「六龍が飛ぶ」シン・セギョン“ドラマを通してたくさんのメッセージを受け取ってほしいです”

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日本でも大ヒットした「善徳女王」「根の深い木」に続いて約4年ぶりの時代劇出演となったシン・セギョン。しかし彼女は「時代劇だからという特別な点を感じることはない」と言ってのける。そんな彼女が演じたプニについて、そして再共演となったユ・アインについて、長い撮影で感じたことやエピソードなど、多くの事を語ってもらった。

プニ役のオファーを受けた時の最初の印象をお聞かせください。

シン・セギョン:とても光栄に思いました。そしてあらゆる面で不足のない作品になるだろうという大きな期待を持っていました。また、その中で私がご迷惑をおかけすることのないように、本当にベストを尽くして、しっかりやり遂げなければという思いが最も強かったです。

日本でも大ヒットした「善徳女王」「根の深い木」に続いて約4年ぶりに史劇に出演されましたが、何か特別な感情はありましたか?

シン・セギョン:私は時代劇も現代劇もどちらも好きです。史劇ということで何か特別な感情が湧いたというよりは、私の好きな脚本家の先生、そして、一緒にお仕事をしたことのある素晴らしい監督、さらにそうそうたる先輩方、同期や後輩の俳優の皆さんとご一緒できるという点に、大きな期待を抱いていました。そして、何よりも脚本家の先生から説明を聞いたとき、私が演じることになるプニ、そのキャラクターの持つ魅力がこの作品に参加するにあたって、最も大きな期待を持たせてくれたのではないかと思います。

ご自身から見た、プニはどんな人ですか?

シン・セギョン:プニというキャラクターは、一言で表すとすれば(人間にとっての)“塩”のような人だと思います。自分自身をすべてさらけだすことはなくても、周囲にいる人々、また、プニが責任を持って守ろうとしている多くの人々にとって、なくてはならない存在なのではないかと思いました。

プニ役を演じるにあたって、どのように役作りをしましたか?

シン・セギョン:私は武術などを練習する必要がなかったので、ひょっとしたら他のキャラクターよりも準備がはるかに楽だったんじゃないかなと思ったりしました(笑)。いちばん重要なことは、脚本家の先生と監督とのコミュニケーションだったと思います。プニはとてもキャラクターが明確で、それが台本にしっかりと描かれていたんですね。なので、自分の中でいろいろと考える時間を持ちました。

ユ・アインさんとは「ファッション王」以来の共演です。時代劇で再共演することになりましたが、いかがでしたか?

シン・セギョン:とてもうれしかったです。また会えるということで心が躍りましたし、ワクワクする共演でした。やはり一度、一緒にお仕事をしたことがあるので、序盤の撮影からぎこちなさや不便さも少ないのではないかと思いました。そして、現場で再会したユ・アインさんは私が記憶していたとおりのいい人で、素敵な人でした。

ユ・アインさんが演じたイ・バンウォンとの共演シーンで特に印象に残っているのは?

シン・セギョン:作品がとても長いので、記憶に残るシーンや印象深いシーンはかなりたくさんあります。とても多いのですが、その中でもドラマの序盤でプニとバンウォンが初めて会うシーンのやりとりがとても好きです。2人の対照的な状況と、プニがバンウォンの頬をたたいて(笑)、きっぱりと自分の意見を言う堂々とした姿、そうした面がしっかり表現されています。

(C)SBS
このドラマは、そうそうたるメンバーで撮影されましたが、共演者との印象的な出来事やエピソードはありますか。

シン・セギョン:エピソードはとても多いです。そうしたエピソードが実際、私にとっては日常になってしまっているので(笑)、ひとつひとつ数え上げるのが難しいほど、たくさんありますが…。作品の撮影期間が長いでしょう? いくつかの季節を過ごすうちに、楽しい出来事がありました。たとえば、地方ロケに行ったときに突然大雪が降って撮影が中止になったり。ドラマの撮影中は時間的な余裕がありません。でも、大雪で撮影が中止になったことで、その日の夜は共演者の皆さんや、スタッフの方々と楽しく過ごすことができました。そういう種類のハプニングが多かったです。

シン・セギョンさんも子役として女優活動を始められましたが、プニの少女時代を演じたイ・レさんの演技をご覧になっていかがでしたか?

シン・セギョン:とても感心して見ていました、本当に。撮影に入る前に監督と短いミーティングをしたときも、子役として登場するイ・レの演技がとても上手だという話がかなりたくさん出たんです。実はすこ~~し、プレッシャーを感じる部分もないわけではありませんでした(笑)。感じざるを得ないですよね。放送でその子の姿を見ながら、とても驚かされましたし、いろいろと参考になりました。

全50話という長い作品でしたが、撮影中コンディションを保つために気を遣っていたことはありますか?

