Vol.1 ― 2PM“5年目アイドル”のカムバック

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十年すれば山河も変わる。5年すればアイドルが消える。忘れられ、離れ離れになり、バラバラになってしまう。実際にH.O.T.、東方神起など当代最高のアイドルグループは5年以上続かなかった。チームワークを守ることも、ファンの人気を維持していくことも…この5年が最大の山場だ。

2013年5月、2PMも5年目を迎えた。しかし、この6人のアイドルは5年目のジンクスをあざ笑うかのように、3rdフルアルバムを引っさげて再び戻ってきた。そう言えば、2PMが迎える5年は危機ではなく、機会の時間だ。“野獣”から“男性”に、“荒いイメージ”から“優しいイメージ”に成長できる足がかりとなるのだ。

「新しい5年をスタートさせなければならないですね。それで、3rdアルバムのタイトルは『GROWN』です。ここ5年を振り返るアルバムではなく、これからの5年を準備するアルバムです。実際に2年間それぞれの時間を過ごしながら余裕ができました。もう真の男の魅力を見つけたと言えるのでしょうか」

2PMがカムバックする。6日正午、ニューアルバム「GROWN」を公開する。ダブルタイトル曲である「この歌を聞いて戻ってきて」でスタートを切る。8日には、NAVER「LINEチャット」でファンと出会う。11日午前0時にはMBC TVカムバックショー「2PMリターンズ」を通じてステージでパフォーマンスを披露する予定だ。

2年間の空白期間を経て戻ってきた2PM。17日、中国・北京で会った。カムバックを控えて初のインタビューだ。

2011年6月、「HANDS UP」で活動した。それからカムバックするまで2年の時間がかかった。日々変化する音楽界で2年という時間は、負担になる時間であることに違いない。あまりにも長く休んだのではないか。2PMにここ2年間のことを聞いてみた。

空白期間に関する話は、3つに分けて聞いた。(1)空白期間が長くなった理由(2)空白期間中何をしていたのか(3)2PMは空白が怖くなかったのか、の3つだった。

まず、ジュノが(1)について語り始めた。

「ここ2年間、海外での活動に拍車をかけました。日本で本格的にデビューし、活動を始めました。アジアツアーも2回しました。海外で時間を過ごしたので韓国での活動が自然に遅れました。もう2年ですか?」

ウヨンとJun. Kが話を続けた。これに加え、アルバム作業まで長くなったと言う。良い音楽を見つけることに時間を多く費やしたということだ。

「アルバムで一番大事なのは音楽でしょう。メンバー全員が好きでなければならないという原則がありました。皆が満足する音楽を探し出すことにかなり時間がかかりました。結果的にはよい楽曲を発表することができて、2年ぶりに活動を再開できることになりました」

(2)に対する答えはそれぞれ違った。つまり、メンバーは皆それぞれの方法で空白期間を埋めていた。まず、テギョンは海外ファンと会うことに集中した。

「実は、韓流というものは少し抽象的じゃないですか。『本当にインドネシアで僕たちのことは知られているのだろうか』という漠然とした疑問?2年間、海外のファンに会うことにさらに集中しました。現地でコンサートが全て完売しましたが、不思議であり、有難い感じでした。行く先々ですごく反応があったので……。そのため、とても楽しかったです」

個人活動も精力的に行った。ジュノは映画「監視」を撮影し、ウヨンはソロデビューを果たした。テギョンは「私たち結婚しました 世界版」に、Jun. Kはミュージカル「三銃士」に出演し、それぞれの能力を育てた。

「2PMでは見られなかった姿をたくさん見せました。Jun. Kのミュージカルでの演技、ウヨンの余裕のあるダンスに驚いた方が多いのではないでしょうか?ジュノとチャンソンは映画とドラマを撮影しましたが、これも違って見えました。このようなメンバーそれぞれのエネルギーが、2PMの中で相乗効果を発揮するのではないでしょうか」(テギョン)

しかし、もっと力を入れたのは音楽の勉強だった。メンバー全員は音楽の力量を発展させるため力を入れた。その結果、今回のニューアルバムにそれぞれ自作曲、ラップメイキングを入れることができた。Jun. Kの説明を聞いてみよう。

「メンバー皆音楽の勉強をたくさんしました。特に、最近では作曲の勉強をたくさんしています。実は、デビューした時から着実にしてきましたが、努力の結果をお見せできる機会になったと思います」

メンバーたちが過ごしたやりがいのある時間は、自然と(3)に対する答えになった。

「2年間待ち望んだステージです。プレッシャーがないとしたらそれは嘘になるでしょう。ただ、長い間準備したので自信はあります。ファンの反応も気になるし。特に、海外ツアーで学んだことが多いです。熟練さが出てきたと言えるのでしょうか。もっと素敵な姿でファンと出会えますように~」(ジュノ)

切歯腐心した。そして2年ぶりにカムバックする。2PMは6日正午、3rdフルアルバム「GROWN」を公開した。ダブルタイトル曲の一つである「この歌を聞いて戻ってきて」も初公開された。この楽曲はパク・ジニョンが作った曲である。久しぶりに韓国のファンと出会う時間。カムバックのため、どのように準備したのだろうか?

