「タチャ-神の手-」T.O.P(from BIGBANG)“自分で選んで購入した衣装…衣装代だけで映画のギャランティのほとんどを使っていました(笑)”

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T.O.P(from BIGBANG)が主役を務めた映画「タチャ-神の手-」のDVDが好評発売中。6月17日の発売初日には、オリコンデイリーDVD映画ランキングで1位に輝いた。本作は、「タチャ-神の手-」は叔父のゴニに似て幼い頃から並外れた手さばきと勝負強さを見せていたテギル(T.O.P)が、“タチャ(いかさま師)”の世界にためらいなく飛び込み、命を懸けた真剣勝負に挑んでいくストーリーを描いた作品。
DVDの発売を記念して、T.O.Pが本作の見どころのシーンや、役者について、そして歌手活動について語ったオフィシャルインタビューをお届けする。

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―今作「タチャ-神の手-」へ出演を決めたときはどんな気持ちでしたか?

T.O.P:この作品の原作は、もともと韓国でレジェンドと言われているほど大人気のマンガなんです。日本だと「AKIRA」と同じくらいの知名度がある作品ですね。全体で4編あるうちの1編はすでに映画化されているのですが、こちらも大ヒットしました。そんな注目作なので2作目は誰が監督をして誰が主演を務めるのかということが韓国映画界でも一つの大きな話題として関心を集めていました。実際、僕も前作を観ていたので注目していました。そんな中、オファーを実際にいただいて、最初はプレッシャーを感じいろいろと悩みましたが、監督と話をしたりシナリオを読んでこれはいけそうだと確信を持つことができ、そこからは怖がることなく作品に飛び込むことができました。
出演することで得るものよりも失うものが多くなるのではないかという思いから、まるでリスクの高い大きなゲームをするような気持ちでしたね。

―役どころを教えてください。

T.O.P:僕が演じたハム・テギルという人物は、生まれつき器用で手さばきに長けていて、怖いもの知らずなんですが、とても単純で、一手先も読まずに本能のままに動くエネルギーあふれる青年です。テギルが花札の世界に飛び込んでさまざまな出来事を繰り広げていく姿は、まるでジェットコースターのようです。
僕自身はテギルと違って、仕事柄何かを言う時にもひと言ひと言選びながら言葉を発するところがあるんです。なので、今回ストレートな性格のテギルを演じたことで、忘れていた子供の頃に持っていた性格を引き出してもらえた気がしました。映画の冒頭のミナ(シン・セギョン) にアプローチする場面ではテギルの性格がよく表れていると思います。子供の頃って、好きな子がいたら臆せずストレートに告白するじゃないですか。テギルは、そういう感情をストレートに出すことができる人間なので、まるで自分のかゆいところをかいているような感覚で楽しく演じることができました。

―苦労したシーンはありますか?

T.O.P:苦労といいますか、肌を露出したシーンですね。過去に、俳優としてはもちろんBIGBANGの活動の時も肌の露出自体をほとんどしたことがなかったので、演じる前はとても悩みました。ただ、シナリオを読んでみると、僕一人が肌を見せてカッコいいシーンを作るというような商業的な目的の場面ではなく、何人もの人と一緒に服を脱いでいる、ある意味特異で面白いシーンだとわかって納得することができました。そういう場面なので、妙な気分になりながらも撮影自体はとても楽しくできました(笑)
テギルは田舎者という設定だったので日焼けしたのですが、その後この露出シーンを撮影することになったんです。かなり黒く焼いてしまっていたので、(後ろの壁に同化して) このシーンの中に自分はいないのでは……と思ってしまいました(笑)
また、苦労したという意味ではタチャ(いかさま師) として花札の扱いについても天才的でなければなりませんでしたので、花札の手さばきをマジシャンの方に3~4ヶ月かけて教えてもらいました。

―露出シーンの為に気を使ったことはありますか?

T.O.P:特に“体作りをしなければ!”というような感じで意気込んでやったことはないです。ただ、このテギルというキャラクターは痩せている設定だったので筋トレはあまりせず、マンガの体のバランスに近づけるように意識して鍛えました。


「日々自分を脱ぎ捨てて新しい自分で成長していかなければならない」

―お気に入りのシーンはありますか?

