Vol.2 ― 「チョンウチ」最終回…竜頭蛇尾だが、それでも笑えた理由

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写真=KBS 2TV「チョンウチ」スクリーンショット
水木ドラマ1位で華やかなスタートを切り、最終回を目前にしたタイミングで2位に転落、今月7日、“龍頭蛇尾”で終わったKBS 2TVドラマ「チョンウチ」(脚本:チョ・ミョンジュ、パク・デヨン、演出:カン・イルス、パク・ジンソク)。数値としての成績は残念だが、このドラマがそれでも最後まで笑えた理由は、最後まで信じて見続けた視聴者がいたためだ。

実際、視聴者掲示板など「チョンウチ」関連サイトには、このドラマに対する批判より、好評がずっと多いことが分かる。これは「チョンウチ」が水木ドラマ1位を守ることには失敗したが、「チョンウチ」を愛するファンを最後までガッカリさせなかったということだ。“幸せ”という言葉を使いながら、「チョンウチ」のシーズン2制作を願う視聴者も少なくない。

視聴者たちがこのように「チョンウチ」に熱狂した理由は何だろうか。その理由を3つに要約してみた。

1. 分かりやすい勧善懲悪の構図

「チョンウチ」は勧善懲悪がはっきりとしており、小学生から大人まで誰もが分かりやすいストーリー構成だった。悪者たちの中心にいるオ・ヨン(キム・ビョンセ)とマ・スク(キム・ガプス)、ガンニム(イ・ヒジュン)に立ち向かい、世の中を救おうとするチョン・ウチ(チャ・テヒョン)、ホン・ムヨン(AFTERSCHOOL ユイ)ならびにイ・ヘリョン(ペク・ジニ)、ポング(ソン・ドンイル)、ソ・チャンフィ(ホン・ジョンヒョン)などが正義を担当する。

善が悪に勝つときの感情は、視聴者に正義感と喜びを同時に与え、共感を呼び起こす。

2. ありきたりだがハマるヒーロー物の魅力

「チョンウチ」の道士チョン・ウチは、栗島(ユルド)国と朝鮮の英雄だ。ヒーロー物は、東西古今を問わず、ありきたりだがハマってしまう共通した魅力を持っている。腐敗した官吏に一発食らわせるチョン・ウチは、視聴者に痛快さを届けた。

不当を目の前にしながらも、自分の地位を守るためにそれを見過ごす人がずっと多い世の中、良いタイミングにスーパーマンのように現れ、解決してくれるチョン・ウチを通して、視聴者は代理満足を感じることが出来た。

3. 俳優たちの個性あふれる演技

「チョンウチ」の人気には俳優たちの個性あふれる演技が重要な役割を果たした。主人公のチャ・テヒョンは衣装とヘアスタイル、アクセサリーだけが異なるチョン・ウチとイ・チの二重生活をコミカルに表現した。チョン・ウチとイ・チが違う人物であることを表現するのに、扮装だけでは限界があったが、確かに映画「チョン・ウチ 時空道士」とは違う、魅力的な道士チョン・ウチを誕生させた。

ガンリム役のイ・ヒジュンは、「チョンウチ」の前半、演技力の問題もあったが、次第に前作「棚ぼたのあなた」のチョン・ジェヨン役から抜け出し、悪の誘惑に負けるガンリムになりきっていった。ただ、現代劇と差がない彼の話し方は「時代劇と合わない」という指摘を受けた。

また、ユイ、ペク・ジニ、ソン・ドンイル、チョ・ジェユン(チルギョン役)、キム・グァンギュ(ミョンギ役)、イ・ジェヨン(ソチル役)、アン・ヨンジュン(イ・ゴ役)、パク・ジュヒョン(オギュ役)、コ・ジュヨン(王妃役)、ホン・ジョンヒョン、チュヨン(ウンウ役)など「チョンウチ」に登場する多くの俳優が役割と高いシンクロ率を見せた。最後まで乱れのない俳優たちの調和は「チョンウチ」が得た大きな宝物だ。

記者 : イ・ウイン