【REPORT】4つのカラーで魅せる実力派MAMAMOO!初の日本ツアーは格好良さも笑いも愛敬も

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2018年10月3日に「Decalcomanie -Japanese ver.-」で日本デビューを果たした女性4人組MAMAMOOが初のジャパンツアー「MAMAMOO 1st CONCERT TOUR in JAPAN」を開催。大阪、東京、名古屋で計5公演を行った。

2018年に入り、“4シーズンズ、4カラーズ”をテーマにしたEPを連続リリースしているメンバーたち。3月には『Yellow Flower』を、7月には『RED MOON』を発表し、8~9月にはそれらを引っ提げたコンサート「4season s / s」を、ソウル、台北、香港で開催した。ジャパンツアーはその日本版にして凝縮版ともいうべき構成で、しかも、日本デビュー記念というスペシャルさもプラスし、実に贅沢なコンサートに。では10月7日、東京公演(会場:品川プリンス ステラボール)の昼の部をレポート!


4つのカラーが織りなす極上チューン

真っ白なキャンバスに向かうメンバーたち。4人はそれぞれ、自分色のペンキ(ソラ:ブルー、ムンビョル:レッド、ファサ:イエロー、フィイン:ホワイト)を手に、“ペイント”していく。そして4人が彩ったアートの上にフィインが白くMAMAMOOの文字を上書きすれば、それが本編スタートの合図。赤の照明とサイレン音が緊張感を高め、それぞれのシンボルカラーをバックに一人ずつステージへ。ソラ&ムンビョルはジャケットに、フィインはトップスに、そしてファサがロングブーツにテーマカラーを取り入れているのもポイントで、4人はオープニングから“4カラーズ”というテーマを鮮明に打ち出す。

そして歌うのは2018年、一発目にリリースした「Paint Me」。たくさんの思い出で私を色んな色に染めてほしいと願う、ピュアな女心を歌いあげ、聞く者の心をグッとさせる。日本ではまだ真っ新な4人。ここ日本でも、ファンの愛で私たちをカラフルに彩ってほしい、ファンとの間でいろんな思い出を作っていきたい、そんな願いを込めるかのようだ。

続けざまに日本デビュー曲の「Decalcomanie(JP ver.)」を歌えば、もう会場の興奮は沸点超え。オープニングでは思いを寄せる男性に、あなた色に染めてほしいと歌っていたが、ここでは男性と危険&甘い香りを嗅ぐわす恋に落ち、二人でオレンジ色の絵を描く。イントロでは「What's up Tokyo? Are you ready?」とシャウトし、ハンドクラップの前にはソラが「一緒に!」と煽り、終盤でもメンバーから「Make some noise~」の雄叫びが! ロック&ファンキーなサウンドのにせ、MAMAMOOは序盤から一級品の歌声で魅せていく。

自己紹介では「好きピー」(ソラ)、「手上げ」(ムンビョル)、「エモイ」(ファサ)といった日本語も披露し、日本での活動にすっかり慣れてきた様子のメンバーたち。トークで肉声を届けた後は『Yellow Flower』からレゲエ・タッチのコミカル・チューン「Rude Boy」を披露。プレイボーイの男に遊ばれて、本気になりかける女性主人公(ソラ)を、他のメンバーが説得するというストーリーにクスリとさせられる。ソラは「Put your hands up」と煽り、ムンビョルがソラを諭すようにラップするシーンも超ナイス。でも、ソラは妹分の忠告を聞き入れず、ムンビョルを突き放すのだが……。そしてファサはフロアに手を伸ばしてファンとシェイク・ハンズ。

その後、ソラが「皆さん、準備出来たの?」と煽り、日本デビュー曲のカップリング曲「You Don't Know Me(JP ver.)」へ。続く「I Miss You」では、ソラが「私はあなたが恋しい~」と圧倒的なボーカルを響かせた後に、ステージが暗転。その後、一人ひとりにスポットライトが当たり、振り向きざまのフィンガースナップを決めるドラマティックな演出が見事。4人は別れの切なさを圧巻のボーカルワークで表現し、前半部を終えた。
 

