特別番組「白いブラックホール」ヒマラヤ山脈墜落事故の実話を映像化“生と死を目の前にした決断とは?”

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写真=SBS
韓国で27日に放送された「SBSスペシャル」(ナレーション:ユ・ジュンサン、演出:パク・ジュヌ)では、パク・ボムシンの小説「チョラツェ」のモデルとなった二人の若者の熾烈に生き残ろうとした実話を通じてそれぞれ険しい人生の山を登っているすべての人々に忘れられない感動を与えた。

2005年1月16日16時、パク・ジョンホンとチェ・ガンシクはヒマラヤ山脈のチョラツェ峰(Cholatse)でお互いをザイルだけで繋げたまま、生と死という絶体絶命の瞬間を迎えた。

ヒマラヤ山脈の中でも“死の垂直壁”として悪名の高いチョラツェ峰を登る途中、チェ・ガンシクがクレバス(氷河が割れて生じた狭く、深い隙間)の25m下に墜落し、ザイルで繋がっていたパク・ジョンホンも命が危ない状況に置かれたのだ。

人足途絶えた氷点下30度の雪山で、命を懸けた選択を迫られたパク・ジョンホン。“紐”を放さず一緒に死ぬか、“紐”を切って一人で生きるか。果たして彼はどんな決断を下すのか視聴者の関心が高まった。

SBSスペシャルは韓国初の山岳ドラマとドキュメンタリーのコラボレーションを通じてパク・ボムシンの小説「チョラツェ」を一本の映像として再誕生させた。

制作陣は劇的な彼らの実話をより生々しく伝えるため、韓国では初めて山岳ドラマとドキュメンタリーを結合させた方式での制作を試みた。

これを通じて従来の山岳ドキュメンタリーとは差別化された映像と専門俳優の熱演による劇的な面白さを引き立たせ、当時の状況を生々しく証言する実話の主人公パク・ジョンホンとチェ・ガンシクの話でドキュメンタリーが持つリアリティの力を活かした。

合計6ヶ月の制作期間中、2ヶ月間の撮影はすべて海外で行われた。実際に遭難事故が起きたヒマラヤ山脈のチョラツェ峰とアルピニズムの発祥地であり、登板のメッカと呼ばれるアルプス山脈のシャモニーが主な撮影地として選ばれた。

最先端の装備と撮影技術を用いて描かれたヒマラヤ山脈のチョラツェ峰とアルプス山脈の巨大氷壁を登るシーンは、視聴者に二人の壮絶な遭難過程を間接的に体験させると同時に実際の氷壁を登る気持ちを感じさせた。

二人の遭難過程のうち、最も緊迫した撮影はチェ・ガンシクがクレバスに墜落する瞬間とパク・ジョンホンが氷壁で滑るシーンだった。

死を目の前にした二人の切迫した心境を最大限事実的に描写するため、俳優たちはプロの山岳ガイドの諮問と現場指導を受けながら代役なしで自ら墜落を敢行した。当時の事故をそのまま再現した25mの墜落シーンは、従来の山岳ドラマでは見ることができなかった緊張感を与えた。

「SBSスペシャル-白いブラックホール」は27日夜11時15分に韓国で放送された。

記者 : ソン・ヒョジョン