【REPORT】韓国ミュージカルのスターが一堂に!超新星 ユナク&KEVIN&SE7ENら、ガラコンサートで珠玉の歌声を披露

Kstyle |

(C)新’s WAVE
韓国ミュージカルのスターと、韓国ミュージカル界で活躍中のアイドルが一堂に会するガラコンサート「新's WAVE GALA CONCERT VOL.I ~Can you feel the love today ?~」が、7月29日にZeppなんば大阪で開催された。ここでは昼の部をレポートする。

韓国内でヒットした高品質のオリジナル・ミュージカルを、日本向けにアレンジして上演する話題の制作会社、新's WAVE。今回の「新's WAVE GALA CONCERT VOL.I ~Can you feel the love today ?~」は、そんな同社が主催する初のガラコンサート。これまでに上演してきた「ON AIR~夜間飛行~」「INTERVIEW~お願い、誰か僕を助けて~」「メイビー、ハッピーエンド」の出演者を招き、一夜限りのスペシャルな音楽会を楽しもうという趣向だ。注目すべきは、ミュージカルファン、K-POPアイドルファン垂涎の豪華な出演陣。これだけのスターが一堂に会する機会はめったにないだろう、ということで、東京から大阪に駆けつけた。

今回、昼夜2回、1日だけのステージのために集まったのは、日本にも多くのファンをもつミュージカルスターのイ・ゴンミョン、歌手でもありドラマでもおなじみのイ・ジフン、現在ミュージカル「RENT」に出演中の超新星のユナク、甘いマスクで人気急上昇のKEVIN(ウ・ソンヒョン)、紅一点の実力派ミュージカル女優ソン・サンウン。そしてSE7ENことチェ・ドンウクがスペシャルゲストとして参戦。誰のどんな歌が聴けるのか、想像するだけでワクワクする。

(C)新’s WAVE
開幕は「ライオンキング」のナンバーから「Can you feel the love tonight?」。イ・ゴンミョン、ユナク、ソン・サンウン、KEVIN、イ・ジフンが、壮大な雰囲気の英語版を合唱する華やかなオープニングに心が躍る。歌い終わると大歓声の中、今回のメンバーの中で最年長のイ・ゴンミョンが「こんにちは!」とあいさつ。今回のコンサートの趣旨を説明し「これは皆さんの愛情にこたえるためのプレゼントのようなコンサートです。俳優の素晴らしい歌だけでなく、楽しいエピソードなども用意しました。皆さん、今日、この場所で愛を感じる準備はできましたか? では、『メイビーハッピーエンド』からスタートです!」と高らかに宣言した。

ステージにはKEVINとソン・サンウンが残ってさっそく「メイビー、ハッピーエンド」の名場面を再現。平凡なカップルに見える2人は実はヘルパーロボット。感情を持たないはずの2人が愛に目覚めるが、その先には……という物語。後方のモニターに日本語字幕がついているので歌詞の内容もばっちり。とびきりスウィートな「Goodbye my room」に続いて「幸運を祈って part2」「My Favorite Love Story」と珠玉のデュエット曲が3曲続く。それにしても、なんて可愛らしい2人。

舞台は変わって「見えるラジオ」のコーナーに。「ON AIR~夜間飛行~」の主人公ジェイに扮した超新星のユナクが登場。DJならではの魅力的な口調でリスナーに語りかけ、「ON AIR~夜間飛行~」のナンバー、「最初で最後」を情感を込めて歌いあげる。歌い終わると「皆さんの五感を目覚めさせるDJジェイ、ユナクです、よろしく!」とあいさつ。東京でミュージカル「RENT」に出演の真っただ中を抜け出してきたユナクは、ユーモアたっぷりに流暢な日本語を操り、客席のテンションをぐんぐん上げていく。そんなユナクに紹介されて次に現れたのはイ・ゴンミョンとイ・ジフン。