中盤はアニメ、コント、ギャグで会場を笑いの渦に

中盤は4人の妖精達が主人公のアニメーションからスタートだ。太陽の妖精(ソラ)、星の妖精(ムンビョル)、風の妖精(フィイン)、花の妖精(ファサ)は毎日、笑って楽しく過ごしていたが、“風”と“花”は早起きが苦手。そしてある日、“太陽”の提案で、4人は一緒に美味しい果物を探しにいくことに。
一列に並んで「MAMAMOO~」と鼻歌を歌いながら元気に進んでいくと、早起きが苦手の二人が美味しそうなリンゴを発見! 取ろうとするものの、そのりんごが高いところになっていて、手が届かず。困った二人に背の一番高い“星”が「私がとってあげる」と手を差し伸べ、そのリンゴを“風”にプレゼント。
ところが“星”は「面倒だから次は頼まないでね」と話し、他の3人をバカにするようになる。頭が天井につかえるから、という理由で、家の改修を提案したり、もし、頭が大きくなるなら、横に大きくなるより、縦に伸びた方がいいよ、なんてトンデモなアドバイスをするまでに至り、“星”の態度が悪化。そんな彼女に“花”がカチンときて、二人の口論は過熱し、“星”は「背の高さが全てよ」なんて極論を言い放つまでに。なにはともあれ、4人は枕を並べて寝るのだが、寝返りを打ちながら、背の低い3人はついつい「おかしいなぁ。こんなに小さかったっけ?」なんて本音がポロリ。そして翌朝、メンバーには“身長アップ”という予期せぬ異変が起きているのだった。

翌朝、ジーンズのオーバーオールに着替えたメンバーが一人ずつステージへ立つ。「よく寝た。スッキリ」と話しながら登場したムンビョルは「私は身長が高すぎ。163.8cm」と明かして、早速の身長自慢。他の3人を「豆粒のようなチビッ子」とディスり、身長トークでぺちゃぺちゃ喋っていると、被り物を装着して身長をアップさせたソラが「(ムンビョルは)口数が多いんだから」と小言を言いながら舞台へ。ソラはこの被り物がかなりお気に入りのようで、「私の頭の形、可愛いでしょ」とピースサイン。そこに、突如、脚長になったファサが地響きを立てながら登場し、脚が長すぎて歩けなくなったフィインは赤の超ロングスカートをはき、(自力じゃ歩けないという理由から)台車に乗ってステージへ。身長の高さを競い合うコント調のトークで会場を笑わせるのだが、アニメから続く一連の全てが次の曲への前振りだった。

続いたのは僅かな身長差を競い合うコミカル・チューンの「Taller Than You」。まずは「あなたより、あなたより、私の方が(背が)高い」というコール&レスポンスを繰り返し、ファサが「ここに私より背が高い人はいるの?」と挑発すれば、フロアは「イェ~」とレスポンス。4人全員がラップを演じてヒップホップ調に攻めるが、首だけで踊る振付で楽しい雰囲気も忘れない。中盤ではトラップ調に転じ、途中、ソラが「ちょっと待って、ちょっと待ってください」とストップさせて、ファンに可愛いバージョンの「あなたより、あなたより、私の方が(背が)高い」をリクエスト。でもファンのそれには「いえ、いえ」と駄目出しをし、自らお手本を披露。さらにBPMがアップし、終盤ではサンバ調に転じて、4人は会場を情熱の赤色に染めて、フロアはとんでもない盛り上がりを見せていく。

