KARA、T-ARA…ガールズグループを脱退する少女たち“その理由とは?”

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写真=マイデイリー DB

収益創出が難しい韓国音楽業界…芸能事務所は“大ブレイク”を狙うが現実は“厳しい”

ガールズグループが多くなってきたからだろうか。注目を浴びながらデビューしたガールズグループのメンバーの脱退は、いつの間にか全く“珍しくない”ことになってしまった。

第1世代ガールズグループS.E.S.とFin.K.L(ピンクル)は、メンバーが変わることなく5年間活動した。それだけではなく、最近アイドルグループだけを見てもメンバー変化というのは珍しいことである。しかし最近グループを脱退して話題となっているApinkのホン・ユギョンをはじめ、T-ARAのファヨン、Wonder Girlsのキム・ヒョナ(現4Minute)とソンミ、KARAのキム・ソンヒなど、人気絶頂グループを脱退するメンバーが出ているのである。

このようなガールズグループにとって、メンバーの脱退はホン・ユギョンとファヨンの脱退から分かるように、グループのイメージダウンにつながることもある。特にT-ARAはファヨンの脱退後、“いじめ疑惑”が提起され、他のメンバーたちのイメージが急落した。

イメージダウンだけではない。グループのコンセプトを変更せざるを得ない場合もある。特にWonder Girlsの元メンバーであるキム・ヒョナの脱退当時、所属事務所であるJYPエンターテインメントは、発売予定のアルバムのミュージックビデオと振り付けを全面的に修正した。

このようにガールズグループのメンバー脱退は、大きな被害を生み出す。それにもかかわらず、昔は珍しかったメンバーの脱退が、2010年以後、特にガールズグループを中心に起こっているのである。

もちろん1980年代から1990年代にかけてガールズグループの最盛期をもたらした日本のモーニング娘。は、“卒業”というシステムを取り入れて“脱退”を美化した。モーニング娘。の場合は、このような入学と卒業というシステムがグループに活気を与えて長い間人気ガールズグループとして活動できている。このようなシステムを、韓国のガールズグループAFTERSCHOOLも取り入れた。

しかし韓国のガールズグループの脱退を見れば、モーニング娘。のように“人気絶頂”のときに別の分野で活動するためにグループを脱退するのではなく、プライベートな理由で所属事務所を離れる場合が多い。

これと関連してある音楽業界の関係者は「2010年以降、K-POPのブームを狙ってガールズグループを次々とデビューさせてきた。しかし供給が需要を上回ることで収益創出が難しいのが現状である。芸能界にデビューしたメンバーは、高い現実の壁にぶつかって脱退を決めることが多い」と伝えた。

さらにこの関係者は「ガールズグループの場合、トレーニングなどの制作費がたくさんかかる。そのため、損益分岐点を越えるのにかなり時間がかかる。音楽配信収益はその対策にはなれない。以前はイベントなどを通じて収益を出していたが、最近はイベントも競争が激しい。海外市場でないと収益創出が難しいというわけだが、競争があまりにも激しいため、それも難しい状況だ」と付け加えた。

実際、過去に有名なガールズグループとして活躍したが、引退して事業家として成功したA氏は「収益分配を巡って所属事務所と対立していた。デビュー後、番組などに出演しながら活発な活動をしていたにもかかわらず、収益金を支給してくれないこともあった。『良い人生経験だと思おうね』とメンバーたちと話したこともある」と伝えた。

最近韓国の音楽業界には“第2の少女時代”や“第2のKARA”を夢見て数多くのガールズグループが活動している。しかしこれといった人気ガールズグループがないというのも事実である。

さらに韓国内外の音楽業界のトレンドの変化についていくため、ユニット活動などを通じてある程度成功したグループもあるものの、このようなユニット活動のチャンスはメンバー全員に与えられるのではなく、一部のいわゆる“人気の”メンバーに限られるのも事実である。

少女たちはバラ色の人生を夢見て芸能界へ足を踏み入れるが、将来への不安と所属事務所との対立によってガールズグループを脱退することになる。最近所属事務所との利害関係により、学業を中断するガールズグループのメンバーたちも少なくない。単なる“人生経験”にしてしまうには、彼女たちの苦痛や時間の無駄遣いはあまりにも大きい。

記者 : キム・ギョンミン