「ドクター異邦人」メディカルドラマ?スパイメロドラマの中で異邦を語る(総合)

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「ドクター異邦人」がスパイメロドラマというジャンルの中で異邦人を語る。

SBSの新しい月火ドラマ「ドクター異邦人」(脚本:パク・ジンウ、演出:チン・ヒョク)は、韓国で生まれて北朝鮮で育った天才医師パク・フン(イ・ジョンソク)と韓国最高のエリート医師ハン・ジェジュン(パク・ヘジン)が、巨大な陰謀に対抗するメディカルスパイメロドラマだ。彼らはミョンウ大学病院を舞台に、国務総理チャン・ソクジュ(チョン・ホジン)手術チームの選定をめぐる南北の陰謀の中で、愛と競争を繰り広げる。

29日午後、ソウル陽川(ヤンチョン)区木洞(モクトン)にあるSBSの社屋で行われた制作発表会では、チン・ヒョク監督をはじめ、イ・ジョンソク、パク・ヘジン、チン・セヨン、カン・ソラ、ガールズグループSISTARのボラが出席し、「ドクター異邦人」で描かれるユニークなストーリーについて語った。

制作発表会に先立ち、「ドクター異邦人」はメディカルドラマという点で関心を集めていた。北朝鮮や政治などのストーリーが介入してはいるものの、基本的に医師の話だからだ。イ・ジョンソク、パク・ヘジン、カン・ソラ、チン・セヨンなどが医師に扮し、これまでのメディカルドラマとはどのような点で異なるのか期待を集めた。

しかし、チン・ヒョク監督や俳優たちが語る「ドクター異邦人」は違った。メディカルドラマを準備するために手術室の見学を行い、医師として身に付けるべきものは準備したが、実際には大きな枠組みとしてはメディカルドラマではないという。それよりもスパイドラマ、メロドラマに近いという説明だ。


純粋な愛、絶対的な愛を語る

「ドクター異邦人」はメディカルドラマの中で恋愛を描く。劇中パク・フン(イ・ジョンソク)は、たった一つの愛を守るため、韓国と北朝鮮を行き来しながら嵐のような疾走を繰り広げる。国と理念、与えられた状況よりも、愛という感情にさらに忠実である。

これに関してチン・ヒョク監督は、「ドラマを企画してから長い時間が経った。パク・ジンウ脚本家と良いドラマを作ろうと3年前から色々な企画案を作ったが、その中の一つだ」と明らかにした。

さらに「最初、この企画案を作る時は、本当に純粋な愛、絶対的な愛を語ってみようと話した。本当にありがちな話だが、恋に命をかけるほどの話を扱ってみようと思った。一人のためだけの愛ではなく、徐々に多くの人のための愛になる」と述べた。

またパク・ヘジンは「メディカルスパイ物というジャンルだ。僕は基本的にメディカルに属している、スパイや恋愛の部分はイ・ジョンソクが担当してくれる。僕は病院でカン・ソラとのラブストーリーがある」と説明した。イ・ジョンソクは、「メディカル、スパイ、恋愛のメディカルドラマだが、メロドラマの要素の方が少し濃いと思う」と付け加えた。


政治的の犠牲による異邦人、本当の異邦人は?

「ドクター異邦人」は恋愛を大きく描くが、その中で異邦人を描くという点に意味がある。タイトルから異邦人を前面に出しているため、彼の行動がストーリー展開においての中心となる。この過程で、本当の異邦人は誰なのか、韓国社会で異邦人が伝えるメッセージは何かを考えさせる予定だ。

これについてチン・ヒョク監督は、「政治的な犠牲による異邦人を通じて、社会を見てみようと考えた。病院という社会で異邦人扱いしているが、実はこの人を異邦人扱いする我々が異邦人ではないか」と説明した。

彼は「人との関係、社会を見つめる視線に対する悩みからスタートした。このような企画意図をミックスしてアイデアを出したため、恋愛物やスパイ物が混ざる複合的構造になった。未熟な点が多くても、温かく見守ってほしい」と打ち明けた。

イ・ジョンソクも、「新しい感じのメディカルのドラマだった。政治的な内容はあるけれど、難しくない、新鮮な印象を受けた。キャラクターも空想的な役割であり、魅力的に感じられた。『ドクター異邦人』というタイトル自体から与えるメッセージがあるようだ。だからこそ強く惹かれるものがあった」と明らかにした。


将来有望な若い俳優たち、尋常ではないエネルギー

「ドクター異邦人」でもう一つ注目したい点は、若い俳優たちが大勢出演するということ。イ・ジョンソク、パク・ヘジン、カン・ソラ、チン・セヨンなどの人気はもちろん、演技力も認められた彼らがドラマをリードする。エネルギーあふれる俳優たちが新鮮なジャンルを描き、ドラマの新しい方向を提示する予定である。ここにドラマに初挑戦するガールズグループSISTARのボラも加わり、関心を高める見通しだ。

チン・ヒョク監督は、「演出として最も大きくやりがいを感じる時は、一緒に仕事をした人がうまくいくことを見る時だ。若い俳優たちと一緒に仕事をしたい願望がある。今回キャスティングするときは、そこにポイントを置いた。今後も未来が明るい俳優たち、簡単に言えば私と仕事をするようになったら成功し、私がスプーンを置いてあげられる(すべてのことを準備してあげられる)俳優だ。そんなことに中心に考えてキャスティングをした」と告白した。

彼は「そうすると、この役者たちを手伝ってくれる多くの方々が必要で、メンター(良き助言者)になる人たちと適切に調和できるようにキャスティングした。キャスティングは昨年すべて終わっていた。ドラマ自体が難しく、役者たちも若いので、一緒に話して練習する時間が必要だったからだ」と述べた。

また「かなりたくさん話をした。他のことを考えずに、一緒に仲良く団結して、良いドラマを作りたいという雰囲気がある。それが伝わって欲しい」と付け加えた。

若い俳優たちと3年にわたって手を加え続けた新鮮な素材のドラマが出会って、ドラマの新しい地平を開くことに期待が集まっている。

「ドクター異邦人」は、韓国で5月5日夜10時から放送が始まる予定だ。

記者 : ホ・ソルヒ、写真 : ソン・イルソプ