シン・セギョン:これほど話数の多いドラマに初めて出演しましたが、予想通り、疲労感はありました(笑)。とても長くて。私は8ヶ月ほど撮影をしたのですが、準備段階から参加していたスタッフの皆さん、子役時代から出演していた方々は1年近くこの作品のために汗を流してこられました。どうしても疲れは出てきましたが、何か特別なことはしていません。この作品は、他の作品と比べても俳優同士の演技の呼吸やスタッフとの仲がとても良くて、精神的に心配したり悩んだりすることがまったくなかったんです。睡眠を取ったり休憩したり、体力的なことだけに気を遣えばよかったので、そういう点もとても大きな助けになったと思います。

(C)SBS
バンウォンは他の女性と結婚をしますが、そういった状況の中でロマンスを演じる難しさを感じた部分などはありましたか?

シン・セギョン:アハハハ!(笑)。その点は本当にある意味では難しいですよね。現代人が見るドラマですし、ロマンスへの共感は何というか肌で感じられるような感覚があればこそ得られるものですから。当時においては(バンウォンの政略結婚は) まったく不自然だとか、おかしなことではありません。古い時代を背景としたラブストーリーなので、難しさもあるとは思いましたが、バンウォンとプニの甘い愛の物語だけではなく、登場人物それぞれが持つ理念や目標、その方向に向かって歩んでいく姿が描かれているので、ロマンスの部分を目新しい形で展開していくことにも成功していると思います。

ご自身の役以外で好きなキャラクターや、魅力を感じる登場人物はいますか?

シン・セギョン:どのキャラクターも格別な魅力を持っているので、選ぶのは難しいのですが…。うーん…。強いて選ぶとすれば、やっぱりイ・バンウォンかな!?(笑)。でも、私が視聴者としての立場で見たとき、ユ・アインさんが演じたイ・バンウォンは、もともとイ・バンウォンという人物が持っているカラーもあると思いますが、ユ・アインさんの演技の色彩が重なったことで、よりいっそう魅力的なキャラクターとして表現されているのではないかという気がします。ですから、演じてみたいなと思うだけで、私にはできないと思います。

名セリフを選ぶとしたら?

シン・セギョン:プニの名セリフといえば、やはりこれでしょう!「生きてる以上、何でもしなきゃ」アハハッ(笑)。

撮影中、苦労した点はありますか。

シン・セギョン:「私は苦労をしたかな?」と思うほど、他の俳優の方々が大変な苦労をなさったので、私自身は特につらいことはありませんでした。苦労したなどと言うのは恐れ多いほど、皆さんがたくさん苦労をされたので。

現代劇と時代劇を演じるうえで違いを感じる部分はありますか?

シン・セギョン:インタビューでは現代劇と時代劇の違いや長所、短所に対する質問をとてもたくさん受けるのですが、ただそれぞれ違った作品というだけであって、それほど大きな違いは感じられない気がします。撮影の環境において時代劇が現代劇よりも、やや不便な点があるという程度の違いだけで、時代劇なので特別に変わった点を感じるということはありません。

「六龍が飛ぶ」はご自身にとってどのような作品になりそうですか。

シン・セギョン:「六龍が飛ぶ」は私に忍耐を教えてくれた作品ではないか、という気がします。個人的には他のミニシリーズを撮ったときよりも、少し進度がゆっくりとしている感覚がありましたし、とても多くの登場人物がいて、バラエティーに富んだ事件が繰り広げられる中で、自分がいかに自然に溶け込むかということが重要でした。私が自分の仕事だけうまくこなせばいい、自分だけが目立てばいいというのではなく、どんなふうに溶け込み、また過度にならないよう、自分自身を抑えるべきときはどうすればいいかということについて多くのことを学びました。

同じ制作陣の「根の深い木」にも出演されましたが、今回「六龍が飛ぶ」に出演していかがでしたか?

シン・セギョン:確かな信頼がありました。脚本家の先生と監督に対する信頼がありましたし、前作でご一緒した経験があるので、お互いをより信頼し合って進めることができたと思います。第一歩を踏み出す時からとても心強くて、胸がいっぱいになったような感じもありました。また、脚本家の先生が描く女性キャラクターの姿が以前と変わらず、常に気概にあふれていて能動的だったので、よりいっそううれしかったです。

今後演じてみたい役柄やジャンルはありますか?

シン・セギョン:とても多いですが、専門的な職業のキャラクターも演じてみたいです。お医者さんとか…(笑)。アハハハ。やってみたい気がします。

日本についての印象、エピソードなどをお願いします。

シン・セギョン:プライベートで旅行に行ったときもとても満足度が高くて、幸せな経験をさせてくれる場所だと思いました。とにかく食べ物がとてもおいしくて(笑)、どこに行っても親切にしてくださいますし、清潔です。そうした特有のカラーがあるので、日本に旅行に行くといつも満たされて帰ってきます。(好きな食べ物は?) 私は和食が大好きで、本当に選ぶのが難しいほど大好きなんです。でも、一つだけ選ぶなら断然、寿司ですね!