そして「Taller Than You」のコミカル・テイストは、オヤジ・ギャグを意味する「AZE GAG」でパワーアップ! まずはファサが「オヤジ、Put your hands up! オヤジ・ギャグを学んでみたい」と話して、全員で「今、何時? オヤジ」「ソラの好きな食べものは? ソラ豆」「リンゴが溺れてる。アップル、アップル」「本も溺れてる。ブック、ブック」と日本のオヤジ・ギャグでフロアを温める。そして言葉遊び、否、オヤジ・ギャグを満載する「AZE GAG」の本番がスタート。「PUT YOUR HAND UP」というラップも実は「ハンサムな仏」のダブルミーニングという遊び心が楽しく、モニターにはオヤジならではの口髭マークが踊り、館内はオヤジ・ムード一色に。間奏部ではまたも「パンダの食べものはパンだ」(ファサ)、「今、何時? (両手人差し指をくっつけて)モジモジ」(ソラ)、「もし電話が来たら? もしもし」(ムンビョル)と日本の駄洒落を連発し、最後は「お母さんが好きなのは? MAMAMOO~」(ムンビョル)と華麗にギャグ。ソラが「皆さん、一緒に」と煽れば、ファンキーなサウンドに合わせて、ファンもメンバーもハイテンションでジャンプ、ジャンプ。そして熱くなりすぎるフロアに向けて「休みましょうか?」と呼びかけ、一旦ブレイクからのソラがニヤリとした笑顔で「もう一回行きましょう!」と声を上げ、フロアは最後までノンストップに縦揺れ! 歌い終えると、ソラ、フィイン、ファサの3人がフロアに倒れ込み、「オヤジ、ヤバ~イ」とシャウトした。

そして口髭繋がりから口髭ダンスが印象的なレトロファンキー・チューン「Mr. Ambiguous」へ移れば、ムンビョルが日本語リリックで、「今、私に気があるんですか?」と台詞を入れ込み、スペシャルバージョンに! ソラが華麗なフェイクを放った後には、4人が並んで口髭ポーズをとり、中盤は楽しさ&オヤジがテーマの時間となった。


4シーズンをテーマに実力派のステージを披露

4人が真剣にジクソーパズルに興じるビデオを上映した後の後半戦は4シーズンがテーマ。ムンビョルのアカペラ・ラップから始まる「I Love too」では「貴方を放さないわ」と恋する相手への強い愛情を歌い、『Yellow Flower』収録の「Star Wind Flower Sun」では星空をバックに、ヒューマニック&オーガニックに歌い、最後はソラの歌声がどこまでも響く。

フィインが「今日は美しい夜になるだろう」と話して期待を煽った後は、再びのサイレン音と赤い照明で緊張感が高まる中、『Yellow Flower』のタイトル曲「Starry Night」がスタート。オーロラや日食といった大自然現象をバックに、春をテーマに据える。春の星降る夜に別れてしまった彼を思うハウスチューンを演じた後は、『RED MOON』から「Sleep In The Car」をパフォーマンス。ムンビョルが「Let's go!」と声をかけた後、メンバーはトラップ・スタイルで攻め入り、痺れるほどのカッコよさが充満。が、終盤、ファサが「よく寝るね、うちのお姉ちゃん」と歌うシーンではソラとムンビョルのお姉さんチームが愛嬌を演じて、ファサとフィインの二人がそんなお姉さんたちを優しくケア。続けて、ムンビョルが「よく寝るね、うちのフィイン」とラップする場面では、3人がフィインをナデナデし、可愛らしさも盛り込む。

そして「Tokyo, Scream」と激シャウトした後には、自分を肯定するイケイケソング「Yes I Am」で再び攻めまくり。が、ここでもソラがキュートに手を頬に当てて日本語で「ホッペがポニョポニョ~」と愛嬌を演じ、ギャップで魅了。しかも、最後は全員で四方へ銃撃の連射をキメ、クールに締める。そして本編最後は夏がテーマのダンスホールにして、『RED MOON』のタイトル曲「Egotistic」をパフォーマンス! メンバーは身勝手な男に愛想をつかし、凄みを効かせた圧巻のステージを展開する。そんな貫禄たっぷりの4人に会場は熱狂し、ラストはムンビョルが「Scream!」とシャウト! その後、ソラが雄叫びを上げて、感動のフィニッシュを迎えた。

