CRAYON POP「MINI LIVE 7.27」完璧でなくても夢中になる不思議な魅力

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完璧じゃなくてもこれだけの個性があれば、十分に魅力的だ。CRAYON POP(グンミ、エリン、チョア、ウェイ、ソユル)が韓国で初めて小規模の単独コンサート「MINI LIVE 7.27」を開催した。「Bing Bing」「Dancing Queen」、そして「パパパ」まで、独特なコンセプトを相次いで披露し、知名度を上げているCRAYON POP。しかし、新人と同様のCRAYON POPが果たしてどんな歌で2時間という公演時間を埋めるのだろうかと気になった。期待を抱いて27日午後、CRAYON POPのミニライブが行われるソウル三成洞(サムソンドン)ベアホールに足を運んだ。コンサート会場の位置をあえて検索しなくても、あそこがCRAYON POPのコンサート会場なんだと一目で分かった。ピンク色のトレーニング服にスクーターのヘルメットを被ったグループや工事現場の安全ベストを着て安全ヘルメットを被った人々が集まっている場所がCRAYON POPのコンサート会場だった。CRAYON POPの独特な個性ほど、ファンもそれぞれ個性溢れる姿でコンサート会場を訪れた。

約240人の観客が客席を埋め尽くした。客席を照らしていた照明が消え、CRAYON POPが登場しようとした瞬間、ファンたちが一斉に叫んだ。「CRAYON POPを呼んでみましょう!POP!POP!CRAYON POP!」

CRAYON POPは、アルバムに収録されていないバラード曲「I'm beautiful」を歌いながら登場した。独特な振り付けやコンセプトに隠れた彼女たちの歌唱力が際立つ瞬間だった。2時間を満たすにはこれまで活動した曲が少ないため、一曲ごとにミュージックビデオや特別映像を流し、メンバーたちがコメントを付け加えた。この日、CRAYON POPは自ら「“無茶”な魅力をアピールする」と言いながら、個性の強いステージを予告した。「Bing Bing」「Dancing Queen」など、これまで愛された曲はもちろん、メンバーのソロステージも準備した。チョアとウェイはライブバンドと共にデュエットステージとソロステージをそれぞれ披露し、ソユルも3人組バンドのジニー(Geenie)の「自由だ」を素敵に歌い上げた。続いて、CRAYON POPはグループUVの「梨泰院(イテウォン)フリーダム」をCRAYON POPならではの魅力を活かしたバージョンに変えてカバーし、DJ DOCの「夏物語」と「Run to You」を歌ってファンと一つになる時間を持った。

この日の公演のハイライトはやはり「パパパ」のステージだった。通称“直列5気筒ダンス”で人気を集めている「パパパ」の前奏が始まる瞬間、会場はより大きな歓声に包まれた。直列5気筒ダンスを踊るサビの部分に入ると、観客も一緒に直列5気筒ダンスを踊った。まるで、もぐら叩きゲームのように、拍子を合わせてあちこちでジャンプする観客たちの姿は壮観だった。

ファンたちは、公演の間ずっと存在感をアピールした。映像が流れる前の刹那の静寂にも、ファンたちはまるで誰の声が一番大きいかを競うように、それぞれ応援するメンバーに向かって「チョアチョア!」「微笑みの天使」「ウェイ、どうしてこんなに可愛いの?」と、大声で叫んだ。CRAYON POPのメンバーがコメントをする時も、ファンたちはあちこちで一言ずつ叫び、自分の存在感を示した。この日の主人公はCRAYON POPではなく、CRAYON POPのファンだった。

デビュー1周年を迎えたが、まだ幼いガールズグループなので、CRAYON POPには更なる練習が必要だ。たまに、マイクの電源が切れたり音楽が飛ぶミスも起こった。でも、CRAYON POPの「MINI LIVE 7.27」は、個性溢れるファンたちと一緒にCRAYON POP独特の魅力にすっかりはまることができた時間だった。可愛い顔と相反する面白い振り付けを自然にこなす彼女たちの姿は、観客をいつの間にか夢中にさせる魅力がある。帰り道のある瞬間、自分でも知らないうちに「パパパ」を歌っていた。次は、ジャンプする番だ!

記者 : パク・スジョン、写真 : クロームエンターテインメント、翻訳 : ナ・ウンジョン