【REPORT】防弾少年団、日本アンコール公演で進撃“2014年は防弾の年にしたい!一緒に伝説を作ろう”

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昨年12月7日、初の来日公演「1st JAPAN SHOWCASE」を開催し、旋風を巻き起こしているヒップホップ・アイドル・グループ、防弾少年団(BTS) が「1st JAPAN SHOWCASE -NEXT STAGE-」と題した追加公演を開催。「もっともっと見たい」との声に応え、1月6日(Zepp Tokyo) 、7日(大阪なんばHatch) の両日に渡って計3公演を行った。ここでは初日昼公演の模様をレポート!


クール&ハードなヒップホップからスウィートなR&Bまで

開演と同時に黄色のペンライトが鮮やかに揺れた場内。前回の会場(渋谷TSUTAYA O-WEST) の約4~5倍のキャパがあるだけに、「生防弾少年団初めて」というファンが半数以上を占めた。
ファンの熱気は、前回を振り返ったリーダーのRAP MONSTERが「まだ日本で正式なデビューもしていないに、46000の申し込みがあったときいてびっくりしました。これもファンの皆さんのおかげ。ありがとうございます」と語るほど。ラップ担当のSUGAは「今日はもっともっと素敵なステージをお見せします」と述べ、会場を沸かせた。
そんな彼らのパフォーマンスをいつも以上にダイナミックに演出したのはスペシャルなステージセット。舞台の上にはもう一段高い舞台を設置され、SUGAを中心にそのHigherなステージを活用することで、彼らのライブはより立体感のあるものになった。

公演は昨年9月に発表したミニ・アルバム『O! RUL8,2?』のプロモーション用コンセプトトレイラー映像の生パフォーマンスからスタート。上下黒の衣装に身を包んだメンバーは警察官に扮したバックダンサーに囲まれ、ダブステップなサウンドに合わせて次々と狙撃されていく。全員が倒れたところで舞台中央奥から登場したのはRAP MONSTER! 彼の「Get Up,Come on Boy」の言葉でメンバーは蘇生し、トップスを引きちぎるように脱ぎ捨て、白のシャツにワイルドに衣装替え。けたたましいサイレン音を合図にオープニングトラックの「N.O」に突入だ。
RAP MONSTER、黄金の末っ子、ジョングクと続いたマイクリレーのバトンを受け取ったのは体調不良から年末のイベントに不参加だったSUGA! 彼が上段ステージから突如、不意をつくように登場すると場内は歓喜の声に包まれた。そして終盤、客席は「BTS、BTS」の掛け声で一つになり、ボーカルのジミンがスピニングハイキックを演じれば、興奮は絶頂に。フロアは序盤からヒートアップした。
すると、ここで、可愛らしさ満点のVが「すみませ~ん、ちょっと待って下さ~い」と舞台下手袖に駆けていく。実はオープンニングのナマ着替えの際、「破壊王」の異名をとるRAP MONSTERのお株を奪うように、勢い余って、下に着込んでいた白のシャツも破いてしまっていたのだ。「N.O」のライブ中もシャツがズリ落ないよう、口で咥えながらライブを続行していた彼。普段は四次元キャラと言われるVの機転の効いたパフォーマンスは後年、甘酸っぱい思い出として語り継がれていくだろう。

ハードなサウンドが光る「N.O」から続いた「チョアヨ」と「COFFEE」では、一転、スウィートなR&Bを歌い、ヴァーサタイルな才能を披露した防弾少年団。特にRAP MONSTERが「ちょっとスペシャル」と紹介した「COFFEE」は日本初披露となっただけに、ファンにとって嬉しさもひとしお。混声ボーカル・ユニット、URBAN ZAKAPAの「コーヒーを飲んで」にオリジナル・リリックのラップを添えてカバーし、ジョングクの甘い歌声が全開になった。

その後は畳み掛けるようにハードな曲を2連発。重いベース音から幕を開けるデビュー曲「NO MORE DREAM」ではジョングクに支えられたジミンがメンバーの背中を次々と蹴って、ステージと並行して駆け抜けていく「マトリックスダンス」を披露し、本編最後の「We Are Bulletproof Pt.2」ではジョングクがミラクルなキャップさばきを見せるなど、ハイレベルのダンスで魅了した。