(C)新’s WAVE
ドラマ「シークレット・ガーデン」の挿入歌「その男」を歌いながら、客席をゆっくり歩いて登場した2人。夢のデュエットに場内はうっとり!「韓国最高の歌手から韓国最高のミュージカル俳優に飛躍を続けているイ・ジフンさん」「韓国ミュージカル界の皇子&誇りのイ・ゴンミョンさん」という紹介に照れくさそうな2人。やがてステージは徐々に「INTERVIEW~お願い、誰か僕を助けて~」の世界にシフトしていく。10年前の殺人事件を巡る心理スリラー「INTERVIEW~お願い、誰か僕を助けて~」でイ・ゴンミョンは作家を演じ、イ・ジフンとユナクは多重人格のシンクレアを演じているのだ。「重い内容だし、どんでん返しが続くので舞台の再現は難しいのですが、少しだけ場面をお見せしましょう」という3人。まずはイ・ゴンミョンが素晴らしい声量で「遺書」をドラマチックに歌う。そこにユナクが登場、「シンクレアの物語」を熱唱。母親との葛藤がテーマのシリアスなナンバーに会場中が引き込まれていく。さらにイ・ジフンが加わって、スリリングな「僕の中の怪物」へと続く。心理スリラー・ミュージカルならではの緊迫感溢れるステージ。その後のトークコーナーではイ・ジフンが多重人格者を演じる苦労を語り、イ・ゴンミョンも作品の深さを解説したところで、なんと作り手が登場。より深く「INTERVIEW~お願い、誰か僕を助けて~」の魅力が掘り下げられた。脚本・演出を担当したチュ・ジョンファ&作曲家兼音楽監督のホ・スヒョン。この2人は夫婦でもある。元女優でハキハキとした演出家と、見るからに内気そうな作曲家。2人の絶妙なコンビネーションが笑いを誘う場面もあった。

次はイ・ジフンとイ・ゴンミョンの歌のコーナー。階段の上に現れたイ・ジフンが歌い出したのは代表作「モーツァルト!」の名曲「僕こそ音楽」。伸びやかな歌声、溢れるエネルギーが貴公子的なルックスにあいまって素晴らしい。続いてイ・ゴンミョンも数多い代表作の中から「ジャック・ザ・リッパ―」の「灰色の都市」を披露。こちらは何かに追い立てられるような不穏なムードがなんともドラマチック。満足のため息が会場のあちこちから聴こえてくる。

(C)新’s WAVE
だが、お楽しみはまだまだ続く。DJユナクが再登場、呼ばれてモニターに現れたのはKEVIN。楽屋裏を歩きながら廊下にある差し入れやケイタリングなどを披露してくれる。ピンクの衣装が似合う独特の可愛らしさに沸く客席。彼がステージに到着すると、ここからは「会場の皆さんのお悩み相談を受け付けます」ということでKEVINのファンミーティング的コーナーがスタート。「結婚して30年たつのに夫に名前を呼んでもらえない」という悩みに続き「23歳の息子が年上の女性と交際中です、どうしたらいいでしょう」という悩みに一生懸命答えるKEVIN。場内は癒しムード満点に。

そんなKEVINが甘い声で歌ったのは英語版の「The calling」。「9月に『ALTAR BOYZ』というミュージカルに出演することになりました! いま歌ったのはその中の曲です」と近況報告すると大きな拍手が送られた。「ダンスパフォーマンスが多くてコンサートみたいな雰囲気なミュージカルです。ぜひ応援してください」と宣伝するKEVINは、求められるまま愛嬌ポーズを3パターン披露(笑) そんなKEVINに会場全体がメロメロになった。

次は唯一の女性出演者ソン・サンウンが「リトル・マーメード」からのナンバー「Part of your world」を英語で歌う。愛らしいルックスと、耳に心地よい、鈴を転がしたような歌声。若き実力派ミュージカル女優の魅力をたっぷりと見せてくれた。