T.O.P:最初、シナリオ上ではテギルというキャラクターについて少し省略されていて、個性がそれほど強くありませんでした。テギルのキャラクターについて監督と一緒に考えたとき、お互いにテギルは個性的であればあるほど楽しくいい作品になるだろうという考えでした。それを踏まえて監督から、何かあっても編集することができるからアドリブに関しては自由にやっていいよ、と僕に任せてくれたのでテギルの個性を考えて色々と入れてみました。冒頭部分で、ヒロインのミナ(シン・セギョン) に告白するシーンで、塀を乗り越えようとして間違える、おっちょこちょいなキャラクターが分かるところは僕がアドリブを入れました。そのシーンは気に入っていますね。

―他に工夫をしたシーンはありますか?

T.O.P:チャン・ドンシクと地下室で対峙するシーンでは、台本上は“テギルは無言で泣いている”というト書きしかなく、ドンシクが一方的に喋るシーンだったのですが、撮影が始まるとテギルにとって屈辱的なシーンだったこともあり感情が入り自然とセリフが出てきました。僕がアドリブを入れたことによって、最初はセリフが無いという設定だったのに、二人が対話をするというシーンが出来上がりました。このシーンもアドリブを入れたという意味では、僕なりに工夫したシーンになりますね。

―その他、T.O.Pさんのアイディアが盛り込まれている部分はありますか?

T.O.P:原作は1980年代が舞台でしたが、今回映画化をするにあたり設定を現代に置き換えていたので、おしゃれで個性的な性格のテギルが現代だとどういう服を着るのかということも一つ重要なポイントでした。
監督はそこの部分についてもオープンに僕の個性を生かしていいよと言ってくださいました。テギルを演じる僕自身が彼を理解している気持ちで、彼だったらこういう服を着るだろうなと考えて100着以上自分で選んだ服を、感情やシーンに合わせてここだとこの衣装が合うんではないかという僕の意見と共に映画会社に預けました。そのうち70着近くを実際に着ました。衣装フィッティングだけでも1ヶ月近くかかりましたね。
預けていた衣装は僕が自腹で購入したものでしたので、撮影後全部返してもらいましたが、気づくと衣装代だけで映画のギャランティのほとんどを使っていました(笑)

―歌手活動と俳優活動についてはどうですか?

T.O.P:歌手や俳優という仕事は表現者という意味では似ていて、1日1日自分を賭けているようなところがあると思います。それは孤独な戦いでもあって、演じたり、ステージでパフォーマンスをしたりと全て自分にかかってくるものなので誰かに助けてもらえるというものではありません。だから、常に立ち止まっていることなく、日々自分を脱ぎ捨てて新しい自分を引き出すということを繰り返して成長していかなければなりません。そういった意味では、孤独だからこそ出来る仕事だと思います。
ただ、違いもあって歌手はステージに立つわずかな時間の間で感情をすべて伝えなければならない、やり直しのできないものですが、演技はいい作品のために現場でやり直しをしながら作り上げていくものだと思います。そういう点では違いを感じますね。

―今後の俳優活動についてはどうですか?

T.O.P:演じるということは、自分の皮を一枚一枚脱いでいって最後は裸になるようなものだと思います。これは、時間が経てば経つほど華やかになっていく歌手活動とは真逆なものだと感じています。2つの活動は両極端なので、悩んだり迷ったりすることもあってバランスを取るというのは難しいですが、演じるという仕事は出来上がった結果よりも人物を作っている過程や作っている時間がすごく楽しいです。
僕自身、量をたくさんこなすタイプではないので、これからも良い作品や、いい仕事に巡り合えたらチャレンジしていきたいと思います。

■作品情報
「タチャ-神の手-」DVD 好評発売中&レンタル中
STANDARD EDITION ¥3,800(本体)+税
発売・販売元:エイベックス・ピクチャーズ株式会社

2014年/韓国/147分
監督:カン・ヒョンチョル
出演:T.O.P(from BIGBANG)、シン・セギョン、クァク・ドウォン、ユ・ヘジン、キム・ユンソク、イ・ハニ他
(C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

公式サイト:http://tazza2.jp/

記者 : Kstyle編集部