Vol.2 ― 「シークレット・ミッション」イ・ヒョヌ“立派に成長したでしょう?”

TVREPORT |

“キムなんとかの子役”と呼ばれた時代があった。イ・ソンジェ、ユ・ジテ、キム・サンギョン、オム・テウン、イ・ソジンなど韓国屈指の俳優たちの幼少時代をほとんど演じたイ・ヒョヌ(20)は怖いもの知らずで、勇敢な男に成長している。

2006年、KBS 2TVの子ども向けドラマ「花郎(ファラン)戦士 マル」のソダハム役でデビューしたイ・ヒョヌ。子役たちのデビューの道と呼ばれる子ども向けドラマで頭角を現した彼はその後、映画「ホリデイ」「卑劣な街」「ファン・ジニ」「ホームランが聞こえた夏」で子役の道を歩んできた。スクリーンだけではない。ドラマ「美賊イルジメ伝」「善徳女王」「階伯(ケベク)」「赤道の男」を通じて大人の俳優に負けない子役として認められた。

映画やドラマの中で愛らしく、可愛らしい姿でドラマに活力を吹き込んだイ・ヒョヌ。しかし、一生子役をするわけにはいかない。ピーター・パンではないため、成長を前に崩れる子役も数多く見てきた。悲しいが、それが現実だ。“魔の17歳”という言葉が出てくるほどだ。

イ・ヒョヌもそれを避けることはできなかった。幸い彼は“魔の17歳”を上手に乗り越えた。SBSドラマ「花ざかりの君たちへ」と映画「シークレット・ミッション」(監督:チャン・チョルス、制作:MCMC)で子役の影から抜け出した彼は、成人俳優として一段階進化した。

ある子役たちは言う。子役と成人演技の接点にひどいジレンマを感じるそうだ。この過程で消えてしまう“星”も数多くいる。“子役出身”というレッテルはなかなか消すことのできない刻印のようだ。

「誰かの子役と呼ばれるのは、様々な意味を持つと思います。長所も多く、短所も多いです。僕にできる最善の選択だったと思います。悪い点よりいい点が多いと思います。まず、早くから選ばれる人生じゃないですか。選ばれたくても選ばれない人がどれだけ多いことか。まだまだ足りないですが、僕の可能性を早く見出してくださったので、有利だと思います。満足しています。僕の名前はこれから知らせる機会が多いので、誰かの子役と呼ばれても大丈夫です(笑)」

幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せだという“ノ・ポジティブ”(MBC「無限に挑戦」でのノ・ホンチョルのキャラクター)もイ・ヒョヌの前ではお手上げだろう。とにかくポジティブな性格だという彼は、大胆な変身より流れるような変身を図っている。最後に彼は「負担のある俳優よりは、リラックスしている人になりたい」とはにかみながら打ち明けた。こうして見ると、世間知らずのいたずらっ子というよりは、しっかりとした芯を持っている男である。

「もし僕が幼いイメージから抜け出したいからといって、無理やりトレーニングをして筋肉を増やしたり、突然軍隊に行くといえば、人々は喜ぶでしょうか?それとも、僕のイメージがかなり変わるでしょうか?大衆が見たいと思う姿、そして僕が感じるものを上手に組み合わせて少しずつ見せても遅くないと思います。他の子役にも話してあげたいです。子役と成人俳優のジレンマを負担に感じることも、心配する必要がないと。年をとっていくにつれ、見せられるものは思ったより多いですから。これぐらいだったら、僕、結構立派に成長したでしょう?ハハ」

記者 : チョ・ジヨン、写真 : ムン・スジ