韓国から日本へ!「成功したオタク」NMB48初の韓国人メンバーイ・シヨン、憧れ続けたグループに国を超えて飛び込んだ理由

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初の韓国出身メンバーとして、「NMB48」に加入したイ・シヨン。コロナ禍で7期生の最終オーディションを受けられなかったものの、先日開催されたコンサート「NMB48 LIVE 2021 in 初夏 ~はつなつ!ハツラツ!」で、7.5期生としての加入がサプライズ発表された。

もともと48グループの大ファンで、「絶対にNMB48のメンバーになる」という強い想いをもち、見事合格したイ・シヨン。48グループへの愛や、今後の活動への意気込みを聞いた。

 

「コロナのせいで諦めたくない」強い想いで叶えたNMB48加入

――8月14日に行われたコンサートで加入がサプライズ発表され、1ヶ月ほどが経ちましたが、改めて加入が決定した時のお気持ちを聞かせてください。

イ・シヨン:決まった時はちょっとドッキリ感があったんです。急に呼び出されて、カメラが入ってきて、「合格です」って言われたんですよ。その瞬間はどういうことが分からなくて「えっ」っていう感じで10分くらい固まってしまいました。帰ってから実感したというか、ビックリしすぎて嬉しいのに涙も出ないくらい。本当にビックリしました。

――コロナ禍で最終オーディションが受けられず、7.5期生としての参加となりました。

イ・シヨン:コロナのせいで諦めてしまったら、もったいないなと思いました。コロナが治ったらまた最終審査があるかもしれないし、またチャンスは絶対来ると思って諦めなかったんです。「絶対にNMB48のメンバーになりたい」という気持ちがあったから頑張れました。

――オーディションへの応募のきっかけは何ですか?

イ・シヨン:昔から48グループが大好きだったのですが、外国人が加入出来るとは思っていなかったんです。大人になって、アイドルを諦めようかなと思った時に、NMB48のオーディションのお知らせを見かけて応募しました。運営さんもよく見てくださって話を聞いてくださって、ありがたかったです。

――シヨンさんが日本で活動することに対して、ご家族の心配はありませんでしたか?

イ・シヨン:私が一人で日本に行くことに対して最初はすごく心配していて、反対をしていました。私も一人暮らしは最初恐くて、洗濯もしたことがなかったくらいで心配でした。でも私は人生一回なのでやりたいことにはチャレンジしたかったんです。「しっかり自分でやらないとアカン」と思って、家族も私の強い気持ち、向上心を知って納得してくれました。最初は「あなたが受かるわけないでしょ」と言われたこともありましたが、合格することが出来た時は皆大喜びしてくれて。今はすごく応援をしてくれています。これからたくさん練習して、完璧にステージに立つことが出来たらDVDをプレゼントしたいです。

――初のステージは緊張しましたか?

イ・シヨン:最初のステージが大阪城ホールだったので、5,000人くらいのファンの皆さんの前に立つのが本当に恐くて。バックステージで先輩に「手握ってください」とお願いしたり、頭ポンポンしてもらったり、緊張していました。でも皆がペンライトを振ってくださっていたから、幸せな気持ちでいっぱいになりました。「NMB48メンバーとして頑張ろう!」って私のことをメンバーとして受け入れてくれたから、本当に嬉しかったですし、もっともっと頑張ろうと思いました。

――ファンの方があたたかく迎えてくださったわけですね。

イ・シヨン:Twitterなどにも、皆さん韓国語に翻訳してコメントをくださるんです。あたたかい世界だ~ってすごく嬉しくて。ネットの翻訳機能を使っているから、韓国人の私からするとちょっと意味が違ったりする言葉もあって「かわいい」って思っています(笑)。


成功したオタク!NMB48に惹かれた理由は?

――シヨンさんが48グループを好きになったきっかけを教えてください。

イ・シヨン: 小学生の頃、きゃりーぱみゅぱみゅさんが韓国のネットでも話題になっていて、「日本のアイドルってこんな感じなのかな?」と思って色々調べてみたら、48グループのMVがたくさん出てきて。韓国のアイドルに比べて衣装も全然違うから、最初は不思議だったんですけど。初めて見たのが『言い訳Maybe』のプロフィール写真だったのですが、「めっちゃくっちゃ可愛い!」と思って、そこからハマっていきました。特にAKB48 3期生の多田愛佳さんのプロフィールを見た瞬間、一目惚れしてしまって一推しになってしまいました。

――韓国のアイドルとの違いに驚いたということですが、どんな所が違うと感じましたか?

