アン・ソヨ、Netflix「ザ・グローリー」で第2のいじめの被害者を演じる“プレッシャーはなかった”【ネタバレあり】

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
「狭い考試院(コシウォン、受験生が住むことを想定した一部屋が約2畳前後の住宅施設)から離れて、桜を見に行こうよ、ギョンランちゃん。傷はそのままにしておいて、自由になろうよ。何も言えずに苦しんだ数多くのギョンランの皆さんに」

Netflixシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」(以下「ザ・グローリー」)でいじめの被害者キム・ギョンラン役を演じ、強烈な存在感を残した女優アン・ソヨが、SNSで固定したコメントだ。

ソウル中(チュン)区水標洞(スピョドン)にあるマイデイリーでインタビューを行ったアン・ソヨは「未来について良い方向へ考えられるコメントだったので良いと思いました」とし、“世界中にいるであろうすべてのギョンラン”を癒してくれた。

同作は、いじめにより魂まで壊れてしまったムン・ドンウン(ソン・ヘギョ)が、人生をかけて復讐する復讐劇だ。昨年12月30日にパート1、今月10日にパート2が公開。非英語シリーズでグローバル1位を獲得した。累積視聴時間は1億2,359万時間を突破した。

彼女は高校時代、ムン・ドンウンが退学した後、新たないじめの対象となったキム・ギョンラン役を務めた。キム・ギョンランは十数年が経ったにもかかわらず、加害者の傍にいる。いじめの主導者である気象キャスターのパク・ヨンジン(イム・ジヨン)のコーディネートを担当し、別の加害者であるチョン・ジェジュン(パク・ソンフン)の店で働いている。

ずっとベールに包まれていたキム・ギョンランは、パート2でソン・ミョンオ(キム・ゴヌ)を殺した真犯人であることが明らかになる。彼女はどんでん返しのキーを握っているキム・ギョンラン役を、しっかりした演技力で演じきった。特に傷だらけの親友ムン・ドンウンを冷たく振り離した過去を思い出し、考試院ですすり泣くシーンには好評が続いた。

「友人から学校の同期、以前働いていたバイト先の社長まで作品を見たと連絡をくれました。泣いたと言っていました」と笑顔で話したアン・ソヨは「視聴者の方々からもメッセージが続いています。コメントを見て、ありがたいと感じています。ギョンランを心から応援してくださいました。撮影が終わって少し時間が経ちましたが、ギョンランを思い出すと悲しくもありがたいです。応援の大切さを感じています」と述べた。

彼女は2回のオーディションを経て「ザ・グローリー」に合流した。元々保健教師のアン・ジョンミ(チョン・スア)役で台本読み合わせに参加した。キム・ギョンラン役のキャスティングで悩んでいた脚本家のキム・ウンスクが、台本読み合わせの時にアン・ソヨを見て決心した。彼女は「私からギョンランの顔が見えたようです。ギョンラン役を任されて『最高だ』と思いました」と満足感を示した。

非常に暗い役だが「拒否感は全くなかったです」と語った。彼女は「過程は大変でしたが、機会があるだけでもありがたいと思いました。演技ができるという嬉しさの方が大きかったので、プレッシャーはありませんでした」と説明した。

キム・ギョンランを演じる前に、細かく事前調査も行った。キム・ギョンランと同じ痛みを持つ視聴者にも配慮しなければならなかった。彼女は「演技にインスピレーションを与えてくれるものはすべて拾います」とし「撮影期間中にも劇中では公開されないギョンランの人生と一日を頭の中で描きました。ギョンランの人生を受け入れて、見て、聞いて、感じようとしました」とつけ加えた。

そして「撮影期間は長かったです。ずっとギョンランのことを考えて、彼女を心に抱いていました。最初は慎重に近づいていきました。偏見に閉じ込められた人物、という感じで演じたくはなかったんです」とし「どこかにいるであろうギョンランが、傷つかないでほしいと思いました」と強調した。

そのため、実際にキム・ギョンランという人物が生きていると考えて演技した。彼女は「いつも心の中で『ギョンラン、一緒に頑張ってみよう』『ギョンラン、助けて』『頑張って』などの言葉を話しかけるという気持ちで演じました。その気持ちが作品を通じて少しでも伝わって、癒されて、良い方向への変化を模索できるようになってほしいです」と願いを伝えた。

キム・ギョンランは忘れられない傷を与えられた親友のムン・ドンウンが手を差し伸べると、冷たく拒絶した。彼女は「とても悲しかったです」とし「あの年齢だったら、『私は絶対そうしない』と、断言はできません。今の私であればそうしないと思いますが、ギョンランの気持ちは理解できました。『私はそうしないはず』と言うのは、ギョンランに悪いですから」と伝えた。

中央(チュンアン)大学校で新聞放送学科と演技を同時に専攻した。演劇サークルでの経験は“演技の養分”になった。映画「彼女の場所で」から、今年下半期に韓国で放送される「ラブ・パッセンジャー」まで、来年になるとデビューして10年目になる彼女は「すべての作品が、私が演技を続けていくことができるようにしてくれたと思います」とし「『ザ・グローリー』は私の手をとって、多くの人々の前で私を紹介してくれました。『こんな女優がいる』と、私の顔を知らせてくれたと思います。それ自体が本当にありがたいです。今後やるべきことがもっとたくさんあります」と述べた。

記者 : ヤン・ユジン、写真 : ソン・イルソプ