「僕らの青春白書」唾を吐き殴られるパク・ボヨン、本当に本人?

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写真=イ・ジョンミン
女優パク・ボヨン(24)が喧嘩の強い女子高生になった。映画「過速スキャンダル」「私のオオカミ少年」でいつの間にか忠武路(チュンムロ:韓国の映画界の代名詞)はもちろん、観客からも信頼されるようになったパク・ボヨンはめきめきと成長している。それでいて静かに自分の場所を探る彼女が、映画「僕らの青春白書」で戻ってきた。

今まで清純かつ純粋な魅力で人気を集めたパク・ボヨンは多少“不良”になりたかったようだ。唾を吐き、こっそりとタバコも吸い、好きな異性にストレートにちょっかいを出し、ライバルの女子高生の髪もつかむ。「僕らの青春白書」でパク・ボヨンは、多少不良に見えても義理だけはトップの、高校一喧嘩の強いヨンスク役を非常に上手く演じて見せた。

「毎回様々なことをしてみたいです。ヨンスクは今までして来たこととは違って良かったです。ほとんどの場合、男性が女性を守ってくれるじゃないですか。でも、この映画ではヨンスクが男性を守るところが良かったです。魅力的でしたし」

「私の学生時代ですか?不良たちと目も合わせませんでした」

制服を着た若者たちを見ると、いつの間にか過去の思い出に浸ってしまう。だから観客は「僕らの青春白書」で軽快な音楽と共に制服を着て登場するパク・ボヨン、イ・ジョンソク、キム・ヨングァン、イ・セヨンを見て微笑む。ここに生徒たちを叱る勢いだけはトップだが、同僚の女性教師にはまともにデートの誘いもできない田舎の男性教師キム・ヒウォンと同僚教師のラ・ミランのレトロなスタイルと、同じ工場から作られたかのような同じ棒と出席簿まで、1980年の雰囲気をそのまま再現したスクリーンに観客は心を開き映画に集中する。

「先ず制服を着ると心が明るくなり、行動もそうなると思います。私の学生時代ですか?実際ヨンスクのようではなく、不良たちとは目も合わせず静かに学校に通いました。中学から高校に進学した時から、演技の稽古のためにバスに乗ってソウルを行ったり来たりしました。

今回映画を撮りながら昔のこともたくさん思い出したと思います。実は修学旅行や遠足もあまり行けなかったからです。ヨンソクは映画で遠足も行って、学校でお弁当も食べながら遊びますが、私は学校の時給食でした。今回映画を撮りながら学生時代にできなかったことを少しでも経験することができて良かったです」

パク・ボヨンの実際の故郷は忠清北道(チュンチョンブクド)ジンピョンだ。「僕らの青春白書」は忠清南道(チュンチョンナムド)洪城(ホンソン)を背景にしている。パク・ボヨンの訛りの演技はどうだっただろうか。

「シナリオに訛りの台詞が詳しく書いてありましたが、映画の訛りは私の故郷の方言とは違いました。忠清道の南の地方で、全羅道(チョンラド)と混ざっていたからです。多少混乱したりもしました。撮影する時に監督が聞いておかしい部分は正してくださいました。方言を別に見てくれる先生はなく、シナリオを土台にそれぞれ準備しました。シナリオに詳しく書いてあったので、できるだけ書かれているようにしました」

実際はタバコを吸わないパク・ボヨン。映画ではタバコを手に持っているシーンが登場する。タバコを口にくわえて煙を吐き出すシーンは撮影したが編集された。

「15歳以上観覧可ではタバコの煙を吐き出してはいけないということで、演じましたが編集されました。しくしく……経験しなくても良かったのに。これを撮影するためにしてみましたが出ませんでした。口に煙を含み吐き出すだけでしたが、煙が雲のようになりなかなか出ませんでした。一目で『本当に吸えない子が演じているな』ということが分かるシーンでしたが、結局カットされましたね」


「殴られるシーン、本当に殴ってもらうように頼みました」

パク・ボヨンはソウルからの転校生ソヒ役のイ・セヨンと髪の毛をつかみながら喧嘩をする。イ・セヨンは酒屋の娘ヨンスクとは対照的なピンクのワンピースを着て登場する。

「監督が私たちに求めているのは女の子同士のリアルな泥沼試合でしたので、私たちは『泥沼試合とは何ですか?』と聞きました(笑) 事前に合わせておいたことがありましたが、全部なしにして自由に喧嘩するようにと言われてそうしました。最後に力が残っている人がトイレの中に押し込むとそれで終わるということで。その中に入るとカットすることになりました」

唾を吐くシーンがリアルだった。パク・ボヨンは「『ピッ』と勢い良く出さなければならないのにズルズルと出てしまいNGとなりました。そこでやり直しました」と述べ「その時ちょうどクォン・へヒョ先輩がモニタリングにいらして『これでいいでしょう』と言ってくれてOKが出ました」と説明した。