イ・シヨン:韓国のグループはぴったりしたカッコいい服を着ていることが多いですが、衣装がお姫様みたいでふわふわで、制服みたいなチェックのスカートとか、私はすごく好きなんです。メイクにも違いがあると思いました。IZ*ONEも韓国風のメイクをすると全然イメージが違って。日本のグループはピュアというか、純粋な感じですが、韓国に来たらキラキラで。そういう見せ方の違いも面白いなと思いました。

あとはドラムの音が効いている曲が多いなと思って、盛り上がれる曲が好きで、韓国のアイドル曲にはドラムが入っているものってあまり無いなあと。

――シヨンさんが好きだったK-POPアーティストはいますか?

イ・シヨン:周りの皆はBEASTとかINFINITEとか、男性のK-POPグループが好きでした。私も少女時代や4Minute、f(x)が好きでした。

――やはりガールズグループがお好きなんですね! 48グループにはたくさんのアイドルが所属していますが、中でも「NMB48」の魅力はどこにあると思いますか?

イ・シヨン:私は48グループの全部が好きで、“DD”(全推し)なんですけど、オーディションを受ける時にNMB48のことを色々調べました。「どういう公演をしているんだろう?」とか、「どんなメンバーがいるんだろう」って。そうしたら、どんどんハマっちゃって、NMB48が大好きになっちゃいました。

グループの中で一番面白くて、メンバーの仲の良さも素敵だし、ギャグも上手だし、楽しい曲もすごく多いんですよ。自分もNMB48に入って一緒に盛り上がりたいなと思いました。私はお笑いとか変なことが大好きで、面白いことをたくさんやっていきたいです。

――シヨンさんは元々大好きだったグループに加入されて、韓国では「成功したオタク」という言い方をよくしますよね。

イ・シヨン:私が48グループを好きだということは、本当に仲良しの友達しか知らなかったのですが、友達がグループ加入を聞いた時は「すごい! ヤバすぎる!」って驚いていて、めちゃめちゃ褒めてくれました。


先輩との交流「ダンスや日本の文化を教わったり、韓国語を教えたり」

――そんな憧れの先輩たちとの初対面も緊張だったのではないでしょうか?

イ・シヨン:もともと画面越しに見ていた時は、先輩ということもあるし、オーラもすごかったのでちょっと緊張していたんです。先輩にどう話しかけていいかも分からなかったんですけど、私を見かけたら皆さんから話しかけてくださったり、色々なことを教えてくれて。とても優しく接してくれます。

――特に色々と教えてくれたり、交流がある先輩はいますか?

イ・シヨン:今レッスンをたくさんしているので、7期生の先輩たちによく会うのですが、その中でも(隅野)和奏さんが日本の文化とかをよく教えてくれます。(瓶野)神音さん、まいてぃーさん(平山真衣)もダンスを教えてくださったり。

7期生以外の先輩では、(本郷)柚巴さんは韓国が大好きで、私にも韓国語の笑い方でLINEしてくれるし、美味しいものをカバンの中に入れてくださったり、会う度に自撮りを撮ってくれます。中野美来さんも「これって韓国語で何て言うん?」って聞いてくれたり、出口結菜さんも韓国語を勉強しているので、私に出来ること、韓国語を教えられることが嬉しいです。私はめっちゃおしゃべりなので、皆さんとたくさん話をさせてもらっていて楽しいです。

――ダンスやパフォーマンスの部分で目標にしているメンバーを教えてください。

イ・シヨン:NMB48には「だんさぶる!」というユニットがあるのですが、ダンスは(加藤)夕夏さん、石田優美さんのお2人のダンスが特に好きです。夕夏さんさんは柔らかいダンスで、優美さんは韓国のダンスみたいに力強い感じで、2人の良い所を両方取り入れられる様に頑張りたいです。魂をもらいたいです。

――シヨンさんが加入したことで、NMB48に注目する方も多いと思います。まだNMB48をあまり聴いたことが無い方に、どの曲をオススメしたいですか?

イ・シヨン:『北川謙二』(2013)という曲があるのですが、タイトルからしても変わっている曲で、「何でこの曲で北川謙二?」って思うのですが、歌詞と合わせて聴いてみると理解出来るのが面白いです。衣装もうるさい感じというか(笑)、変な感じで可愛くて愛おしいんです。ダンスも人の上に立って踊るところがあって、練習は大変だと思うのですがステージで見たらすごく楽しいです。あとは『高嶺の林檎』(2014)も、私の中での「NM48のイメージ」が強い好きな曲です。


日本に来て10ヶ月 一番うれしかったことは「コンビニの…」

――今日お話を聞いていて、日本語が本当にお上手で。どうやって勉強されたんですか?

