「剣と花」最低視聴率を更新し沈没、逆転するための“突破口”とは?

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写真=KBS 2TV「剣と花」スクリーンショット
ドラマ「剣と花」の勢いが衰えていっている。

オム・テウン、キム・ヨンチョル、チェ・ミンスという線の太い俳優を前面に出しても毎回自己最低視聴率を更新し、最悪の成績を残している。だからといって新たな展開でマニア層を掴めたのかと聞かれたら、答えは“違う”。評価と記録が一致する。

最近の展開で「剣と花」はその限界を明確に表した。25日、このドラマが扱ったのはヨン・ゲソムン(チェ・ミンス)の政変で、中盤のクライマックスであり、ドラマ全体の転換点となる重要な部分でもあるが、彼の謀反は緊張感がないまま展開された。

この日、秘密通路を通じで宮から脱出しなさいという秘密組織クムファダンの助言にも関わらず、栄留(ヨンリュ)王(キム・ヨンチョル)は高句麗の太王を離れず宮に残った。その間皇太子(イ・ミノ)を殺害したヨン・ゲソムンは、藏(チャン、オン・ジュワン)を連れて意気揚々に栄留王の前に立つことで彼の士気を高めた。栄留王は藏の裏切りに大きな衝撃を受けた。自身を信じなかったと怒りを表す藏に栄留王は今でも遅くないと、気持ちをなだめようとしたが通じなかった。

その隙を狙ってヨン・ゲソムンは高句麗が歩むべき道をちゃんと歩いているのか、高句麗に必要なものが何かを先代の王に聞いてみろと、容赦なく栄留王を刺した。これで権力を握ったヨン・ゲソムンは、藏を寶藏(ポジャン)王にし、猛威を振るうようになる。「剣と花」の第2幕が開けたが、これまで失ったものの方が大きい。

この日の会話一色の展開でも、緊張感を与えたのは俳優たちの演技力のおかげだった。ムヨン(キム・オクビン)とヨン・チュン(オム・テウン)のロマンスが共感を得ていない状況の中で、栄留王とヨン・ゲソムンの対立は、ドラマを維持させ、牽引する中心の役割を果たしていた。しかし、ドラマが転換点を迎えるにつれ、「剣と花」はキム・ヨンチョルの退場と対立の消滅という二重苦に直面することになった。

突破口は一つだ。ヨン・チュンとムヨンのラブストーリーに共感を与える感情の描写だ。これから「剣と花」が描いていくのは、寶藏王が王位に就いてから悪化の一路を辿る高句麗の最後で、完璧な悪縁で結ばれた二人の男女が展開のカギを握った。ドラマを引っ張っていくチェ・ミンスとの調和も見所だ。キム・オクビンには足りない演技力の克服という個人的な課題も残されている。

全20話の長いドラマ、まだ半分も終わっていない。「剣と花」が逆転に成功するか、その航海を見守る。

記者 : イ・ヘミ