アンコールではソラがポニーテールでイメチェン。ファサが「Tokyo, Make some noise」と煽って「You're the best」に突入し、最後はソラとフィインがハグ、ムンビョルとファサがニッコリとラブリーに締め、フィナーレにはちょっとセクシーなハッピーソング「Um Oh Ah Yah」をセレクト。ソラが「皆一緒に!」と声をかければ、フロアは大合唱で応え、そんなファンにメンバーは「ヤバ~~イ」と感謝。曲中には密着タイムもあり、ムンビョルとソラはジルバ調に舞い、フィインとファサは顔を近づけ、そんな自分たちをファサがタオルで隠す。タオルの向こう側で行われていたのは、まさかのムフフの秘め事? そしてソラが「愛してるよ~。皆さん、今日、来てくれて本当にありがとうございます」とラストメッセージを放てば、最後は4人で「Oh Tokyo, Oh Tokyo」と声を合わせ、手を繋いで一礼。そして深々と頭を下げてファンに感謝した。

ライブを終えるにあたり、メンバーはこれからの抱負をこう語ってくれた。

ハンビョル「これから、もっともっと皆さんに会いに来なきゃ、と改めて感じました。(小指を立て)これからも見守って下さい。また会いましょう!」

ソラ「これからももっと頑張って、もっと素敵な舞台、もっと素敵な姿、歌を届けていきたいです」

フィイン「(携帯扇風機で火照る体をクールダウンさせながら)これから皆さんにプレゼント出来るように、もっと素敵な歌、素敵なステージをお見せしたいと思います」

ファサ「もっともっと素敵な音楽で戻ってきます。またね!」

「4season s / s」の美味しいところに、日本語での新曲をプラスしたコンサートはジャパン・エクスクルーシブなスペシャル・セット。本公演を成功させたメンバーたちは、来年2月の再来日を約束し、日本での華々しい活躍へ向けての歩みが、今、ここから始まった。

ライター:きむ・たく

【公演概要】
「MAMAMOO 1st CONCERT TOUR in JAPAN」
日時:2018年10月7日(日) 1部 開場 13:30 / 開演 14:15
会場:品川プリンス ステラボール

【セットリスト】
01. Intro + Paint Me
02. Decalcomanie (JP ver.)
03. Rude Boy
04. You Don't Know Me (JP ver.)
05. I Miss You
06. Intro + Taller Than You
07. AZE GAG
08. Mr. Ambiguous
09. I Love too
10. Star Wind Flower Sun
11. Starry Night
12. Sleep In The Car
13. Yes I Am
14. Egotistic
<Encore>
15. You're the best
16. Um Oh Ah Yeh

■リリース情報
日本デビューシングル「Décalcomanie –Japanese ver.-」
2018年10日3日発売

○初回限定盤A
品番:VIZL-1450
価格:¥1,852+税
CD(2曲収録)+DVD(「Décalcomanie -Japanese ver.-」ミュージックビデオ収録)
※リリースイベント参加券封入

○初回限定盤B
品番:VIZL-1451
価格:¥1,852+税
CD(2曲収録)+24Pブックレット、三方背ケース仕様
※ステッカー封入
※リリースイベント参加券封入

○初回限定盤C
品番:VIZL-1452
価格:¥2,315+税
CD(2曲収録)+特典ディスク(CD)
※リリースイベント参加券封入
※特典ディスク収録楽曲
1. Mr. Ambiguous
2. Um Oh Ah Yeh
3. You're the best
4. Décalcomanie
5. Yes I Am
6. Starry Night
7. Egotistic

○通常盤
品番:VICL-37438
価格:¥1,204+税
CD(2曲収録)
※初回生産分のみ5種のトレカから1種ランダム封入
※初回生産分のみリースイベント参加券封入

<CD商品形態>
※CD収録曲(各形態共通)
M1. Décalcomanie –Japanese ver.-
M2. You Don't Know Me

※LINE MUSICほかプレイリストはコチラ:
https://jvcmusic.lnk.to/mamamoo_select

■関連サイト
MAMAMOO JAPAN OFFICIAL SITE:https://mamamoo.jp/index.php

記者 : Kstyle編集部