イ・シヨン:独学なんです。48グループが好きだから、色々な映像を見ていて「今どんな話していたんだろう?」っていうのを翻訳機を使って調べたり、日本のドラマや映画を観て覚えたり。少しずつ日常会話を覚えていきました。小学校の頃にはじめたので数えると9年目なのですが、「日本語を勉強するぞ!」と思ってやっていたわけじゃなく、好きで自然と身についていったのだなと思います。

――少し関西弁が混ざっているところも可愛いです(笑)。

イ・シヨン:はい(笑)。みんな関西弁を使っているから、私もどんどん関西弁になってきました。でも、韓国人の日本語の発音だと、違う方言に聞こえることもあるみたいで「博多の人かな?」と勘違いされたこともあります。

――日本に来て、どのくらい経ちましたか?

イ・シヨン: 10ヶ月くらい経ちました。日本は、2年前に一度だけ東京に旅行をしただけなのですが、大阪はまた雰囲気が違いますね。道頓堀の道はたくさんの美味しそうなお店があって、韓国にちょっと似ているなあと思います。

――日本に来て楽しかったことや、嬉しかったことはありますか?

イ・シヨン:日本は、コンビニに季節限定の食べ物がたくさんあって。新商品がたくさん出てくるのでそれが楽しみです。コンビニに行くと絶対チョコとかポテチを買ってしまいます。和菓子コーナーも好きです。あとたまごサンドも好きです。今はダイエットでちょっと我慢している部分もあるのですが、全部食べたいです(笑)。

あとやっぱり大阪はお好み焼きとかたこ焼きが美味しいですね。メンバーの皆さんもよく行っているのですが、劇場前の「わなか」というお店は本当に美味しいです。お好み焼きは全国にもあると思うのですが、「千房」というお店が種類が色々あって好きです。

――コロナが落ち着いたら、いつかメンバーの皆さんを韓国に案内することもありそうですね。

イ・シヨン:私はソウル出身で、江南に練習のため通っていたことがあるんですが、美味しいプルコギ屋さんがたくさんあります。韓国はバッチリなので、ぜひ私を信じて、皆さんを案内したいです。

――ふと食べたくなる韓国のごはんは?

イ・シヨン:今食べたい韓国のご飯は、お母さんの作った卵焼きです。ケランチムも、卵焼きもすごく美味しいので、食べたくなります。


バラエティ番組で「面白い関西のアイドルだ」と知ってもらうことも目標

――将来の夢はモデルさんだそうですね。

イ・シヨン:アイドル雑誌とか、「seventeen」とか「Ray」というファッション雑誌がすごく好きで。皆が服やメイクで可愛くなっているところを見るのが本当に好きで、気持ちがワクワクするから、私もそういう雑誌で活躍する人になりたいなと思いました。もっと服とかメイクとか勉強していきたいです。

『Ray』の専属モデルで、女優さんとしても活躍している高橋ひかるさんが大好きで、体型も憧れていますし、お顔もすごく好みで、どんな服も似合いますし可愛いなと思います。

――夢を叶えるために、努力していることや気をつけていることがあれば教えてください。

イ・シヨン:体型にはまだ自信が無いので、ダイエットは頑張っていて、体を綺麗に見せるためにもっと筋肉をつけたいなと思っています。レッスンを頑張ったあとに魚、野菜、おにぎりを食べたり。ダンスのレッスンは楽しいですが、もっと練習して、楽しむだけじゃなくてしっかり上達していきたいです。でも私はNMB48の曲が大好きなので、曲が流れてきたらやっぱり楽しくなるんですね。

――今、アイドルを目指して日本から韓国へ行く人が多い中、シヨンさんは韓国から日本にきて、面白い流れだなと思いました。今度日本でどんな活動をしていきたいですか?

イ・シヨン:やっぱり外国人という所が私の武器だと思っているので、バラエティ番組とかに出て、日本の皆さんに「この子は日本語が上手で面白い、関西のアイドルなんだ」って伝えたいです。

――NMB48のメンバーとしてバラエティ番組に出演することも増えそうですね。

イ・シヨン:面白いことが大好きなので、何でもやりたいですし、先輩たちと食べ物のロケに行きたいです! 食べるのが大好きなので、先輩たちと一緒に食べたらもっと幸せになるかなって。旅行とかのロケに行ってみたいです。

――シヨンさんの活躍をこれからとても楽しみにしています。今日はありがとうございました!

取材:中村梢

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※チケット申し込みなどは後日発表

記者 : Kstyle編集部