キム・テヒのスタイリスト、イ・ユジン室長「6年目に突入…喜びを感じた瞬間ですか?」

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トップ女優キム・テヒのビジュアル総責任者。

スタイリストであるイ・ユジン室長は、キム・テヒと2011年のMBCドラマ「マイ・プリンセス」から仕事を共にし、有名になった。当時キム・テヒがつけた“ニットのカチューシャ”は、俳優ヒョンビンがSBSドラマ「シークレット・ガーデン」で着たトレーニングウェアと同様に大人気であった。

ハードなスケジュールの合間を縫って時間を設けたイ・ユジン室長と、先日清潭洞(チョンダムドン)某所で会った。グラビアやイベントなどのスケジュールのため、スターが作品に出演していない時も常に忙しいほうだ。今年はさらに忙しくなる予定である。昨年キム・テヒはSBSドラマ「ヨンパリ」での演技力を認められ、年末授賞式で最優秀賞を手にするなど最高の一年を送ったが、年女である彼女は2016年も韓国と中国を行き来しながらさらに精力的な活動を繰り広げる予定であるためだ。

簡単な挨拶を終えた後に写真撮影のためにカメラ前に立ったイ・ユジン室長は、この作業を女優のそばで何度も見守ってきたため、実際に自分がカメラの前に立つとなると照れくさそうな様子だった。彼女はずっと「表情は? 腕がおかしくないですか?」と質問攻撃を続けた。

しかし、本格的なインタビューが始まると、特有の明るい声がワントーンさらに高くなった。

―キム・テヒさんと6年間息を合わせていますね。最初と比べて変わったことはありますか。

イ・ユジン:最近、公の場や空港で着たファッションが大きな話題になりました。注目を浴びたり良い反応が多い時は、すごく嬉しく思います。

―ネット上の声も自分で確認しますか?

イ・ユジン:良くないコメントもマメにチェックして、色々な意見を反映するために努力しています。ただし「コーディネーターがアンチか?」というような非難に対しては、色々な人が集まってすることなのに、その責任をスタイリストに転嫁するのは残念だと思います。

写真=マイデイリー DB
―キム・テヒさんの最新作「ヨンパリ」では、“患者服”が話題でした。

イ・ユジン:劇中キム・ヨジン(キム・テヒ)は財閥家の相続人で、病院で長く横になっていたでしょう。かなりの長さを占めるシーンであっただけに、衣装に対する悩みが大きかったです。VIP病室、カプセルのように作られた部屋が放つ雰囲気は、白いワンピースによく合うという判断でした。患者服を着たヨジンは神秘的じゃありませんでしたか?

―裏話はありますか?

イ・ユジン:7話まで患者服を着ていました。白いワンピースに血をにじませるシーンがしばしば登場しましたが、これは簡単に消すことができないでしょう。協賛された服の場合、全く同じ服を何度も手に入れるのが不可能なので、自分でデザインして何着も作りました。「この服を作って本当によかったな」ということをある瞬間思うようになりました。

―それでは7話までは余裕があったでしょうね。

イ・ユジン:ヨジンが後半で着る服を準備していました。財閥の相続人、ボブカットという衝撃の変身が待っていましたし。タイトなカットがよくありましたが、髪が短くなって首周りががあらわになると、何となく寂しい感じがすることも考えられたので、アクセサリーの準備をたくさんしました。

―記憶に残るドラマの衣装はありますか?

イ・ユジン:患者服を脱いで着たミント色のロングワンピースです。逃げてきたヨジンが、修道女から服を受けとりました。修道女も着そうな服で、清純で美しくなければならなかったんです。全身が出るシーンだったので、全体のビジュアルにも気を遣わなければいけませんでした。悩んだ末、そのミント色のワンピースを苦心して選択したことを思い出します。

写真=SBSホームページ
―スタイリストチームも台本によってこのようにたくさん悩むことになるとは思いもしなかったでしょう。

イ・ユジン:ヨジンは相続人で都市的なイメージが強いキャラクターです。強烈なオーラを表現しなければいけませんでしたが、派手になりすぎるのはダメでした。中間点を探す作業の連続だったんです。大衆の反応にも気を配らなければなりませんでした。良い評価が多かったことを確認して、安心しました。

―「ヨンパリ」の患者服と同じくらい「マイ・プリンセス」の“ニットカチューシャ”も、大流行しましたね。

イ・ユジン:当時、少し実験的なプリンセスファッションを披露しました。自分で布を探して制作もしましたし。当時、行く先々でニットカチューシャについて質問されたほど人気でした。カフェである女性がそのニットカチューシャをしていました。流行を目で確認したその瞬間は、本当に嬉しかったです。

―最近、有名スタイリストのテレビ業界での活躍がすごかったですが、ラブコールはありませんでしたか。

イ・ユジン:これまでの仕事を高く評価してくださって、オファーを何度もいただきました。二十代半ばで今のトップ女優を担当することになり、順調に呼吸を合わせてきたので、そのような部分をよく認めて下さいました。今までは誰かの後ろで存在してきましたが、テレビは多くの人々の前で私を表わさなければいけませんから。より多くの経験を積んだ時に出たいです。

―スタイリストとして必ず持たなければならない姿勢はありますか。

イ・ユジン:ファッションに対する自身の主観も重要ですが、他の人の意見に耳を傾けることができる姿勢が必要だと思います。自分の主観がぶれない程度にアドバイスを参考にすることが、自らが発展する道だと思います。

―2016年のファッショントレンドの展望は?

イ・ユジン:ドラマから出発した“レトロブーム”が、ファッションの流れをリードするのではないかと思います。芸能人がドラマや舞台のイベントで披露するクロップドトップス、ワイドパンツ、ブーツカットなどの主なアイテムを街中でも簡単に目撃できそうです。(そんなアイテムが)少し負担に思う場合は、ボクシーなシルエットのミニワンピースや、クロップドトップスにミニスカートを一緒にスタイリングすることをオススメします。

記者 : パク・ユンジン、クァク・ギョンフン