「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」キム・ウォンソク監督、イ・ソンギュンさんを追悼

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写真=マイデイリー DB
「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」のキム・ウォンソク監督が、イ・ソンギュンさんを追悼した。

4日、釜山(プサン)海雲台(ヘウンデ)区ロッテシネマ・センタムシティ店にて「第29回釜山国際映画祭」の「イ・ソンギュンさんを記憶する」の特別展が開催された。ドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」のハイライト試写およびスペシャルトークが行われ、キム・ウォンソク監督をはじめ、俳優のパク・ホサン、ソン・セビョクが出席した。

同作は、それぞれの方式で人生の重さに堪えているおじさん三兄弟のパク・ドンフン(イ・ソンギュン)、パク・サンフン(パク・ホサン)、パク・ギフン(ソン・セビョク)と、彼らとは違うがまた同じように人生の徒労を経験してきた荒く冷たい女性(IU)が、相手の人生を見つめながらお互いを癒やし合う物語を描いた作品だ。韓国で2018年に放送され、最高視聴率7.4%(ニールセン・コリア全国平均基準)を記録して大きな人気を博した。

この日、キム・ウォンソク監督は「『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』で新たに感じられたセリフがある。パク・ドンフン部長の『会社という場所がそうだ。仕事が下手な順番でクビになると思っているのか。気に障る順番でクビになるんだ』だ。イ・ソンギュンさんが好きな方々が残っていると思うから申し上げる。僕のような監督や役者たちにとって会社はこの業界で、クビにする人は大衆だ。僕はこの頃特に、『大衆がクビにする人、大衆が無視する人、大衆が非難する人はどれだけ苦しいだろう』と思う」と口を開いた。

イ・ソンギュンさんは昨年、麻薬投薬の疑いで調査を受けていた中、この世を去った。享年48歳。キム監督は「僕は個人的にとんでもない報道をしたマスコミや検察、警察などは、大衆が許したからそうしたと思う。彼らの記事が非難されたら、報じなかったんだろう。そして大衆は、メディア産業時代で絶対的強者だ。今の大衆は、それをよく知っているようだ」とし、「僕が申し上げたいことは、クビにする前にもう少しだけ考えてほしい。犯罪を犯したとしても、機会を与えられると思う。イ・ソンギュンさんは犯罪を犯したわけでもなく、犯罪への証拠もない状況で、大衆の気に障る状況になった」と指摘した。

続けて「それに、僕がイ・ソンギュンさんに提案したこの作品が、彼にとってプレッシャーになったと思うと心が痛い」とし、「全然関係ない皆さんに、こんなことを申し上げて申し訳ない。ただ、もっと慎重になってほしい。役者たちはすごく弱い存在だ。彼らの職場は、皆さんの支持がないと存在しない。そんな報道をした、とんでもない虚偽捜査の内容を流出した人を処罰しなければならないと思う。大衆の力で」と強調した。

「第29回釜山国際映画祭」は、イ・ソンギュンさんを追悼する特別企画プログラム「美しい人、イ・ソンギュン」を開催する。イ・ソンギュンさんの代表作「坡州」「ソニはご機嫌ななめ」「最後まで行く」「パラサイト 半地下の家族」など6本を上映し、スペシャルトークを行っている。また、今年の韓国映画功労賞の受賞者としてイ・ソンギュンさんを選定した。韓国映画功労賞は、韓国映画の地位を高め、世界的な成長に貢献した映画人に与える賞だ。

記者 : カン・ダユン