「秋山成勲が一番変わった」番組プロデューサーが語る、本当の“スーパーマン”ではない父親たち

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パイロット番組(レギュラー編成に先立ち、1~2回テストとして放送した後、編成を決定する番組)として放送された当時、独創性のない亜流作品だと言われながらスタートしたKBS 2TVのバラエティ番組「ハッピーサンデー-スーパーマンが帰ってきた」(以下「スーパーマンが帰ってきた」)が、いつの間にかオリジナルを越えて最もホットなバラエティ番組として生まれ変わった。父親と子どもの48時間をカメラにおさめた「スーパーマンが帰ってきた」は、育児という現実に直面した父親たちの姿を通じて父と子どもの成長、より強くなった家族のつながりなどを見せながら視聴者を癒している。

しかし高い関心を浴びているだけに、ノイズも絶えない。「スーパーマンが帰ってきた」を率いるカン・ボンギュプロデューサーは一部の否定的な視線に対する心境を吐露した。彼が言う「スーパーマン」の今とはどのようなものだろうか。

「頻繁なゲスト出演?少し釈明します」

「スーパーマンが帰ってきた」は頻繁なゲスト出演で一部の視聴者から指摘されている。このような指摘は今も続いており、カン・ボンギュプロデューサーはいわゆる“ゲスト効果”を全面に出すという声について少し悔しいという立場を見せた。

「プロデューサーには自然とプロデューサーの友達が多く、作家には作家の友達が多いように、芸能人には当然芸能人の友達が多い。ゲストといっても、全員を制作陣が出演を交渉するわけではない。出演者自身で交渉した後、私たちに知らせる場合がほとんどだ。自然に親友に会うシーンも制作陣の意図だと思われ、誤解が生じるのだと思う。父親たちが誰かに会って関係を作り、人間関係を広げる過程は自然なことだと思うが、時々書き込みを見て歯がゆい時もある」

「父親たちは本物の“スーパーマン”じゃないですから」

「スーパーマンが帰ってきた」は3週間のうち2日間だけの家族の姿をおさめている。またそのすべてではなく、視聴者が面白いと思う部分だけを選んで見せている。ほとんどが退屈にならない内容、意味が伝わりやすい内容だ。ところがそれが父親たちのすべてだと評価される場合がある。

「父親たちは育児においてはまだ素人だ。神じゃない限り、ミスをするのが当たり前だ。番組関連の指摘は制作陣が謙虚に受け止め、今後注意しなければならないと考えている。しかし父親たちの態度に対して『こう変わってほしい』ではなく、『あれは間違った態度だから放送してはいけない』という反応を見ると、私も慌てる。教訓は良いところだけを見て得られるものではない。良いところは真似しようと思い、また間違っているところは反面教師として見て、教訓を得てほしい。無条件に叱咤するのではなく、良い方向を示すのはどうだろうか。まだ父親たちは本物の『スーパーマン』ではないからだ」

「秋山成勲が一番変わりました」

最初はひどく臆病だった父親たちがどんどん変わり始めた。カンプロデューサーも父親たちを見ながら「すごく成長したな」と思うことが多いという。その中でも一番大きく変わった“スーパーマン”は、秋山成勲(韓国名:チュ・ソンフン)だ。秋山成勲は子どもとの関係だけでなく、妻であるSHIHOとの関係でも変化を見せた。

「以前の秋山成勲はSHIHOの話を聞き流す傾向があった。放送でも公開されたように秋山成勲はSHIHOが『ソンちゃん、これ必ずやってね』とお願いしても、返事すらちゃんとしない時もあった。そのため、SHIHOは時々『話を聞いてよ』とアピールしていた。そんな秋山成勲がすごく優しくなった。今はSHIHOの話に耳を傾け、彼女がどうしてそんな話をするのかについて考える。自己中心的だった思考がSHIHOの方に傾いた。サランちゃんとの関係も、もう少し上手くなったように見える。かつては可愛がるばかりだったが、今はSHIHOが望む方向に変わっている」

「TABLO&カン・ヘジョン夫婦が羨ましいです」

パイロット番組の終了後、降板したイ・ヒョヌの代わりにTABLOが「スーパーマン」に新たに合流した。イ・フィジェの双子の息子が2歳、秋山成勲の娘サランちゃんが4歳、チャン・ヒョンソンの息子ジュヌとジュンソがそれぞれ12歳と8歳、ここに5歳のTABLOの娘ハルちゃんが加わって、「スーパーマン」はより豊かになった。カン・ボンギュプロデューサーは「色んな事に反していない出演者だったし、男の子と女の子のバランスも取りたかった」とTABLOの合流背景を伝えた。

カン・ボンギュプロデューサーは「スーパーマンが帰ってきた」で一番羨ましい夫婦としてTABLO&カン・ヘジョン夫婦を挙げた。二人は“親友のような夫婦”という表現の実写版のようだと説明した。「親友のような妻、親友のような夫を明確に見せてくれるカップルだ。親友のように気楽で、お互いを大事にし、励まし、感情移入もしてあげるし、いたずらもする。二人の関係は本当に羨ましかった。番組を作りながら夫婦関係が羨ましいと思ったのはTABLO&カン・ヘジョン夫婦が初めてだった。二人ともユニークでぶつぶつ言っているけれど、お互いの呼吸がピッタリだ。シナジーが最高だ」

「高い関心は低い姿勢で受け入れます」

カン・ボンギュプロデューサーは「危機の瞬間があったのか」という質問に「毎週壁にぶつかっている」と答えた。親を説得することが一番大変だ。彼は「親たちは自分の子どもの良い面だけが放送されることを望む。しかし私は子どもたちの本当の姿を見せなければならないと思う。わがままを言う姿や理由なく泣いたり、ぐずったりする姿も流すべきだと思っている。それだから子どもなのだ。取り繕った姿ばかりが流れることは望まないけれど、親の立場としては心配になるのも理解している。そのような部分を説得するのが大変だ」と苦労を打ち明けた。

予想以上の大きな人気に対しては感謝を伝えた。「思ったより父親たちの成長が早いし、家族内で自分の居場所をちゃんと見つけているようだ。子どもたちも変化をうまく受け入れ、一緒に反応してくれている。母親のコーチの下、父親と子どもたちの関係が良くなっている。出演者にも感謝し、予想外の大きな愛情を見せてくれた視聴者にも感謝する」

最後にカンプロデューサーは「もう少し温かい目線で見守ってほしい」とお願いした。制作陣に対するフィードバックは低い姿勢で謙虚に受け入れるが、子どもたちに対する部分は大らかに理解してほしいという。「育ち盛りの子どもであり、完璧な親でもない。ミスもするし、これからも間違えることはあるだろう。そのような過程を経て良い親、子どもたちになるのではないだろうか?」

記者 : シン・ナラ、写真 : ムン・スジ、KAMA スタジオ