日本の視聴者のみなさんに向けて「六龍が飛ぶ」の見どころを紹介してください。

シン・セギョン:とても多様なキャラクターが登場して、話数も長いドラマなので、多くの事件が繰り広げられます。その中で、視聴者の方々がそれぞれお受け取りになるメッセージは違うような気がします。ですから、さまざまなメッセージに触れていただくことができると思います。また、歴史を表現したドラマですが、ただ過去に留まるのではなく、現在に向かって、そして未来に向かって伝えたい事を描いたドラマだということを感じていただけたらうれしいです。

ドラマをご覧になる日本のファンに一言お願いします。

シン・セギョン:こんにちは。「六龍が飛ぶ」を応援してくださる日本の視聴者の皆さん、お目にかかれてうれしいです。プニ役のシン・セギョンです。私たちのドラマを応援していただき、多くの関心を持ってくださって本当にありがとうございます。最後まで楽しくご覧いただき、とても大切で貴重な経験として、皆さんの心の中に残る作品になれば幸いです。ありがとうございます。

■商品概要
「六龍が飛ぶ」
○セル
11月16日より順次リリース/韓国オリジナル版・全5BOX
2016年11月16日 DVD-BOX第一章
2016年12月21日 DVD-BOX第ニ章/DVD-BOX第三章
2017年1月18日 DVD-BOX第四章/DVD-BOX最終章
品番:PCBG・61665~61669
価格:各¥15,000+税
[収録]各5枚組(各BOX・10話収録)
日本語字幕版/日本語吹替版収録
全5BOX/全50話収録/約60分(各話)
[特典映像]
メイキング映像/キャストインタビュー/韓国版予告編/日本版予告編/韓国版番宣番組等
発売元:フジテレビジョン/ポニーキャニオン 発売元:ポニーキャニオン
(C)SBS

○レンタル
テレビ放送版・全33巻
品番:PCBG.73011~73043
11月2日より順次レンタル開始
2016年11月2日 第1巻~第6巻
2016年11月16日 第7巻~第12巻
2016年12月2日 第13巻~第18巻
2016年12月21 日 第19巻~第23巻
2017年1月6日 第24巻~第28巻
2017年1月18日 第29巻~第33巻(最終巻)
[収録]
各巻2話収録(第33巻のみ1話+特典映像収録)
日本語字幕版/日本語吹替版収録
話数:全65話/約45分(各話)

【出演】
イ・バンウォン:ユ・アイン「ファッション王」「チャン・オクチョン」
チョン・ドジョン:キム・ミョンミン「弁護士の資格~改過遷善」「ドラマの帝王」
プニ:シン・セギョン「根の深い木 -世宗大王の誓い-」
イ・バンジ:ピョン・ヨハン「ミセン-未生-」
ムヒュル:ユン・ギュンサン「ピノキオ」
ヨニ:チョン・ユミ「イニョプの道」
イ・ソンゲ:チョン・ホジン「グッド・ドクター」

【スタッフ】
脚本:キム・ヨンヒョン「根の深い木 -世宗大王の誓い-」「宮廷女官チャングムの誓い」
パク・サンヨン「根の深い木 -世宗大王の誓い-」
演出:シン・ギョンス「根の深い木 -世宗大王の誓い-」

【ストーリー】
高麗後期の14世紀。辺境の咸州(ハムジュ) に暮らすイ・バンウォンは、百戦百勝の名将である父イ・ソンゲのような強い男になることを夢見ていた。ところがある日、初めて都を訪れたバンウォンは、尊敬する父が悪徳官僚イ・インギョムの圧力に屈した姿を見て絶望する。そんな中、成均館の官吏チョン・ドジョンはイ・インギョムらの企みを暴き、明との戦を阻止。その姿に感銘を受けたバンウォンは、都に残って成均館に入学する。時は流れ、6年後――。「新たな国を建設する」というチョン・ドジョンの志を知ったバンウォンは彼を探し始め、腐敗した高麗を終わらせるべく武術を極めたタンセ、重税に苦しむ村人を救いたいと願うプニ、立身出世を目指す剣客ムヒュルと出会う。彼らはチョン・ドジョンの暗号と運命に導かれ、イ・ソンゲのいる咸州に集結。やがて6人の勇者たちは、新国家を築くという目標に向かって一つになるが…。

■関連サイト
公式サイト:http://rokuryu.com/

記者 : Kstyle編集部