(C)新’s WAVE
続いて聴こえてきたのはミュージカルファンには聞き覚えのある前奏……「エリザベート」から、黄泉の皇帝トート閣下のナンバー「闇が広がる」。ついに今回のコンサートのトリ、SE7ENことチェ・ドンウクの出番がやってきた。ステージの上部に”降臨“したSE7ENは歌いながら階段をゆっくりと降りて来る。客席に光るSE7ENファンのペンライト、SE7EN棒。カリスマたっぷりのセクシーなシャウトに場内は大興奮! サングラスを外すと歓声が沸き起こる。そんな中「大阪、お久しぶりです、お元気ですか?」と落ち着いた雰囲気でファンに語りかけるSE7EN。「メイビー、ハッピーエンド」の名場面再現では、相手役のソン・サンウンが再び登場、「First time in love」を可愛らしくデュエットした。間奏で「クレア!」「オリバー」「久しぶり~~」と盛り上がる2人がキュートでたまらない。歌い終わると、「1曲目とは全然違うスタイルの曲だったから、歌うのがちょっと恥ずかしかったかも……」とはにかむSE7ENに萌え~(笑) 「こういうコンサートは初めてだったけど、いろんな作品のエキスをもらえて嬉しかったですよね」とSE7EN。「僕の曲はこれで最後になるんですけども……」というとファンから「えーっ」という悲鳴があがった。「残念ですが、ゲストとして来ましたからね(苦笑) 自分のアルバムの中から日本語の曲を選びました」と甘く切ないラブバラード「君が好きだよ」を歌ってSE7ENのコーナーは惜しまれつつ終了。「じゃあね」と去っていく背中に大きな拍手が贈られた。

(C)新’s WAVE
最後はユナクが再登場。「楽しかったですか?」と客席に語りかける。「今回のテーマが愛ということで、僕がいま出ている舞台『RENT』の曲を歌いたいと思います」の声にイ・ゴンミョン、イ・ジフン、KEVIN、ソン・サンウンが再び舞台に。一列に並んでゴスペル調の「Seasons of Love」を熱唱。「1年(525600分) をどう生きるのか?」というメッセージを、熱く歌い上げる。重なるハーモニー、これぞミュージカルの醍醐味。メンバーが口々に「ありがとうございました」と言って去っていく中、「また2部もよろしくね!」と満面の笑みのKEVINが最後までほっこりさせてくれた。

一日だけの超贅沢なガラコンサートはこうして幕を下ろした。メインの歌はもちろんのこと、名シーンの再現、裏話トーク、作り手によるトーク、ファンとの交流、スペシャルゲストのステージと、あまりに盛り沢山の内容にまずびっくり、そして感動。日本語ができる出演者が多く、ユナクの大活躍のもと、MCも通訳もなしでステージを進行する場面が多かったことも特筆すべきだろう。いろいろな意味で韓国ミュージカルの凄さを思い知らされたコンサート。この日の大阪は本当に熱かった!

ライター:望月美寿

【公演概要】
「新's WAVE GALA CONCERT VOL.I」
開催日:2017年7月29日(土)
[昼]14:00開場 / 14:30開演 [夜]17:30開場 / 18:00開演
会場:Zepp なんば大阪
出演:ユナク(超新星)、イ・ゴンミョン、イ・ジフン、ケビン(ウ・ソンヒョン)、ソン・サンウン
スペシャルゲスト:チェ・ドンウク(SE7EN)

■ミュージカル「ALTAR BOYZ」公演情報

【8月公演】
2017年8月25日(金)~ 8月27日(日) 計6公演 (※韓国語公演・日本語字幕あり)

会場:舞浜アンフィシアター
出演者:チャンソン (2PM)、NIEL (TEENTOP)、タクヤ (CROSS GENE)、ハン・サンウク、パク・ジンサン

チケット:S席 13,000円 / A席 11,000円  一般発売中(全席指定・税込)

【9月公演】
2017年9月15日(金)~9月16日(土) 計4回公演 (※韓国語公演・日本語字幕あり)

会場:舞浜アンフィシアター
出演者:チャンソン (2PM)、KEVIN、セヨン(MYNAME)、タクヤ (CROSS GENE)、ハン・サンウク

【チケット情報】
チケットぴあ最速先行:2017年8月16日(水)~
一般PG先行:2017年8月26日(土)~
一般発売:2017年9月2日(土)~

【公演に関するお問合せ先】
Mdash(バッドニュース)TEL: 03-6416-1515(月~金 10:00~18:00)

【公演最新情報】
新's WAVE HP:http://www.shinswave.com

記者 : Kstyle編集部