映画でパク・ボヨンは洪城農業高校の伝説のカサノバ、ジュンギル(イ・ジョンソク)と洪城工業高校で一番喧嘩の強いグァンシク(キム・ヨングァン)との三角関係に巻き込まれる。しかし、小さい頃から片思いしていたジュンギルを守るために、グァンシクと手を組んだ女子たちの不良集団に殴られ、トップの座から降りることになる。多少過激なシーンでリアルな姿が捉えられ、パク・ボヨンなのか代役なのか疑問に思うほどだった。

「殴られたことがあればその感じが分かるはずですが、殴られたことがないので良く分かりませんでした。モニターを見ましたが、殴るのと殴られるタイミングが合わないような気がしました。だからお腹に何かを入れて本当に殴ってもらうように頼みました。本当に殴られました。痛かったですが、そのほうが気が楽でした。殴られたからといって死ぬわけでもないし、いくら殴られても1時間以上は殴られませんから……。

映画は一生残るものなのに、後悔しそうだったからです。毎回最善を尽くしましたが『本当に最善だっただろうか、もっと頑張れたはずなのに』と思いたくなかったので『少しだけ我慢しよう。ちょっとだけ我慢しよう』と思いながら撮影しましたが、リアルなシーンができてよかったです」

相手役のジュンギルとして共演したイ・ジョンソクはどうだっただろうか。映画のジュンギルはヨンソクの片思いに負担を感じ気後れする。彼はソウルからの転校生ソヒに心を奪われ、彼を愛するヨンスクの心を痛める。

「ジョンソクさんは気後れするリアクションが上手です。普段よく悪戯もして愛嬌も多いほうです。ジュンギルのようにお茶目な性格も一部あります。分量もそうですし、現場で一緒に撮影したシーンが思ったより多くありませんでした。だから撮影が重なった中盤以降から親しくなったと思います。親しくなる速度が多少遅かったです」

パク・ボヨンは「僕らの青春白書」で海老の塩辛が入った容器を抱えて泣くシーンを、もっとも好きなシーンに挙げた。

「私にとって格別な意味がある部分は海老の塩辛が入った容器を抱えて泣くシーンでした。ヨンスクは表に出さないタイプですが、母の前で海老の塩辛が入った容器を持って『開けられないってば!』と言いながら泣いたことは、ジュンギルの心が開かないとう意味も込もっていると思うからです。母には言えないけど、蓋も開かないし、ジュンギルの心も開かないという意味もあります。私はそれがヨンスクの気持ちを表現しているので、そのシーンが好きです」

パク・ボヨンに新年の計画を尋ねた。彼女は「今気に入った作品が一つあります」と述べ「面白くて会社に上手く話してみようと思っています」と話し、次回作への期待を高めた。

パク・ボヨンの隠れた魅力を探せ!
映画の話のみ伝えることを物足りなく思い、番外の質問を投げた。ちゃんぽんよりはジャージャー麺、スカートよりはズボンを良く穿くパク・ボヨンの好みを調べてみよう。

ジャージャー麺 vs ちゃんぽん
「ジャージャー麺!私は卒業式の時には必ず父とジャージャー麺を食べに行きました。小学校、中学校、高校の卒業の時に必ずジャージャー麺を食べに行きました。家族全員で一緒に行ったので更に記憶に残っているのだと思います。我が家では『卒業式にはジャージャー麺』という公式があると思います。実家の近所に手打ちのジャージャー麺を作る店があるので、実家に帰る時は必ず食べに行きます」

コーヒー vs お茶
「実はコーヒーが苦手です。良く眠れず、心拍数が速くなって、手が震えたりするからです。だからアメリカーノは飲めません。牛乳やシロップがたっぷり入ったものは大丈夫です。最近は薄いアメリカーノと頼むと、ショットを1杯抜いて水をたくさん入れてくれますが、麦茶のような濃度で飲むと大丈夫でした。そのようにして少しずつ飲んでいます」

スカート vs ズボン
「ズボン。スカートは仕事で頻繁に穿くから、普段はむしろ穿かなくなりました。綺麗な服を着るとおしゃれをしているようで。へへ。友だちと遊ぶ時『おしゃれしてきたね』と言われそうなのでジーパンを良く穿きます。そして女性らしい性格ではないので、スカートを穿いて仕事をする時は若干不便だったりします。スタイリストさんが『女ごっこしましょう』と言います。そうすると車で座るときにスカートを綺麗にしてから座ります。適当に座ると皺が入ってしまうからです。まだズボンのほうが楽で好きです」

雪 vs 雨
「雪。雨はこのように室内にいる時に外で降っているのを見ることが好きです。そして傘を差すことが面倒で、小雨だと手で覆ったりしてそのまま出ます。雪が降ると町が綺麗になるので好きです」

家 vs 旅行
「今まではほとんど家にいました。海外もボランティアでだけ行ったことがあります。ペルーとエルサルバドル、インドネシアなどです。旅行では一度もないと思います。これからは旅行したいです」

記者 : チョ・キョンイ