30代独女の日常「ブッとび!ヨンエさん」キム・ヒョンスク、8年間共にしたヨンエ…そして結婚を語る

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写真=マイデイリー DB
韓国で最も長く続いているシーズンドラマで、視聴者たちとの“義理”を守っているドラマがある。

ケーブルチャンネルtvN 「ブッとび!ヨンエさん」がそうだ。すでに女優キム・ヒョンスク(37)は、自身のキャラクターであるヨンエと共に同じように8年を過ごし、制作陣としての心構えで作品に取り組んでいる。最初はシーズン制として考えていなかったこのドラマが、すでにシーズン13の終了を控えている。

最近、仁川(インチョン)月尾島(ウォルミド)の近くで会ったキム・ヒョンスクとハン・ギウンの2人は、取引先を歩き回って孤軍奮闘中である姿を撮影した。そんな中、ハン・ギウン(ハン・ギウン)の中途半端な告白で心が落ち着かないイ・ヨンエ(キム・ヒョンスク)の姿が盛り込まれ、また、キム・ヒョンスクはそんなヨンエの心理を全身で表現した。

キム・ヒョンスクは昨年、SBSドラマ「君の声が聞こえる」でデビューした新人俳優ハン・ギウンを実の姉のように手厚く面倒を見て、これにより撮影は思ったより早く終わることができた。キム・ヒョンスクという名前よりも、今は“ヨンエ”ともっと呼ばれているキム・ヒョンスクに会った。

「ヨンエの結婚、サンホ派 vs ギウン派に分かれる」

キム・ヒョンスクがこれまで着実に、最もよく聞いた言葉は「ヨンエは結婚いつするのか」だ。キム・ヒョンスクは「結婚してヨンエが幸せになってくれれば嬉しいという話をたくさんしている。まだ“サンホ派”がいるほどだが、私の考えではそのうちで一番よかったケミストリー(お互いの相性)はサンホ(キム・サンホ)だった。『サンホをどうしてふったのか?』という意見が多い。また、ギウンについては、ファンはどうかギウンと結婚してくれと言ったりもする」と伝えた。

さらに、「頭では社長のスンジュンだが、心はギウンだという意見もある。社長が一番お似合いだろうという考えもあって、意見がまちまちだ。本当に今では、視聴者の方々が8年間の月日を経て評論家になったようだ。視聴者掲示板の多くの書き込みを毎回全て確認しながら、視聴者の方々がどんな気持ちなのかチェックしている」と伝えた。

写真=CJ E&M
そうだとしたら、シーズン13を経ながらキム・ヒョンスクの立場から見たヨンエは、誰と結婚したほうがいいのだろうか。キム・ヒョンスクは正直な性格らしく、自分の隣にハン・ギウンが座っているにもかかわらずサンホについて言及した。

「個人的に、ヨンエはサンホと結婚したら最も楽ではないかと思う。実際に恋愛をしてみても、最初は幼い頃は幻想もあって年下とも付き合ってみたが、1歳でも年下は年下だ。胸のときめきも最初は重要だが、どうせ一生暮らすのなら、会話の相性や友達みたいな人が一番良いと思う。そういう意味から見て、ヨンエはサンホと結婚したほうがいいと思う」と率直に伝えた。また、残念な表情を浮かべて「最近ギウンといるがとてもスリムで、私の体はこうだから集中できないという意見がある」と自分の体を自虐して笑いを誘った。

しかしもうヨンエではなく、実際のキム・ヒョンスク本人が先にゴールインする。キム・ヒョンスクは7月12日、同い年の事業家の恋人との結婚を控えている。“ヨンエ=キム・ヒョンスク”になってしまったキム・ヒョンスクの生活において、結婚を通じて新しい人生を準備しており、最近彼女の結婚のニュースと共に、ヨンエの結婚にも高い関心が続いている。

別のキム・ヒョンスクである“ヨンエ”…今では染み込んでいる

海外のドラマではシーズン制のドラマが活性化されているが、韓国ではまだ序幕の段階だ。しかし、その始まりの段階でも、初のスタートを切った作品が「ブッとび!ヨンエさん」だ。「ブッとび!ヨンエさん」はオールドミスのキャラクターであるヨンエを中心に、韓国の社会人の生活と現実をそのまま描いたドラマである“ドキュメンタリーシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)”だ。6ミリカメラを利用した観察カメラの技法やナレーションを導入し、視聴者たちを更に没頭させ、共感を形成させた。

