニケーションはありませんでした。しかし、テレビ局の関係者に「最近すごく人気だね」「再生回数がすごく多いね」などと言われて、嬉しいです。良いスタートを切ったと思っています。

ジュンヒョク:以前は音楽番組のスケジュールしかなかったんですけど、最近は少しずつ違うスケジュールができていて嬉しいです。

KID MONSTER:そう。正直、以前の活動とは違うと感じる部分は、こういったグラビア撮影現場です。元々僕たちがやっていたスケジュールでは無かったので。ホジョンと僕は最近、バラエティ番組の収録もしました。違うスケジュールが少しずつできています。

――コメントもたくさん見ていますか?

ジュンヒョク:はい。メンバー全員がよく見ています。僕はファンが言ってくれる言葉の中で「スーパースターの道だけ歩もう」というのがあったんですけど、そういう言葉が力になります。僕がこんなこと言われてもいいの? と思うほど感謝しています。僕を考えてくださっているのだから。本当に嬉しい言葉です。

KID MONSTER:最近、Mnet「M COUNTDOWN」のステージでイヤモニ(インイヤー型イヤホン) が故障して、パフォーマンス中に取ったことがありました。パフォーマンスをしながらも、早く解決して安全に終わらせることしか考えていなかったんですが、ステージから降りてきて、完璧にできなかったことをすごく残念に思っていました。一言で言って“放送事故”じゃないですか。だからすごく落ち込んでいたんですけど、放送が終わって制作陣の方と挨拶をしたんですけど、放送事故の反応がすごく良いと言ってくれました。それで(コメントを) 探してみました。本当に意外と反応が良かったので、少し驚きました。「1日1個ずつ放送事故起こした方がいいかな?」思うほど。ハハ。また、僕の知っている限りでは、放送事故とされる映像はネットに上がらないらしいですが、ファンに要請されて上げていただきました。

――デビューする前に、メンバーがパフォーマンス映像をYouTubeに電撃掲載したことと、夏に発売した「Jell」など、全メンバーが主導的に行動するときにもっと良い反応があるみたいですね。

KID MONSTER:それぞれ才能を持っています。僕はダンス、ソンウンは歌、ジュンヒョクとティモテオ&ホジョンは音楽、ユンサンは作詞能力はもちろんフランスでデザインの勉強を8年間したほど、ビジュアル的なセンスが素晴らしいです。しかし、デビューしたばかりの新人アイドルが、アーティスト的なコンセプトで行くわけにもいかないじゃないですか。それで普通のアイドルのルーツに従ったんですけど、僕たちに合わなかったので結果が良くなかったのです。しかし、今回からは僕たちの特性や意見を出すことができる状況になりました。僕たち全員が、デビュー当初からそれぞれの能力でアルバムを作りたいと思っていました。結果が良いほうなので、事務所でこっちが僕たちに向いていると考えているらしいです。確かに自分たちだけの道を歩んだほうが良いと思います。同じアイドルでも、それぞれ特性が違うのでそれぞれの道を歩むほうがいいでしょう。

――前回の活動の時は、怪我をして軟膏を塗ることを繰り返している感じだったと話していました。今回の活動はどうですか?

ユンサン:今は、手術して包帯を巻いて出てきた状態だと言えると思います。あの時は軟膏くらいだとしたら、今は手術してきたのです。

KID MONSTER:今は整形手術を受けた感じというか。傷を治療したのではなくて、完全に違う人になった気分です。だからもっと頑張らなきゃと思っています。

ホジョン:鎧に身を包んで戦場を飛び回りたいです。今回の活動はいつにも増して欲が出ます。いろんなことをたくさんやってみたいです。

ティモテオ:他のスケジュールができることがすごく楽しみです。実は、今日みたいにグラビアを撮影することは考えたことがありませんでした。でも機会が巡ってきたじゃないですか。だからこれからもっとチャンスを掴んで、長い期間やっていきたいと思います。ポジティブなことをたくさん考えています。

ジュンヒョク:これからその機会を手にしなければならないと思います。僕たちを呼んでくれる方ができているので、これからは僕たちの役割だと思います。

――ティモテオはSMの練習生出身で、SHINeeのテミン、EXOのカイとも親交があるんですね。今回の活動に対して友だちは何と応援してくれましたか?

ティモテオ:2人はHOTSHOTが活動するたびに、たくさんのアドバイスをしてくれます。今回もテミンがモニタリングをしてくれたんですけど、本当に一生懸命に頑張っているのが目に見えて可愛いと言っていました。つまり、頑張っていることしか見えないということでしょう。ハハ。カイは、欲張らずに楽しみながら気楽にやるようにと言ってくれました。こんな言葉をしみじみ実感しています。僕はいつも欲張り過ぎてミスすることが多かったんです。しかし、今回は友だちのアドバイス通り、不安や欲を捨ててステージに上がったら、緊張が解けて気楽に臨んだらステージが楽しくなりました。

――先日デビュー1000日を迎えましたが、何をしながら過ごしましたか?

ジュンヒョク:音楽番組のスケジュールを終えて、僕たち同士でチャドルバギ(牛ばら肉を薄くスライスしたもの) を食べながら自祝しました。実は、ファンの方々といろいろとやってみたいことが多かったんですけど、さまざまな問題のためそれができなくなって、すごく残念でした。

KID MONSTER:僕たちも事務所もやり直すと考えても過言ではありません。1000日を0日だと思って、もう一度始めなければなりません。これからどんなことが起きるか、僕たちにも分かりません。だからこれから起きることにきちんと対応できるよう準備するのが先だと思います。

――今回のアルバムを通じて成し遂げたい目標はありますか?

ジュンヒョク:こんなに僕たちに関心を持って見ていただけるとは思いませんでした。予想よりも僕たちをたくさん好きになってくださって、反応も良いので、僕はすでに目標を達成したと思っています。他に何を成し遂げれば良いかな。ただ、今この状態が本当に嬉しいです。

ティモテオ:僕は個人的に「ファンの方々がくださる愛を返そう」というのが目標です。今回の活動を終了するまで、ファンの方々に少しでももっと満足していただけるように頑張りたいです。どんな方法があるか模索して、実践できるようにしなければいけないと思います。

ユンサン:関心や人気がある程度の水準にまで上がって維持されてこそ、次の活動の時まで安定できるので、僕はこれを維持したいです。しかし、そうはならないんじゃないかと思うとすごく不安です。実は音楽番組だけでは限界があります。

ジュンヒョク:僕らがここでもう少し露出できればいいんですけどね。だからこの場をお借りして話したいです。バラエティ番組のプロデューサーさん、脚本家さん、よろしくお願いいたします!

記者 : チョン・スミ