カヒ「ミュージカルで初めてのキスシーン…相手の唇を石だと思って練習している」

OhmyStar |

写真=M Musical Art

「ボニー&クライド」でミュージカルデビュー

ミュージカル「ボニー&クライド」のボニーはがむしゃらなキャラクターだ。レストランの従業員として働きながら“大恐慌”という影の中で生きるよりは、愛する男性と銀行強盗する道を選ぶアンチヒーロー、短くも強烈な人生のほうを好む。

ボニー役のカヒもがむしゃらな人生を生きているのではないだろうか。セクシーコンセプトを貫いていれば、音楽配信チャートで有利な地位を占めることができたはずだが、音楽への真剣さを重んじて、セクシーさを捨ててソロステージに立った彼女からは真心が感じられた。ボニーが同類意識を感じる男性をがむしゃらに愛したとすれば、カヒは同類意識を感じる音楽をがむしゃらに愛する歌手だと表現できるだろう。彼女が考えるボニーとミュージカル、そして音楽はどんなものなのだろうか。

―ミュージカルは初めての挑戦だが。

カヒ:普段からミュージカルに関心を持っていた。ジャンルを問わずたくさんの作品を見た。実は「ボニー&クライド」以前にミュージカルデビューするチャンスがあった。昨年ミュージカルのオーディションに合格したが、途中でキャンセルされ、ミュージカルデビューのチャンスを逃した。そんな中「ボニー&クライド」のオーディションがあると聞いて、地道に歌の練習をしてオーディションを受けて合格した。ダンサーとして活動を始めてから歌手になったが、番組で演技するチャンスも得た。映画にも出演したい。

―今回演じるボニーはどんな女性だと思うか?

カヒ:夢と希望を持って暗い現実から抜け出そうとする情熱的な女性だと思った。私は子供の時から歌手になろうという確かな夢があった。数年間ダンスの実力で認められたが、すべて諦めて歌手になった。夢を持っているボニーも情熱的な人生を生きていくためにクライドを愛し、燃える人生を生きる。1つだけを見て突き進むボニーの性格は、幼い時の自分のイメージに当てはまる。

写真=Pledisエンターテインメント

「ミュージカル俳優は声量が違う、喉が裂けるほど練習をしなきゃいけない」

―K-POPとミュージカルの歌い方には違いがあると思うが。

カヒ:とても違う。今出演しているミュージカル俳優の中には声楽を専攻した方もいる。初演の時からクライドを演じる歌手3人以外はすべてミュージカル俳優だ。声量で負けないためには、喉が裂けるほど練習するしかない。

―他のミュージカルと比べてキスシーンが多そうだが。

カヒ:最初練習する時は困惑した。演技人生で初めてのキスシーンだった。ドラマのキスシーンではキスするふりだけした。口を閉じて親指を口につけて撮影した。直接口づけをしたことはなかった。相手俳優の唇を石だと思って練習する。だけど、ボニーの恋する気持ちを客席の観客たちに伝えなければならないので、一生懸命に練習している(笑)

―ミュージカルを通じて学んだことがあるとすれば?

カヒ:ミュージカルをする時は、常に背中をまっすぐにしていなければならないし、不自然で大げさな仕草はいけない。また、視線を1ヶ所に向けなければならないし、遠く眺めるべきなど、姿勢についてたくさん学んでいる。

―メインポスターに自身の顔が掲載された。プレッシャーはないか?

カヒ:プレッシャーや責任感はあるが、プレッシャーよりは感謝の気持ちが大きかった。ボニー役を完璧に演じこなすために最善を尽くして、観客の期待にお応えしたい。

―歌手の時とは異なる学ぶ点があるとしたら?

カヒ:AFTERSCHOOLで活動していた時や1stソロアルバムの時は、決まったコンセプトに合わせて歌を歌わなければならなかった。でもミュージカルをやってみたら全然違っていた。役柄の分析や研究、動線のチェックなど、自分で考えて動かなければならないので、歌手をする時より責任感が大きい。


「AFTERSCHOOLから卒業、親元を離れる子供の気持ちだった」

―AFTERSCHOOL卒業当時の心境はどうだったか?

カヒ:AFTERSCHOOLを卒業する時は「ソロとしてデビューするんだな」という気持ちと「これからどうしよう」という心配が同時にあった。親元を離れて独り立ちする子供の気持ちだった。でも、せっかくソロ活動が決まったのだから、希望を持って努力しながら、自分だけの道を探そうと思った。

―ソロ活動をしながら得たものがあるとしたら?

カヒ:ソロアルバムの準備期間は短い時間ではなかった。長い間悩んで作業に参加した。コンセプトが2通りあった。ムーラン・ルージュスタイルのショーガールパフォーマンスをするか、カヒならではのコンセプトで行くかについてとても悩んだ。

最近のアイドルはセクシーで、ダンスが刺激的で、露出が多い。彼女らと同じセクシーさを見せようとすると面白くないと判断した。男性的なスーツルックで最近のセクシーコンセプトとは異なるスタイルを選んだ。でもヒールは諦めなかった。ノースリーブにクロップトップスを着て、久しぶりに腹筋もアピールした(笑) 男性の気持ちなんか気にしないというふうにクールに演出した。「さすがカヒだ」という評価が多かった。もし、ショーガールのコンセプトを選んでいたなら、音楽配信チャートの成績はもう少し高かったのかなと思う(笑)

―ジレンマだ。セクシーさより音楽性で勝負しようとすると、音楽配信チャートが気になるし、セクシーさで勝負しようとすると、音楽のカラーが外見的なものに隠される恐れがある。

カヒ:所信を持とう、自信を持とうと自分自身に言い聞かせた。音楽に対する気持ちが、実利より重要だと考えるほうだ。

―カヒといえば腹筋で有名だ。

カヒ:特に運動をして腹筋の管理しているわけではない。体質的に新陳代謝が良いほうだ。元々なかなか太らないし、痩せる時はすぐに痩せるほうだ。ランスルー(全幕通し稽古)をするだけでも十分な有酸素運動になる。

―好きな音楽スタイルは?

カヒ:ヒップホップとR&Bが好きだ。昨年、ソロアルバムを準備する時に、このジャンルの音楽に関してたくさん勉強して、音楽的なカラーを活かすために努力した。

―バラエティ番組「豪快ガールズ」の収録当時、ソ・イニョンさんと対決構図を披露したことが記憶に残る。

カヒ:当時演出で強い女性に見えた(笑) ソ・イニョンさんが強いイメージだ。でも、ソ・イニョンさんと対決構図となり、さらに強い女性のイメージになってしまった。後でスタッフは私の強いイメージとは違う、弱い姿も撮ってくれた。当時、ソ・イニョンさんはベテランだった。プライドが高くて「こんなに強いのはしないだろう」と思うシーンも見事にやりこなした。芸能界での長い経歴は無視出来ない。

記者 : パク・ジョンファン