8年間にわたってヨンエと共に歩んできたキム・ヒョンスクに、シーズン1の時と最も異なる点について尋ねてみた。キム・ヒョンスクは「一旦、体力からしてとても変わった。昔はお酒好きで、楽しい飲み会があれば行く方だった。しかし、次の日朝6時から山に登るシーンを撮影する場合、本当に韓国ドラマはリアルドキュメンタリーを標榜して、本当に高い山に最初から最後まで登る。以前は山に登って降りたほうがすっきりしたが、今は大変だ」と笑った。

キム・ヒョンスクは、ドラマ「ブッとび!ヨンエさん」の他にもミュージカル「ブッとび!ヨンエさん」を約2年にわたり、休まずに取り組んできた。彼女は「ミュージカルも時間と体力の消耗が激しい。それでも最初は大丈夫だったが、今ではちょっと大変だ。8年目は体力での差がかなり出る。ヨンエとしての人生は今ではほとんど染み込んだが、たまに他の作品で他の役割をする場合、むしろ気をつけて区分したいと思っている」と伝えた。

写真=マイデイリー DB
「ヨンエが結婚しても『ブッとび!ヨンエさん』は終わらないだろうか?」

キム・ヒョンスクは30代をずっと「ブッとび!ヨンエさん」のために捧げ、それだけにキム・ヒョンスクとイ・ヨンエという二つの人生を歩んだといっても過言ではない。彼女が望むヨンエの今後の展開は何だろうか。

「結婚が人生の終わりではないと思う。ヨンエが結婚をすることになっても、第3者の目で見た時は、仕事をしながらも子供たちを育てていくワーキングマザーの人生の哀歓も扱ってみてはどうだろうか、という思いがする。そこでも共感することが多く、年をとってそんな世相を反映してみた時も、関心事が個人的な生活に過ぎなかったとしたら、今は同僚や先輩たちが子どもを産んで育て、女性から母親としての人生を歩み始めるなど、人生のターニングポイントを間接的に見ることができるようになるから、個人的な幸せと安否より、少しは焦点が変わっていくようだ」と説明した。

彼女が望むヨンエの姿は、結婚しても素敵に自身の仕事と愛を享受して、家庭を築きながら生きる女性だった。「結婚して終わらせる可能性もあるが、結婚することになると、ヨンエとして本当に長い間平凡な社会人たちの哀歓を見せてきたとしたなら、これからはまた他の視点から共感できる部分が多いと思う」と、ヨンエのキャラクターに対する真摯な考えを伝えた。

キム・ヒョンスクにとって、“ヨンエ”はお互いを切っても切り放すことのできない関係になったし、誰も持つことができない確固たるタイトルになった。しかし、すべてのことに長所と短所が一緒にあるように、キム・ヒョンスクにとって、ヨンエも女優としてある瞬間に限界点になりかねないという懸念もあるが、普段から気さくで歯切れの良い性格のキム・ヒョンスクは「そんなことに恐れていたら何もできないだろう。私の役目だ」と、少し前に前進すると明らかにした。

「心配にならない訳ではないが、感謝することが多い。韓国で女性の立場でタイトルロールを持ってここまで続くドラマはなかった。そんな部分ではすごくありがたいことだ。初めから意図したわけではないのに、こんなに長い間してきたため、自分の選択だ。後から刷新して新たに他の役で印象づけることは、俳優としての力量だと思う」と、自分がこれから取り組む行動にかかっていると話した。

「今は没頭してしているが、いつかは終わりがくるので、遠い後日に振り返った時、忘れられない作品になりそうだ。このような作品は、私に本当に最初で最後かもしれないということをよく思う。これからもヨンエの人生に多くの応援と拍手をお願いしたい」と言及した。“チュルサンドラ”のキャラクター(「ギャグコンサート」でブレイクしたキャラクター)として活躍したキム・ヒョンスクは、いつのまにか“ヨンエ”として毎シーズン視聴者たちに会っている。

結婚すれば終わりではないのかという懸念の中にも、キム・ヒョンスクは自身のキャラクターに対して“社会人”ではなく“韓国の一女性”と解釈し、多角度で視聴者たちの多様な共感を得ているようだった。「ブッとび!ヨンエさん」シーズン13は、数話程度を残しているが、次のシーズンに対する心配はない。これから結婚するヨンエ、子供を産み、ワーキングマザーとして活躍するヨンエの姿がもっと待ち遠しい。

記者 : シン・ソウォン