カムバックに関して気になることも3つあった。(1)準備過程(2)変化の過程(3)ニューアルバムで見せたいイメージは何かについて聞いてみた。

まず、ジュノが(1)について答えた。パク・ジニョンとメンバーの共同作品だという。お互いに膝を合わせてたくさん話し合った結果だということだ。

「音楽業界はあまりにも早く変わり行くので。音楽のスタイルもたくさん変わったし。ジニョン兄さんとメンバーたちが膝を合わせてかなり悩みました。希望する特徴などを自由に話しながら意見を調整しました」

テギョンが付け加えた。

「歌以外の部分も同じです。衣装、ヘア、メイクまでメンバーの意見が最も多く反映されたアルバムです。そのため更に愛着が沸き、また期待も大きいです」

それで、3rdアルバムはどのように変わったのだろうか。Jun. Kが(2)に対し答え続けた。特に、音楽面での変化について集中的に語った。

「女性のファンが聞けばもっと甘くなったのではないでしょうか。でも、男らしさを無くしてはいません。前は離れていった女性に会いたい気持ちを表現した部分が多かったですね。今回の歌詞は、もっと甘いと思われてもいいです。切ない野獣ドルのイメージではないです」

ウヨンとテギョンはダンスについて説明した。専売特許である強い群舞(腕を曲げる角度から指先まで完璧に合わせたダンス)は忘れてほしいというオーダーだ。

「特に、ダンスでの変化が目立つと思います。『Heartbeat』のような 群舞の代わりに余裕ができました。前は強い姿をお見せしていたとすれば、今回は余裕ができたと言うのでしょうか。成熟した感じの動作になりました。あ、もちろんポイントダンスもあります。拳を握ったり緩めたりするものですが、簡単に真似できると思います」

チャンソンはスタイルに関して話した。

「メンバーそれぞれのやりたいスタイルを生かしました。個性の中で調和を求めました。以前にたくさん見られた強いスーツの衣装とはまた違う感じになると思います」

2PMの変身、究極の目標は何だろうか。(3)に対してはテギョンとニックンが答えた。“野獣ドル”の次のニックネームをつけて欲しいという希望も伝えた。

「野獣ドルというニックネームもファンの方々につけていただきました。たぶん今回は新しいニックネームをつけていただけるのではないでしょうか。もう20代半ばです。本当に男として近づくべき時期です。『あ、2PMは本当に恋が分かるんだ』という印象を与えたいと思います。ステージの上で飾り気なく、自由に呼吸します」

2PMはデビュー5年になった。実は、アイドルとってデビュー5年は“危機の時間”とよく呼ばれる。この時期に解散など、危機を経験するグループが多かったためだ。だが、2PMは揺らぐことなく戻ってきた。そして、これから新しいアルバムを皮切りに、これからの5年を新しく準備している。

インタビューの最後はこの5年に関する話だ。(1)5年目のジンクスを克服した秘訣(2)ニューアルバムから期待されるもの(3)これから新しい5年への準備について聞いた。

ニックンとチャンソンが伝えた(1)の秘訣は“コミュニケーション”だった。つまり、対話と不仲は反比例するということだ。話をすればするほど誤解も解けるという簡単な方法だった。

「仕事については、意見差はあるはずです。お互いにぶつかって大声を出すこともあります。でも、それも少しだけです。寝て起きたら解決します。時間が過ぎれば落ち着きますし。それからまた話します。たくさん話し合うことで互いに理解する部分も多いですし。そのように解決していきます」

テギョンは、今後5年がターニングポイントであると説明した。(2)に対する答えだった。

「2年間チームより偉大な選手はないという真理に気づきました。それだけ6人が再び集まって活動することへの渇望がありましたし。団結した2PMの魅力をお見せできるきっかけになると思います。タイトル曲の題名のように『この歌を聞いて戻ってきて』いただければと思います」

アルバム活動はもう少し綿密にしたいという覚悟も伝えた。

「JYPでは初めて、1ヶ月前からプロモーションを始めました。できる限りたくさん活動します。テレビをつければ出てくる感じで。そうすると飽きるのでは?それでも構いません。待ち望んでいたカムバックですので」(ウヨン)

実際に2PMは4月からカムバックを知らせるプロモーションをスタートした。カムバック後にはファンとのコミュニケーションに気を配った。8日にLINEチャットを通じて世界中のファンとネットトークショーを行う。11日のカムバックショーを皮切りに様々なステージに登場する計画だ。6月には韓国で単独コンサートも開く。

最後に、今後5年についての話を続けた。(3)についてはメンバー全員が口を揃えた。

「2PMはアイドルグループとして出発しました。デビュー5周年を基点により一層成長した姿をお見せしたいです。アーティスト、ひいてはミュージシャンとして発展したいです。そのため、音楽の勉強ももっと熱心にしています。今回の活動が終われば、また個人的に活動するでしょう。全てがグループ活動に相乗効果を発揮することを期待しています。僕たちは2PMの中で存在しますから」

記者 : ナ・ジヨン