もちろん、本編だけでは終わらない。客席からの「BTS」コールに応え、「進撃せよ。防! 弾! 少年団のように」とスローなラップで再びステージに現れた防弾少年団。そう、アンコールはとっておきの「進撃の防弾」から。Vはメガネ男子に変身し、ラップ担当のJ-HOPEは黒のファッションに合わせた黒のバットで大きなホームランを一発。ビジュアル担当のジンが歌う「腹! 式! 呼! 吸!」ではファン全員が声を揃え、名残を惜しむかのようにノンストップで声援をおくっていく。ジョングクのソロパート中、舞台の左右に分かれた残るメンバーがステージ下のファンの声援に手を振っていたのは余裕の表れ。そしてRAP MONSTERが「もう1曲歌いますか」と声をかけて歌ったラストの「八道江山」は「COFFEE」同様、日本初お披露目。楽しさいっぱい、みんなを笑顔にするこの歌はファンへのお年玉となり、エンディングではVがセンターで超面白ポーズを決め、最後の最後まで魅せた。


日本デビューに向けての準備もバンタン!

日本公式ファンクラブの設立もアナウンスされたこの日。日本進出へ向けての準備も万端(バンタン) なようで、日本語の学習もばっちりだ。
RAP MONSTERは「手紙、鏡、ハサミ、花見」という早口言葉のようなラップを演じ、J-HOPE は「お手洗いはどこですか?」といった切迫性のある言葉からマスター。「僕は本当に本当にステ~キで~す」と甘い台詞がマイブームなジンは「僕たちはまだ経験も少ないけど、熱い情熱はどんなアーティストにも負けない自信があります。今日僕はここに約束をしに来ました。このメンバーで絶対伝説を作ります。これからもがんばっていくので、応援宜しくお願いします」とファンへの手紙を読み上げた。
ちなみに、夜公演では病み上がりでステージに立ったSUGAへ向けた手紙を他のメンバーにもサプライズで読んだジン。SUGAに向けて「自分がSUGAと同じ状況だったらステージには立てなかったと思う」と称え、「SUGAは防弾少年団の誇り。これから一緒に伝説を作ろう」と伝え、SUGAと他のメンバー、そして会場を感動させ、メンバーはステージ中央で肩を抱き合い防弾少年団の結束を強く見せた。

従来のK-POPにはなかったヒップホップ・オリエンティッドなスタイルで日本のK-POPファンに衝撃を与えた彼ら。ステージでは、キャップやバットといったアイテムでアクセントを加え、個々のハイレベルな技をシアトリカルに組み上げていく。さらに、「教えて、防弾少年団コーナー」では愉快なトークを繰り広げ、ステージ上と素の表情とのギャップがたまらない。ちなみに、「一番のナルシスト」はジミン曰く、SUGA。「もし自分が女の子だったら、誰を彼氏にしたい?」との問には、ジョングクがジンと答え、RAP MONSTERとVのフラループ対決ではRAP MONSTERが勝利した。

日本初披露曲を2曲も歌うことで前回とはセットリストを変え、リピーターも初参加の人も大満足の構成は、追加公演、アンコール公演の枠を大きくはみ出し、彼らのネクストを強く期待させるものだった。最後はRAP MONSTERが「今年の目標は日本で僕たちのオフィシャル・アルバムを出すこと」と宣言し、J-HOPEは「日本の皆さん、綺麗で~す。これからもっとたくさん日本で活動する予定ですので、期待してください」と挨拶。「2014年は防弾の年にしたい」(V) との抱負どおり、今年は防弾少年団イヤーになること間違いない!

ライター:きむ・たく

防弾少年団 1st JAPAN SHOWCASE - NEXT STAGE -
2014年1月6日(月) Zepp Tokyo

【セットリスト】
1. N.O
2. チョアヨ
3. COFFEE
4. NO MORE DREAM
5. We Are Bulletproof Pt.2
Encore1. 進撃の防弾
Encore2. 八道江山

防弾少年団 JAPAN OFFICIAL SITE

記者 : Kstyle編集部